開講年度
開講学部等
2025
人文学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期
木5~6
講義
10.0
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1012312002
日本史入門(古代)[Introduction to Japanese History (Ancient )]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
黒羽 亮太[KUROHA Ryota]
ー
担当教員[ローマ字表記]
黒羽 亮太 [KUROHA Ryota]
特定科目区分
対象学生
対象年次
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
日本古代国家による公式の編年史書『続日本紀』は、一部を欠くものの、飛鳥時代末から平安時代初頭までをカバーし、とりわけ奈良時代の政治、社会の様子を窺い知るのに好個の史料である。当該期は、『続日本紀』を検討するための助けとなる、律令格式などの法制史料や、正倉院などに伝わる文書、あるいは木簡などの出土文字資料等が適度に存在し、初学者が最初に検討する日本古代の漢文史料として最適である。
本授業では、『続日本紀』天平元年(729)8月丁卯条からを取り上げ、グループワークの形式で輪読する。受講生を6つ程度のグループに分け、それぞれのグループに報告担当箇所を割り振って読み進める。おおよそ1回の授業でテキスト半頁程度の進度で、各グループは2回程度報告を行う。報告担当グループは授業の準備として、報告担当箇所について共同して、(1)訓読と訳を作成し、(2)本文理解に必要な歴史的事項およびグループ、ないし各個人で関心を抱いた事項を調べ、(3)それらを盛り込んだレジメを作成する。授業では、報告担当グループが用意したレジメをもとに、(1)訓読と訳、(2)本文に書かれている様々な事項について報告する。その上で、教員と報告担当グループ、その他の受講生とが共同して記事の内容を具体的に検討する。
受講生は、以上の過程を通じて、グループワークによる共同作業と相互扶助の重要性を再確認し、また日本漢文の訓読・読解はもちろん、当該時代の政治制度や社会の様相について基本的な知識を得、高校で習った歴史について再検討する力を付けるとともに、歴史学の基礎的な研究方法についても学ぶ。
授業の到達目標
史料を読み進めるための基本的な手順を知る。史料に関する先学の理解に対して、客観的な立場から評価できる。史料を通して、当該期の歴史や関連する諸問題に関心を持つ。
授業計画
【全体】
この授業では『続日本紀』を読み進める。受講生をグループ分けして輪読箇所を割り振るので、各担当グループは、当該箇所について、読み下し・現代語訳・背景等をレジメを用意して説明、発表する。発表に即して質疑応答を行うので、十分な準備をすること。
また発表と並んで質問も重視する。建設的な質問をするために、非担当者であっても予習をしなければならない。
なお、初回授業を無断欠席した者は、以降の授業の参加資格を失う。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
授業のはじめに
担当教員の自己紹介、授業内容(授業計画と概要、到達目標とテーマなど)と評価方法について説明
受講生への報告担当箇所(神亀5年七月から)の割り振りを行う。なお、報告担当箇所の多少や1グループあたりの人数は、受講生の人数によって変動する。
授業での説明をふり返り、史料輪読・発表にむけた準備を進める(目安3時間)
第2回
輪読の進め方
史料を批判的に読むための注意点、『続日本紀』の書誌学的事項や史料的性格の解説、奈良時代の政治の動向や社会の状況などについて概説する。
輪読の具体的説明を行う。
授業での説明をふり返り、史料輪読・発表にむけた準備を進める(目安3時間)
第3回
デモンストレーション
輪読における報告の例示(報告の仕方、報告のためのレジュメの作り方と様式など)を行う。
授業での説明をふり返り、史料輪読・発表にむけた準備を進める(目安3時間)
第4回
『続日本紀』天平元年9月庚寅条から10月甲子条の訓読・訳および解説と内容の検討(1)
『続日本紀』輪読
今回の範囲の予習(目安3時間)、今回担当者は発表準備(目安12時間)
第5回
『続日本紀』天平元年9月庚寅条から10月甲子条の訓読・訳および解説と内容の検討(2)
『続日本紀』輪読
今回の範囲の予習(目安3時間)、今回担当者は発表準備(目安12時間)
第6回
『続日本紀』天平元年11月癸巳条の訓読・訳および解説と内容の検討(1)
『続日本紀』輪読
今回の範囲の予習(目安3時間)、今回担当者は発表準備(目安12時間)
第7回
『続日本紀』天平元年11月癸巳条の訓読・訳および解説と内容の検討(2)
『続日本紀』輪読
今回の範囲の予習(目安3時間)、今回担当者は発表準備(目安12時間)
第8回
『続日本紀』天平2年正月丙寅朔条から3月辛卯条の訓読・訳および解説と内容の検討(1)
『続日本紀』輪読
今回の範囲の予習(目安3時間)、今回担当者は発表準備(目安12時間)
第9回
『続日本紀』天平2年正月丙寅朔条から3月辛卯条の訓読・訳および解説と内容の検討(2)
『続日本紀』輪読
今回の範囲の予習(目安3時間)、今回担当者は発表準備(目安12時間)
第10回
『続日本紀』天平2年3月丁酉条から3月辛亥条の訓読・訳および解説と内容の検討(1)
『続日本紀』輪読
今回の範囲の予習(目安3時間)、今回担当者は発表準備(目安12時間)
第11回
『続日本紀』天平2年3月丁酉条から3月辛亥条の訓読・訳および解説と内容の検討(2)
『続日本紀』輪読
今回の範囲の予習(目安3時間)、今回担当者は発表準備(目安12時間)
第12回
『続日本紀』天平2年4月甲子条から4月辛未条の訓読・訳および解説と内容の検討(1)
『続日本紀』輪読
今回の範囲の予習(目安3時間)、今回担当者は発表準備(目安12時間)
第13回
『続日本紀』天平2年4月甲子条から4月辛未条の訓読・訳および解説と内容の検討(2)
『続日本紀』輪読
今回の範囲の予習(目安3時間)、今回担当者は発表準備(目安12時間)
第14回
総まとめ
振り返り
試験に備えた復習(目安7時間)
第15回
期末試験
試験
試験に備えた復習(目安7時間)
第16回
期末試験
試験のフィードバック
復習(目安2時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 50% B: --% C: --% D: 50%
成績評価法
平常点(授業参加、報告)30%、期末試験70%
欠席が3回に達した時点で、以後の授業、および試験参加資格を失う。
教科書にかかわる情報
教科書
書名
新訂増補国史大系『続日本紀』
ISBN
4642000038
著者名
出版社
吉川弘文館
出版年
備考
テキストのコピーを配布するので、購入の必要はない。受講生は担当箇所の報告に際しレジメを作成・配布し、授業では、これに基づいて検討する。
参考書にかかわる情報
参考書
書名
新日本古典文学大系『続日本紀』
ISBN
4002400123
著者名
出版社
岩波書店
出版年
参考書
書名
日本思想大系『律令』
ISBN
4000700030
著者名
出版社
岩波書店
出版年
備考
その他、授業時間中に紹介する。
メッセージ
歴史が面白いのは、それが人間の歴史だから・・・私はそう考えています。古代史料の多くは漢文体で記され、現代の私たちにはどことなく、よそよそしく感じるかもしれません、見た目では。しかし、じっくり読んでみるとどうでしょう。時折顔を見せる「人間臭さ」に気づくことができれば、あなたも古代人を身近に感じられるかもしれません。一緒に古代人の喜怒哀楽を味わいましょう。
キーワード
持続可能な開発目標(SDGs)
関連科目
履修条件
連絡先
修学支援システム等で案内する。
オフィスアワー
教員が在室する任意の時間帯(多忙な時やオンラインによる授業・会議・研究発表等実施中は除く)
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