開講年度
開講学部等
2025
人文学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期
水1~2
講義
10.0
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1012312006
西洋史入門(近世・近代)[Introduction to Western History (Early-Modern and Modern)]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
竹中 幸史[TAKENAKA Kohji]
ー
担当教員[ローマ字表記]
竹中 幸史 [TAKENAKA Kohji]
特定科目区分
対象学生
対象年次
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
本授業では,西洋史研究の入門として,受講生全員がテキストとして定められた文献を読み,そのうちの数名が担当ページの内容を発表し,これをたたき台にして参加者が議論するという,いわゆる「輪読」の演習形式で行ないます。
これは精読,プレゼンテーション,ディスカッション,レポート作成を通じて西洋史研究、また大学生必須のスキルを身につけるトレーニングです。一方で人文/社会系研究の射程,意義,面白さについても学べると思います。
授業の到達目標
西洋史研究の基礎的手法を理解する。既存の歴史的知識を捉え直せるような柔軟な思考力を養う。
授業計画
【全体】
授業は以下のように進めます。
1「西洋史の新書を読む(Ⅰ)」:グループワーク。グループ内で学生が選んだ西洋史関連の新書についてその内容紹介とディスカッションを行う。
2「西洋史の新書を読む(Ⅱ)」:グループワーク。グループごとにレジュメを作成し、全体に対し発表を行う。その後、教員の解説とディスカッション。第5週終了後にレポートを提出する。
3「レポートの講評、要約の技術を学ぶ」
4「日本語学術論文を読む」:日本語学術論文の精読。グループごとにレジュメを作成し、全体に対し発表を行う。その後、教員の解説とディスカッション。第8週にレポートを提出する。
5「レポートの講評、学術論文の読解技術を学ぶ」
6「外国語学術論文を読む」:英語学術論文(6回分,各回5ページ程度,合計30ページ程度の論文を読む)の精読。グループごとにレジュメを作成し、全体に対し発表を行う。その後、教員の解説とディスカッション。
7「定期試験」:6に関してテストを行う。
発表に関しては、毎回の担当グループがあらかじめレジュメを作成・印刷・配布しておき,これに基づいてプレゼンテーションを行ないます。その後,教員を交えて全員でディスカッションを行ない,西洋史研究における思考法や方法論などを学んでいきます。半期の間に日本語の入門書と学術論文、そして英語の学術論文の3種類のテキストを読みます。
なお日本語文献のレポート作成に関しては、フィードバックの時間を設けます。このさい受講生の書いたレポート1つ1つを講評します。着眼点や問題点を共有し、全体のレヴェルアップを図るのがその狙いです。
※グループワークを含むため,いずれの回も主体的な予習・復習が欠かせません。
※報告担当回等の決定を行なうので,受講希望者は第1回目のガイダンスに必ず出席すること。やむをえず欠席しなければならない場合は,必ず事前に担当教員に許可を取ること。
※予習・復習は必須であり,1回の講義につき3時間程度の時間外学習が期待されます。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
ガイダンス
授業の説明、文献紹介。
必ず出席すること
配布資料・参考文献等に基づき予習・復習を行なう(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第2回
西洋史の新書を読むⅠ(1)
グループワーク。グループ内で学生が選んだ西洋史関連の新書の内容紹介とディスカッションを行う。
自ら選んだ書籍の800字の要約を作成する。
配布資料・参考文献等に基づき予習・復習を行なう(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第3回
西洋史の新書を読むⅠ(2)
グループワーク。グループ内で学生が選んだ西洋史関連の新書の内容紹介とディスカッションを行う。
第2週で用いた書籍とは別の新書に関して、800字の要約を作成する。
配布資料・参考文献等に基づき予習・復習を行なう(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第4回
西洋史の新書を読むⅡ(1)
課題図書を用いたグループワーク。グループごとにレジュメを作成し、全体に対し発表を行う。その後、教員の解説とディスカッション。第5週終了後にレポートを提出する。
課題図書に関する予習。レジュメ作成。
配布資料・参考文献等に基づき予習・復習を行なう(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第5回
西洋史の新書を読むⅡ(2)
課題図書を用いたグループワーク。グループごとにレジュメを作成し、全体に対し発表を行う。その後、教員の解説とディスカッション。
課題図書に関する予習。レジュメ作成。第5週終了後にレポート(要約800字、考察800字)が課される。
配布資料・参考文献等に基づき予習・復習を行なう(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第6回
要約の技術を学ぶ
レポート返却と講評、および新書要約の技術を学ぶ。
テキストとレポートの比較
配布資料・参考文献等に基づき予習・復習を行なう(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第7回
日本語学術論文を読むⅠ
日本語学術論文の精読。グループごとにレジュメを作成し、全体に対し発表を行う。その後、教員の解説とディスカッション。
課題論文に関する予習。レジュメ作成。
配布資料・参考文献等に基づき予習・復習を行なう(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第8回
日本語学術論文を読むⅡ
日本語学術論文の精読。グループごとにレジュメを作成し、全体に対し発表を行う。その後、教員の解説とディスカッション。
課題論文に関する予習。レジュメ作成。第8週終了後にレポート(要約800字、考察800字)が課される。
配布資料・参考文献等に基づき予習・復習を行なう(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第9回
学術論文の読解技術を学ぶ
レポートの講評、学術論文の読解技術を学ぶ
テキストとレポートの比較
配布資料・参考文献等に基づき予習・復習を行なう(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第10回
外国語学術論文を読むⅠ
英語学術論文の講読。
テキスト精読、関連分野の予習およびレジュメ作成
配布資料・参考文献等に基づき予習・復習を行なう(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第11回
外国語学術論文を読むⅡ
英語学術論文の講読。
テキスト精読、関連分野の予習およびレジュメ作成
配布資料・参考文献等に基づき予習・復習を行なう(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第12回
外国語学術論文を読むⅢ
英語学術論文の講読。
テキスト精読、関連分野の予習およびレジュメ作成
配布資料・参考文献等に基づき予習・復習を行なう(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第13回
外国語学術論文を読むⅣ
英語学術論文の講読。
テキスト精読、関連分野の予習およびレジュメ作成
配布資料・参考文献等に基づき予習・復習を行なう(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第14回
外国語学術論文を読むⅤ
英語学術論文の講読。
テキスト精読、関連分野の予習およびレジュメ作成
配布資料・参考文献等に基づき予習・復習を行なう(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第15回
試験
英語学術論文の講読に関する出題
これまでの復習
配布資料・参考文献等に基づき予習・復習を行なう(事前学習2時間及び事後学習2時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 20% B: 30% C: --% D: 50%
成績評価法
授業参加の姿勢30%、レポート20%、筆記試験50%
教科書にかかわる情報
備考
第2、3週で読む西洋史関連の新書・文庫については、教員が選定したリストを初回ガイダンス時に配布するので、そのなかから選ぶこと(リストにない新書を選んでも構いませんが、西洋史学に関する新書であることを条件とします。小説、物語は不可)。
第4、5週で扱う課題図書(第1週に提示)は各自で早めに購入するようにしてください。生協や文栄堂への教科書指定はしません。
第7、8週で用いる日本語学術論文は第6週に、第10~15週で用いる外国語学術論文は第9週に配布します。
参考書にかかわる情報
参考書
書名
論文の書き方
ISBN
4061581538
著者名
澤田昭夫
出版社
講談社学術文庫
出版年
1977
参考書
書名
学術論文の技法 (新訂版)
ISBN
9784888883528
著者名
斉藤孝・西岡達裕
出版社
日本エディタースクール出版部
出版年
2005
参考書
書名
人文学への接近法 西洋史を学ぶ
ISBN
9784876989485
著者名
服部良久ほか編
出版社
京都大学出版会
出版年
2010
参考書
書名
新しい史学概論
ISBN
4812202221
著者名
望田幸男ほか編
出版社
昭和堂
出版年
2002
参考書
書名
自分のなかに歴史を読む
ISBN
9784480423726
著者名
阿部謹也
出版社
ちくま文庫
出版年
2007
備考
『論文の書き方』『学術論文の技法』は、どの専攻に進もうとも、人文系学生必携の書です。あなたが大学においてよく学び、優れたレポートや論文を書きたいのなら手元においておきましょう。
『人文学への接近法』『新しい史学概論』は、高校までの暗記中心の「歴史」と大学で学ぶ「歴史学」の違いが書かれており、歴史研究の丁寧な手引きとなっています。また平明な文章でまとめられているので、西洋史研究の魅力が伝わってきます。
『自分のなかに歴史を読む』は高名なヨーロッパ中世史家による自叙伝風のエッセイです。学問とは何か、歴史とは何か、生きるとはどういうことかという問題が(まったく堅苦しくなく)語られています。私の友人はこの1冊を読んで、歴史学研究者になることを目指しました。一読の価値ありです。
メッセージ
大学において西洋史を学ぶには(歴史の基礎知識以外に)多読・精読を通じて、次のことを習得してゆかねばなりません。
①文献読解とプレゼンテーション、議論の基礎
②歴史学に関する学問的技術・方法
③外国語文献を読める語学力
この講義では半期を通じて、受講生に①~③を実践してもらいます。きっと歴史研究の難しさを知り、面白さに目覚めるでしょう。
キーワード
持続可能な開発目標(SDGs)
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
関連科目
西洋史特殊講義、西洋史概説、西洋史史料(基礎・発展)講読
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