タイトル

開講年度 開講学部等
2025 共通教育
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 水1~2 講義 5.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1001240003 総合科目A2(統計学概論)[Comprehensive SubjectA2] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
杉野 弘明[SUGINO Hiroaki]
担当教員[ローマ字表記]
杉野 弘明 [SUGINO Hiroaki]
特定科目区分   対象学生 学芸大学の2年生以上 対象年次  
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
データサイエンスの基本技術である統計解析や機械学習などを学び,そして活用するためには,その背景にあるモデリングなどの数学的な考え方になじんでおくことが重要である。
この講義では,データサイエンスに関する知識・技能として,これからデータサイエンスの学習を深めていく上で基盤(=共通言語)となる数学の基礎を学び,それらが結びついている統計学に触れる。具体的には,様々な関数のおおよその性質やグラフの概念,集合の考え方や順列,組み合わせ,ベクトルや行列が表す幾何学的な意味,確率分布などといった数学的な概念を理解し,標本調査の結果から如何に分析や推定を行うかを学ぶことを目的としている。
授業の到達目標
分野横断的な学習や新しい分野等の学習により総合的・多角的な視野を身につけ、多様な社会に対応するための力を養う。

1.データの種類と収集・整理の方法を理解し,調査・観測の目的・対象に応じて選択できる。
2.統計的諸量の数学的な意味を理解し,統計処理において適切に活用できる。
3.統計的推定や検定の考え方を理解し,適切な方法を選択して活用できる。
4.コンピュータ等のツールを用いて基本的な統計処理を行うことができる。
授業計画
【全体】
本授業では座学に加えて、学生同士のディスカッションを行うパートを各回に設け、また個人ワークおよびグループワークによる成果のプレゼンテーション資料の作成を行うことを予定している。1回の授業の基本的な構成は下記の通りである;
【前半】講義形式で進め,各回全般的事項に係る「知識・理解」の獲得を図る。
【後半】各回の中心的事項に関して,主に個人思考による課題解決・探求学習等を通して「実践的技能」の習得を図る。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 オリエンテーション ・ガイダンス
・講義のスケジュールと概要に関する説明
講義内容の予習と復習(目安:4時間以上)
第2回 データに親しむ ・データを入手する
・データで遊ぶ
講義内容の予習と復習(目安:4時間以上)
第3回 データの整理をいかに行うか ・データを整備する
・データの要約と視覚化を行う
講義内容の予習と復習(目安:4時間以上)
第4回 データの代表指標1:平均 ・データの代表値について
・平均について
・平均の活用
講義内容の予習と復習(目安:4時間以上)
第5回 データの代表指標2:分散 ・分散について
・分散の活用
・分散の算出実習
講義内容の予習と復習(目安:4時間以上)
第6回 相関と回帰について ・2変数のデータの要約と視覚化
・相関について
・回帰について
講義内容の予習と復習(目安:4時間以上)
第7回 母集団と標本 ・推測統計への招待
・母集団と標本集団について
講義内容の予習と復習(目安:4時間以上)
第8回 確率に親しむ ・確率とは
・確率変数を捉える
講義内容の予習と復習(目安:4時間以上)
第9回 確率分布とその利用 ・分布について
・確率密度分布
講義内容の予習と復習(目安:4時間以上)
第10回 離散型確率分布 ・離散型のデータについて
・離散型確率分布
講義内容の予習と復習(目安:4時間以上)
第11回 連続型確率分布 ・連続型のデータについて
・連続型確率分布
講義内容の予習と復習(目安:4時間以上)
第12回 無作為標本 ・標本集団と母集団の復習
・無作為標本について
講義内容の予習と復習(目安:4時間以上)
第13回 推定 ・統計的推定について
・点推定
・区間推定
講義内容の予習と復習(目安:4時間以上)
第14回 統計的仮説検定 ・F検定
・t検定
講義内容の予習と復習(目安:4時間以上)
第15回 質的データ分析とノンパラメトリック検定 ・質的データの扱い方
・ノンパラメトリック検定
・クロス集計
・χ二乗検定
講義内容の予習と復習(目安:4時間以上)
第16回 回帰分析について ・回帰についての復習
・回帰分析
講義内容の予習と復習(目安:4時間以上)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 10% B: 20% C: --% D: 20%
成績評価法
評価の方法:①授業態度・授業への参加度(20%)、②宿題・授業外レポート(80%)により、総合的に評価する。
評価の基準:①関心・意欲および態度:各回のレスポンスカードへの適切な記述ができる。
      ②知識・理解、思考・判断、技能・表現:個人ワークおよびグループワークの成果が講義内容を十分に反映している。
教科書にかかわる情報
備考
資料については講義内で適宜配布する。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 基礎から学ぶ統計学 ISBN 9784758121217
著者名 中原治著 出版社 羊土社 出版年 2022
備考
もし統計学について本を手元に置いて勉強したい場合は、「中原治(著) 基礎から学ぶ統計学 (羊土社 2022)」をお勧めします。
メッセージ
統計学は学んですぐに身に付いたり、力を発揮できるものでは必ずしもありませんが、統計学を学ぶことで得られる知識や態度は、皆さんが大学を卒業するまでに経験する課題や研究、そして卒業した後の人生のどこかで、必ず役に立つものです。講義内容全て、本に書かれていること全てを完璧に理解することは求められません。まずは恐れずに適切にデータに対峙できる態度を身に着ける気持ちで、本講義に参加してください。
キーワード
統計学、情報処理、データサイエンス、推定、仮説検定
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 質の高い教育をみんなに
  • 働きがいも経済成長も
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任つかう責任
  • パートナーシップで目標を達成しよう
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(経済成長と雇用)包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。
(持続可能な都市)包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
(実施手段)持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。
関連科目
アカデミック・ツールのための数学、統計学入門IとII、統計学演習IとII、社会調査法I、プロジェクト型課題解決研究、文化社会論演習Ⅰ:社会調査概論、科学技術論演習Ⅱ:社会科学情報処理入門
履修条件
連絡先
教員居室:教育学部C棟2階209号室
内線:5525
E-mail:hsugino [at] yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
特に設けていません。必要があれば小さな質問でも構いませんので、いつでも連絡してください。メールでのお問い合わせも可能です。事前にアポを取ってもらえると助かりますが、ふらっと教員室に来て頂いても構いません。教員室に在室中は、ウェブ会議を行っている等を除き、できるだけ対応いたします。

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