タイトル

開講年度 開講学部等
2025 共通教育
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期前半 金1~2 講義  
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1001100005 経済と法1(理系のキャリア形成)[Economics and Law 1] 日本語 1
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
濱島 清史[HAMASHIMA Kiyoshi]
担当教員[ローマ字表記]
濱島 清史 [HAMASHIMA Kiyoshi]
特定科目区分 STEAM関連科目 対象学生 対象年次 1~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
授業の初めに改めてシラバスに当たる書類を配布する予定です。大方、興味を持って学習し、中には挑むように授業に臨む学生さんもいる授業である。お互い高め合っていきましょう。


*以下、元々の概要
経済と法というクォータ―制の授業で、ここでは労働経済論に関する基本的な内容で社会に出てからも有益な内容にしていきたい。具体的には、会社に入ってからどのようにキャリア形成、ここでは狭義に仕事能力を伸ばしていくのか、知ってもらいたい。昨年、受講生に研究開発、システムエンジニア、一級建築士など主に理系の会社員、公務員について調べさせたところ、さすが理系で自分の関心や将来展望が文系の学生よりも定まっていて、結構優れたレポートを書いてきた人もいたので、今年もキャリア形成の一般論よりもむしろ具体例を調べてもらうようにしたい。昨年は農業関連の会社の方をお呼びして講演を行なったので、今年は是非、建築関係等の会社の方をお招きして講演を実施したい。
 なお理系で研究職や専門職に就きたいので、キャリア形成は関係ない等と思うのは間違いである。理系こそ本来の日本型の雇用慣行が当てはまり、職業人生の前半は専門的な能力を伸ばし、後半は管理職としてマネジメント能力を求められるのである。日本型雇用慣行の変革が叫ばれているが、実は遅くとも60年前からその終焉が予言されており、未だに継続・革新を遂げている日本型雇用慣行の全体像についても言及したい。若いうちから先を見越して長期的展望を描けるとその後の人生も洋々たる前途となりえることを期待したい。
授業の到達目標
理系のキャリア形成(人材開発)に関して、基本的な内容を理解し知識を習得すること。それに関する応用的なレポートが書けるようにすること。すなわち複数の連関のある企業のホームページの採用の項目から、キャリア形成(人材開発)のタテのキャリア(昇進)・ヨコのキャリア(ジョブ・ローテーション)がどうなっているのか調べて、特に事例を幾つか比較検討すること。
授業計画
【全体】
キャリア形成の一般論を学び、理系のキャリア形成にも論及し(研究開発・技術者・システムエンジニアなど)、各自の関心と将来展望からレポートを仕上げ、試験で書けるようにする。(その際、ビデオ等でキャリア形成の実像を視聴覚を通しても実感を高めたい*故障中)。時間があれば、労働経済学そのものや日本的雇用慣行(終身雇用制・年功序列型賃金体系・企業別労働組合)とその意義にも触れていきたい。
レポート提出は2回を予定しているが、1回目のテキストを読んだ上での一般論でのレポートと、2回目の各自でウェブサイト等から調べたレポートと、提出期間が短い予定なので、予め余裕をもって各自準備しておくべきであろう(あらかじめ伝えておく)。試験は、レポートとほぼ同じテーマ・内容なので、それほど負担が大きいわけではないだろう。昨年は農業関連の会社の方をお呼びして講演を行なったので、今年は是非、建築関係等の会社の方をお招きして講演を実施したい。
 なお担当者は文系で、理系のキャリア形成には関心があるものの、理系の学問自体に熟知しているわけではない。その意味で担当者が受講生から学ぶこともあるだろうし、受講生は労働経済論やキャリア形成論という方法論を学んで、各自の問題関心から知識を応用していってもらいたい。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 はじめに

概要:農学部の現状と人材形成
予復習等適宜指示する
第2回 キャリア(人材)形成論1 :タテのキャリアとヨコのキャリア 予復習等適宜指示する
第3回 キャリア形成論2 OJT・OffJT・自己啓発と知的熟練論 予復習等適宜指示する
第4回 キャリア形成論3 理系におけるキャリア形成2
レポート提出1
第5回 キャリア形成論4 キャリア形成の山口県内企業における例証とスーパーテクノロジスト 予復習等適宜指示する
第6回 キャリア形成論5 農業関係等の会社の方をお招きして講演 レポート提出2
第7回 キャリア形成論と労働経済論 レポートの講評と労働経済論の補足 予復習等適宜指示する
第8回 試験
2回のレポートの通り 予復習等適宜指示する
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
期末試験、期末レポート、双方必須、例年そうしてきている。出席(小レポート:数は少ない)。1年生の必須科目ということを考慮してきている。
教科書にかかわる情報
教科書 書名 東アジアのパンデミック ISBN 9784502498213
著者名 山口大学大学院東アジア研究科 出版社 中央経済社. 出版年 2024
備考
昨年は期末試験で持ち込み参照上記のテキストのみとした。但し、授業内容の中心は理系のキャリア形成である。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 仕事の経済学 ISBN 9784492260722
著者名 小池和男 出版社 東洋経済. 出版年 2005
参考書 書名 日本型雇用の真実 ISBN 9784480067234
著者名 石水喜夫 出版社 ちくま新書 出版年 書籍
備考
参考書は基本的なものを挙げておく。基本的といっても、小池(2005)は国際的にも第一級の研究書と言わしめた本で、通説・常識を覆すということで学問は発展していくのだということも知ってもらいたい。また石水(2013)は元労働官僚で労働経済白書の執筆も行なっている、にも拘らず、新古典派と言われる経済学の主流派に対して、真っ向から批判を試みている。これは小泉構造改革以来の雇用流動化論への批判でもある。
メッセージ
知識はどこまでも伸びやかなものです。共に学ばん!

なお下記、SDGsについては、筆者の担当する社会政策論で一般に当てはまるものであり、当該講義において網羅することは時間上できない。
キーワード
労働経済、キャリア形成:タテのキャリア、ヨコのキャリア、OJT・OffJT・自己啓発、日本型雇用慣行
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 貧困をなくそう
  • 飢餓をゼロに
  • すべての人に健康と福祉を
  • 質の高い教育をみんなに
  • ジェンダー平等を実現しよう
  • 働きがいも経済成長も
  • 人や国の不平等をなくそう
  • パートナーシップで目標を達成しよう
  • パートナーシップで目標を達成しよう
(貧困)あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる。
(飢餓)飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する。
(保健)あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(ジェンダー)ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う。
(経済成長と雇用)包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。
(不平等)各国内及び各国間の不平等を是正する。
(平和)持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する。
(実施手段)持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。
関連科目
社会政策論、労働経済論

SDGSのチェック項目は社会政策論に直接関連するものであり、関連するが遠いものはチェックしていない。
履修条件
連絡先
・hamakiyo@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
適宜知らせるが、木曜日5・6限目が候補

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