開講年度
開講学部等
2025
人文学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期
金7~8
演習
10.0
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1011310042
言語と人間[Language and Man]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
乾 秀行[INUI Hideyuki]
ー
担当教員[ローマ字表記]
乾 秀行 [INUI Hideyuki]
特定科目区分
対象学生
人文学部正規生のみ
対象年次
2~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
受講生が任意の言語の言語特徴を調べて発表する授業です。世界にはたくさんの言語が存在していて、どの言語にも、日本語や英語と同様、言語構造があります。この授業の特徴は、今まで学習したことのない言語を「自主的に」調べて発表することにあります。英語や初習外国語のように単元毎に決められたスタイルで受動的に学習する語学の授業ではありません。どの言語を選ぶかも皆さんの自由です。自分で言語構造を観察することこそが言語研究の楽しみです。また他の言語の発表を聞くことを通して、複数の言語に同時に触れることができます。異なる言語を比べることで、いろいろな発見があるはずです。対象言語は図書館や書店などで文法書や辞書が比較的手に入りやすい言語で、自分で勉強してみたいと思った言語で構いません。この機会に大学でしかできない言語に挑戦してみましょう。
今まで知らなかった言語特徴を知ることは、著名な言語学者フンボルトも言っているように、それだけ皆さんの世界の捉え方が豊かになり、精神世界が広がります。言語の多様性を知ることは大切なことで、広い意味で異文化理解に繋がります。
民族はそれぞれ自分のことばでしか表現できない世界を持っています。身近な例を挙げれば、日本各地で話されている方言です。方言にはそれぞれの味があり、標準語に置き換えたら、そのニュアンスがうまく伝わらないことは、日ごろ皆さんも実感していることと思います。世界の言語も全く同じです。相手の言っていることを理解するためには、まず相手の土俵に入って考えることです。異文化理解に興味のある人は受講してみてください。ブレークタイムとして担当する言語の民族料理を作ります。
授業の到達目標
テーマに沿って調べることを通して、言語学の基礎的な知識を理解できる。研究発表を通して、言語現象を考察する力を身につける。広く言語現象に関心を持つことができる。
授業計画
【全体】
2,3人のグループに分かれて、一つの言語を選んでテーマ(文字、音韻、形態、統語)に沿って調べたことを発表します。それぞれのグループは、発表の持ち時間(20分程度)内で発表します。発表時には言語学的考察をする上でどこが面白いポイントなのかをコメントしますので、それを踏まえて次回の発表内容を考えてください。各グループの発表回数は3週に1回(通算で4回程度)を想定しています。期末テストでは、A4一枚にそれぞれ担当した言語の文章を文法的に説明したものを提出し、その全文(10文程度)を丸暗記してその言語らしく聞こえるように発音できたら合格です。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
オリエンテーション
授業内容、授業の進め方、成績評価法の説明、言語選択。
あらかじめ調べたい言語の候補をいくつか考えておく。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第2回
世界の文字1
特別な文字体系を持つ世界言語の文字の仕組みを調べて、読み方や書き方を説明する。
グループで担当言語の調査項目を調べる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第3回
世界の文字2
特別な文字体系を持つ世界言語の文字の仕組みを調べて、読み方や書き方を説明する。
グループで担当言語の調査項目を調べる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第4回
世界の文字3
特別な文字体系を持つ世界言語の文字の仕組みを調べて、読み方や書き方を説明する。
グループで担当言語の調査項目を調べる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第5回
音と語の仕組み1
子音、母音、アクセント、音節構造、語の構造を調べる。
グループで担当言語の調査項目を調べる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第6回
音と語の仕組み2
子音、母音、アクセント、音節構造、語の構造を調べる。
グループで担当言語の調査項目を調べる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第7回
音と語の仕組み3
子音、母音、アクセント、音節構造、語の構造を調べる。
グループで担当言語の調査項目を調べる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第8回
ブレークタイム:異文化理解
担当する言語の民族料理をみんなで作ってみましょう。
グループで担当言語の調査項目を調べる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第9回
名詞の形態法1
名詞を特徴付ける文法要素(性・数・格、定、指示詞、類別詞、形容詞等)を調べる。
グループで担当言語の調査項目を調べる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第10回
名詞の形態法2
名詞を特徴付ける文法要素(性・数・格、定、指示詞、類別詞、形容詞等)を調べる。
グループで担当言語の調査項目を調べる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第11回
名詞の形態法3
名詞を特徴付ける文法要素(性・数・格、定、指示詞、類別詞、形容詞等)を調べる。
グループで担当言語の調査項目を調べる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第12回
動詞の形態法1
動詞を特徴付ける分法要素(テンス、アスペクト、ムード、否定、証拠性、疑問等)を調べる。
グループで担当言語の調査項目を調べる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第13回
発表
動詞を特徴付ける分法要素(テンス、アスペクト、ムード、否定、証拠性、疑問等)を調べる。
グループで担当言語の調査項目を調べる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第14回
発表
動詞を特徴付ける分法要素(テンス、アスペクト、ムード、否定、証拠性、疑問等)を調べる。
グループで担当言語の調査項目を調べる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第15回
発表
予備
グループで担当言語の調査項目を調べる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第16回
期末テスト
暗唱
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 50% B: --% C: --% D: 50%
成績評価法
プレゼンテーション、学期末の暗記テストで評価します。
プレゼンテーション50%、学期末の暗記テスト50%
教科書にかかわる情報
備考
担当する言語の文法書は自分で準備することになります。
参考書にかかわる情報
備考
言語資料は本一冊だけで済ますのではなく、いろいろ比較しながら調べた方がおもしろいので、インターネット上の言語のサイト、図書館等を有効に活用してください。
メッセージ
ノートパソコンを使って資料を作成し、パワーポイントで発表します。授業(PBL)の性格上、受講者の顔が見える授業となりますので、最大で10言語程度で行います。言語学分野に関心のある2年生が受講することを想定して授業をします
言語学的素養として、様々な言語に興味を持つことは大切なことです。皆さんが担当する言語は日本語で文法書が読めるものです。系統的にも地域的にもやや偏ってしまいますが、それでも言語の多様性を理解するには十分なぐらい様々な言語特徴を目にすると思います。言語学分野に興味のある人にとっては、専門で学ぶためのウォーミングアップになる授業と思ってください。
キーワード
言語の多様性、形態素分析、異文化理解
持続可能な開発目標(SDGs)
(不平等)各国内及び各国間の不平等を是正する。
関連科目
言語学概論(音韻・形態・統語)、言語学概論(意味・類型・歴史)、言語類型論、音声学
履修条件
発表には言語学の基礎知識が必要になってきますので、併せて言語学概論を履修しておくといいでしょう。
連絡先
inui@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
月火水の午後であれば、比較的対応可能です。相談・質問がある場合は、事前にメールでアポを取ってください。
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