開講年度
開講学部等
2026
人文学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期
木3~4
講義
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1011315011
言語学特殊講義(言語学)[Topics in Linguistics (Linguistics)]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
乾 秀行[INUI Hideyuki]
ー
担当教員[ローマ字表記]
乾 秀行 [INUI Hideyuki]
特定科目区分
対象学生
対象年次
3~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
語順類型論についての講義です。文に現れる単語間には何らかの依存関係があります。基本語順に関して言えば、目的語と動詞、形容詞と名詞、名詞と接置詞、属格名詞句と名詞はいずれも依存部(あるいは修飾部)と主要部の関係になっています。この語順のタイプは究極的には2つのプロトタイプに還元され、主要部ー依存部の順になるか依存部ー主要部の順になるかに分かれ、たとえばスペイン語などのロマンス語は前者のタイプ、逆に日本語は後者のタイプとなります。
ところで類型論上の統計によれば、Sを加えた節の基本語順に関してS-O-Vが世界言語全体の5割、S-V-Oが4割を占めるとされ、全体の9割が語頭に主語が来るとされています。また動詞を先頭に持ってくるV-S-OあるいはV-O-Sを基本語順とする言語も、S-V-Oの語順を同時に必ず持つとされています(「グリーンバーグの普遍性6」)。つまり世界言語はすべてSを初頭に持ってくるという普遍性があることになります。しかし、これは、文脈から切り離した、単文レベルで調べた場合の最も無標な語順統計を表しているにすぎません。日常言語は連続した文の連なりにより成立しているもので、文脈から完全に自由な文など存在しません。談話レベルで個別言語のテキストを見た場合、前後の関係によって語順が入れ替わったり、主語や目的語が省略されたりします。つまり、世界言語全体から見た場合、語順の最も重要な役割は、談話機能にあります。
本講義では、最初に印欧語に起こった語順変化を例に基本語順の依存部と主要部の関係と語順変化の要因を概説します。続いて世界言語の語順の分布をみて2つの基本語順の線状化の原理(依存部+主要部、主要部+依存部)に基づく主要なタイプの分布地域と逸脱したタイプが生まれる地理的要因について考えます。最後に情報構造(主題・焦点)の観点から、諸言語がどのような原理に基づいて基本語順を持っているかを考察します。併せて主語や目的語を表す名詞と動詞の側に現れる辞順(主語接辞と目的語接辞)や動詞構造内に名詞や類別辞が組み込まれる抱合についても取り上げることになります。
授業の到達目標
言語類型論の基本的な用語に関する知識を身につけ、それによる研究内容を理解できる。世界言語全般の視点から言語現象を客観的に考察できる。世界諸言語に関して広く関心を持つことができる。
授業計画
【全体】
授業は毎回テキストに沿って、解説を行います。学生は、その内容をまとめて授業外レポートとして提出していくことになります。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
オリエンテーション
授業内容、授業の進め方、成績評価法の説明
教科書は受講者確定後に注文します
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第2回
印欧語における統語構造の変遷1
統語構造の2つの基本型
授業内容を次回授業までにまとめる
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第3回
印欧語における統語構造の変遷2
印欧語の東方群と西方群の統語型
授業内容を次回授業までにまとめる
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第4回
印欧語における統語構造の変遷3
印欧語の西方群における統語構造の変化
授業内容を次回授業までにまとめる
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第5回
印欧語における統語構造の変遷4
統語構造の変化の原因
授業内容を次回授業までにまとめる
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第6回
印欧語における統語構造の変遷5
印欧語における動詞の活用形式
授業内容を次回授業までにまとめる
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第7回
類型論的にみた日本語の語順
世界諸言語の語順のタイプとその地理的分布と日本語の位置づけ
授業内容を次回授業までにまとめる
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第8回
語順の分布と語順の変化1
基本語順の主要なタイプと世界言語におけるその分布
授業内容を次回授業までにまとめる
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第9回
語順の分布と語順の変化2
稀なタイプと接触または過渡地域
授業内容を次回授業までにまとめる
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第10回
語順のタイプと線状化の原理1
構成素の配列と「支配の原理」
授業内容を次回授業までにまとめる
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第11回
語順のタイプと線状化の原理2
同一範疇に属する構成素間の配列順位
授業内容を次回授業までにまとめる
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第12回
語順のタイプと線状化の原理3
語順と文の情報構造
授業内容を次回授業までにまとめる
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第13回
語順のタイプと線状化の原理4
「主語」の位置と「定」/「不定」
授業内容を次回授業までにまとめる
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第14回
語順のタイプと線状化の原理5
動詞文頭型言語からみた情報の流れ
授業内容を次回授業までにまとめる
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第15回
語順のタイプと線状化の原理6
語順と辞順の関係
授業内容を次回授業までにまとめる
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
小レポート50%、学期末レポート50%
教科書にかかわる情報
教科書
書名
世界言語への視座 歴史言語学と言語類型論
ISBN
4385362777
著者名
松本克己
出版社
三省堂
出版年
2006
備考
参考書にかかわる情報
備考
メッセージ
受講するには言語学の基礎知識が必要となります。分野入門の言語学概論(意味・類型・歴史)や言語類型論を受講しておいてください。
キーワード
言語類型論、基本語順、依存部、主要部、談話構造、動詞人称接辞
持続可能な開発目標(SDGs)
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(不平等)各国内及び各国間の不平等を是正する。
関連科目
言語学概論(意味・類型・歴史)、言語類型論、言語学特殊講義(言語情報学)
履修条件
連絡先
inui@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
直接会って相談・質問がある場合は、まずはメールでアポを取ってください。
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