開講年度
開講学部等
2025
共通教育
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期後半
金1~2
講義
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1001100018
経済と法1(変容するグローバリゼーションと世界経済)[Economics and Law 1]
日本語
1
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
山本 勝也[YAMAMOTO Katsuya]
ー
担当教員[ローマ字表記]
山本 勝也 [YAMAMOTO Katsuya]
特定科目区分
STEAM関連科目
対象学生
工(電気・知能)
対象年次
1~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
現代世界経済は、自由に動き回るマネーによって攪乱され、言いようのない格差と社会的分断を抱えた、かつてない危機に直面していると言えるでしょう。庶民の生活を守るはずの政府は膨れあがる債務に手足を奪われ、有効な対策を打つことができない中で、金融緩和に頼るほかない状況へと追いやられています。しかし、過度の金融緩和は根拠なき熱狂(バブル)を再び招き、ひいては通貨の信認を引き下げ、国債暴落を通じた政府債務返済不能という事態へいたる諸刃の剣でもあります。「カジノ資本主義」ともいわれる現代世界経済の舞台では、一部の金融機関の自由のために、無辜の庶民の生活が差し出されていると言っても過言ではない状況が展開しています。私たちは、過度な自由によって無残にも破壊されていく「公共性」をいかに再建するかという、退っ引きならない問題を抱えているのです。ここでいう「公共性」とは、われわれの生活を支える社会的紐帯であり、家族、地域社会に根ざす人間関係であり、個々人がバラバラに活きる社会ではなく、連帯と共生を柱として生活を営む空間・領域に関わることがらを想定しています。
この講義では、以上のような問題意識をもって、現代世界経済において進んでいる事態を「グローバル金融資本主義の限界」と捉え、その現状をわれわれの生活に直接関わる諸問題(消費、雇用、教育など)の視点から多角的に眺め、理論的かつ歴史的観点をもって解説します。
講義に際しては、時事的要素を中心に据え、今何が起きているか、何が問題なのかを全体で考えることによって問題点をあぶり出していくことを目指します。そのため新聞、ニュース、ビデオ教材を適宜利用します。
授業の到達目標
経済や法律に関する基本的な知識を身につけ、現代社会の諸問題を自ら発見・分析・考察する力を養う。
授業計画
【全体】
基本的にテキストに沿って講義を進めます。以下の講義予定は、講義の進捗状況や学生の理解度などによって変更することがあります。
また、状況に応じて授業や試験等の実施形態を変更する場合があります。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
戦後アメリカ経済の展開
講義ガイダンス、計画、学習のポイント、アメリカ経済
講義内容の復習と次回の予習(4時間)
第2回
EU経済・通貨統合の現実
通貨統合、ユーロ危機、ポピュリズム、Brexit
講義内容の復習と次回の予習(4時間)
第3回
現代中国経済と人民元国際化・一帯一路戦略
社会主義的市場経済、人民元国際化、一帯一路戦略
講義内容の復習と次回の予習(4時間)
第4回
アジアNIESとASEANの経済
東アジアの奇跡、アジア通貨危機、構造調整、国際分業
講義内容の復習と次回の予習(4時間)
第5回
グローバリゼーション下の新興国・途上国経済
新自由主義、移行経済、資源依存型経済、貧困と格差
講義内容の復習と次回の予習(4時間)
第6回
現代日本経済の現状と行方
戦後日本経済、バブル崩壊、アベノミクス
講義内容の復習と次回の予習(4時間)
第7回
21世紀、世界経済の行方
世界債務の増大、米中貿易摩擦、ポピュリズム、秩序あるグローバリゼーション
講義内容の復習と次回の予習(4時間)
第8回
総括
まとめ
講義内容の復習と次回の予習(4時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
小テスト(修学支援システムで実施)と学期末の筆記テスト(対面で実施)で評価します。
評価の配分:小テスト40%、学期末の筆記テスト60%
教科書にかかわる情報
教科書
書名
世界経済論 第2版 -変容するグローバリゼーション-
ISBN
9784623095407
著者名
山本和人, 鳥谷一生編著
出版社
ミネルヴァ書房
出版年
2023
備考
上記テキストは、各自購入してください。大学生協にて販売予定です。
参考書にかかわる情報
参考書
書名
新中国経済大全 : 資本主義と社会主義を超えて
ISBN
9784296119110
著者名
ジン・クーユー著 ; 西川美樹訳
出版社
日経BP日本経済新聞出版
出版年
2024
参考書
書名
これからのインド : 変貌する現代世界とモディ政権
ISBN
9784130330824
著者名
堀本武功, 村山真弓, 三輪博樹編
出版社
東京大学出版会
出版年
2021
参考書
書名
グローバルサウスの時代 : 多重化する国際政治
ISBN
9784334105099
著者名
脇祐三著
出版社
光文社
出版年
2024
参考書
書名
グローバルサウスの地政学
ISBN
9784121508249
著者名
宮家邦彦著
出版社
中央公論新社
出版年
2024
参考書
書名
米中対立と国際秩序の行方 : 交叉する世界と地域
ISBN
9784798919126
著者名
五十嵐隆幸, 大澤傑編著
出版社
東信堂
出版年
2024
備考
上記の参考書は扱うトピックやテーマに関連したものです。より深く学びたい場合に参照してください。
メッセージ
世界へ目を向けることで、今の日本の問題がより浮き彫りになってくることがあります。視野を広く持ち、多様な見解に耳を傾けましょう。
なお、シラバス冒頭にある「授業の到達目標」に照らして考えれば、この授業の課題について生成AIを利用して作成した場合、その目標が達成できないことは明らかである。したがって、この授業の課題において生成AIの利用は一切禁止する。
キーワード
グローバリゼーション、国際経済、国際金融、開発問題、発展途上国、リーマンショック、TPP
持続可能な開発目標(SDGs)
(貧困)あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる。
(経済成長と雇用)包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。
(気候変動)気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
(実施手段)持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。
関連科目
国際経済学、貿易論、その他の国際経済系科目
履修条件
連絡先
修学支援システムのメッセージで連絡をください。
オフィスアワー
木曜16:30-17:30, 上記の方法で事前に連絡をください。
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