開講年度
開講学部等
2025
人文学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期
月3~4
講読
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1012311010
西洋哲学講読(倫理学)[Readings in Western Philosophy (Ethics)]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
横田 蔵人[YOKOTA Kurato]
ー
担当教員[ローマ字表記]
横田 蔵人 [YOKOTA Kurato]
特定科目区分
対象学生
対象年次
2~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
平易な倫理学の入門書を読解する講読授業です。「西洋哲学概論(倫理学)」では個々の思想家の思想を紹介しましたが、この授業では、「西洋哲学概論(倫理学)」で学んだ知識を種々のトピックスに関連づけて掘り下げる形で思考力を養います。基本的には毎回の授業を通じて、哲学・倫理学に必要な読解力とトピックス相互の連関を学び、テクストの要約能力を身につけることをめざします。
授業の到達目標
テクストの論理構造を理解すると共に、彼我の歴史的・社会的共通点と相違点を把握する。思想をテクストから抽象化し、しかる後に自ら具体的に適用できる。テクストに基づいて広く問題意識を涵養する。
授業計画
【全体】
最初に予習の仕方の説明を説明し、約10回にわけてテクストを読み進めます。授業は教員が一方的に講義をするのではなく、基本的に「話し合い学習」を主として行われます。授業の進め方の詳細は初回に説明するため、参加希望者は初回授業に参加してください。
教科書を購入する必要があります。
https://www.heibonsha.co.jp/book/b213888.html
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
イントロダクション
授業の進めかたについての説明
初回配布物をよく読み、テクスト全体に目を通す:4時間
第2回
第1章「いちばんひどい犯罪って何?」
死の悪さ、積極的危害と剥奪
初回に指示した予復習ノートの作成:4時間
第3回
第2章「どんな種類の盗みも同じように人に害を与える?」
善の主観説と客観リスト説
初回に指示した予復習ノートの作成:4時間
第4回
第3章「他者を苦しめるのはぜったいだめ?」
功利主義、二重結果の原理
初回に指示した予復習ノートの作成:4時間
第5回
第4章「約束することと欺くこと」
嘘の構成要件、カントの嘘論文をめぐって
初回に指示した予復習ノートの作成:4時間
第6回
第5章「黄金律と敬意」
黄金律の解釈、普遍化可能性
初回に指示した予復習ノートの作成:4時間
第7回
第6章「連帯──人助けの義務」
義務と義務以上の行為(supererogation)
初回に指示した予復習ノートの作成:4時間
第8回
第7章「共感と反感」
道徳感情、ヒュームの原理「であるからべきを導いてはならない」
初回に指示した予復習ノートの作成:4時間
第9回
第8章「罰と責任能力」
帰責性、行為者性とは何か。刑罰の意味は何か(応報刑と目的刑)
初回に指示した予復習ノートの作成:4時間
第10回
第9章「徳と自己決定」
徳倫理と義務の倫理
初回に指示した予復習ノートの作成:4時間
第11回
第10章「人生の意味」
人生の意味とWhy be moral問題
初回に指示した予復習ノートの作成:4時間
第12回
全体のふり返り
第1回から第10回の内容を総括します
初回に指示した予復習ノートの作成:4時間
第13回
追加の論文読解1
第12回までの授業を踏まえて、学生の関心に応じて、Why be moral 問題などに関連する論文を読む
初回に指示した予復習ノートの作成:4時間
第14回
追加の論文読解2
第12回までの授業を踏まえて、学生の関心に応じて、人生の意味の問題などに関連する論文を読む
初回に指示した予復習ノートの作成:4時間
第15回
総括
全体の総括を行う
初回に指示した予復習ノートの作成:4時間
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
毎回の授業の小レポートを最後にまとめて提出してもらいます 100%
教科書にかかわる情報
教科書
書名
ぼくたちの倫理学教室
ISBN
4582858015
著者名
E. トゥーゲントハット, A. M. ビクーニャ, C. ロペス著 ; 鈴木崇夫訳
出版社
平凡社
出版年
2016
備考
教科書を購入する必要があります。
https://www.heibonsha.co.jp/book/b213888.html
参考書にかかわる情報
参考書
書名
分配的正義の歴史
ISBN
9784771027732
著者名
サミュエル・フライシャッカー著 ; 中井大介訳
出版社
晃洋書房
出版年
2017
参考書
書名
正義はどう論じられてきたか : 相互性の歴史的展開
ISBN
9784622078906
著者名
デイヴィッド・ジョンストン [著] ; 押村高 [ほか] 共訳
出版社
みすず書房
出版年
2015
参考書
書名
愛と正義の構造 : 倫理の人間学的基盤
ISBN
4771012393
著者名
ミリャード・シューメーカー著 ; 加藤尚武, 松川俊夫訳
出版社
晃洋書房
出版年
2001
参考書
書名
嘘の真理 (ほんと)
ISBN
9784065347157
著者名
ジャン=リュック・ナンシー著 ; 柿並良佑訳
出版社
講談社
出版年
2024
参考書
書名
義務に関する11の試論 : 不服従、戦争、市民性
ISBN
4880591718
著者名
マイケル・ウォルツアー著 ; 山口晃訳
出版社
而立書房
出版年
1993
参考書
書名
不真面目な戦争論 : 哲学者たちの生存戦略
ISBN
9784779518287
著者名
入谷 秀一,入谷 秀一 著・文・その他
出版社
ナカニシヤ出版
出版年
参考書
書名
「嘘をつく」とはどういうことか : 哲学から考える
ISBN
9784480685094
著者名
池田喬著
出版社
筑摩書房
出版年
2025
参考書
書名
カントの「嘘論文」を読む : なぜ嘘をついてはならないのか
ISBN
9784768480014
著者名
小谷英生著訳
出版社
白澤社
出版年
2024
参考書
書名
平等についての小さな歴史
ISBN
9784622097327
著者名
トマ・ピケティ [著] ; 広野和美訳
出版社
みすず書房
出版年
2024
参考書
書名
いじめを哲学する : 教育現場への提言
ISBN
4771036705
著者名
佐山圭司著
出版社
晃洋書房
出版年
2022
参考書
書名
人生の意味の哲学入門
ISBN
4393333950
著者名
森岡正博, 蔵田伸雄編
出版社
春秋社
出版年
2023
備考
その他の参考文献は授業内でそのつど指示します。
メッセージ
皆さんの活発な議論を楽しみにしています。
キーワード
倫理学、哲学、意図、善、危害、義務、徳、平等
持続可能な開発目標(SDGs)
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(平和)持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する。
(実施手段)持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。
関連科目
「西洋哲学概論(倫理学)」「哲学と人間」
履修条件
連絡先
kyokota@[山口大学]
オフィスアワー
来室は随時受け付けます。希望者はメール等でください。
ページの先頭へ