タイトル

開講年度 開講学部等
2025 人文学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期 月9~10 講読 6.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1012312014 日本史史料基礎講読(古代)[Basic Readings in Japanese History (Ancient)] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
黒羽 亮太[KUROHA Ryota]
担当教員[ローマ字表記]
黒羽 亮太 [KUROHA Ryota]
特定科目区分   対象学生   対象年次 2~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
 奈良時代から平安時代前期にかけての法令集『類聚三代格』をテキストとして編年順に輪読する。
 『類聚三代格』は奈良時代初めから平安時代前期まで、古代律令国家の成立から変質に至る過程を、政治・社会・経済・文化・宗教など、全般的な政策・制度に関する史料から具体的・論理的に考える好個の史料である。また『類聚三代格』に収める法令は古代国家の中枢にあって法令を作る専門官僚の手になる、中国漢文の文体に倣って作られた。
 本授業では、新訂増補国史大系本の『類聚三代格』をテキストとし、受講生には分担する法令の文書を割り振り(おおよそ一回の授業で一通の文書)読み進める。報告担当者は各自その分担する法令文書について、まず書誌的検討(欠損箇所は『狩野文庫本 類聚三代格』で補い、また『前田育徳会尊経閣文庫影印本』と照合し、字句そのものを検討・校訂)した上で法令の訓読と訳を示し、さらに内容的な読解をおこなう。また毎回の検討成果を踏まえつつ、新たに関連法令や史料、関連する論文を探しながら内容の解釈を深め、検討成果をレジメにまとめて、受講生全員に配布して報告する。授業では、それに基づいて教員と全受講生とが共同して記事の内容を具体的に検討し、質疑応答をおこなう。
授業の到達目標
奈良時代・平安時代の法制史料(法律)を正確に解釈するための基礎的知識を獲得する。様々な資料を用いて法制史料(法律)の内容を論理的に解釈する力を身につける。古代法制書の世界、政治制度の変遷に興味・関心を持つ。
授業計画
【全体】
 この授業では『類聚三代格』を読み進める。受講生に輪読箇所を割り振るので、当該箇所について、読み下し・現代語訳・背景等をレジメを用意して説明、発表する。発表に即して質疑応答を行うので、十分な準備をすること。
 また他者の報告を聞いて何も感じないのは、出席していないのと同じである。非担当者は必ず質問しなければならず、質問を行わなかった者は当該回の授業に出席していなかったものと見なす。建設的な質問をするために、非担当者であっても予習を欠かしてはならない。
 なお、初回授業を無断欠席した者は、以降の授業の参加資格を失う。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 授業のはじめに
担当教員の自己紹介、授業内容(授業計画と概要、到達目標とテーマなど)と評価方法について説明
『類聚三代格』の書誌学的概要、史料の性格に関する解説を行う。輪読の具体的説明と受講生への報告担当箇所(天安元年から)の割り振りを行う。なお、報告担当法令の多少は受講生の人数によって変動する。
授業での説明をふり返り、史料輪読・発表にむけた準備を進める(目安2時間)
第2回 『類聚三代格』の輪読・検討の成果報告の例示 報告の例示(報告の仕方、報告のためのレジュメの作り方と様式など)を行う。 授業での説明をふり返り、史料輪読・発表にむけた準備を進める(目安2時間)
第3回 『類聚三代格』所収貞観7年11月4日太政官符の訓読・訳および解説と内容の検討 『類聚三代格』輪読 今回の範囲の予習(目安2時間)、今回担当者は発表準備(目安30時間)
第4回 『類聚三代格』所収貞観8年正月20日太政官符の訓読・訳および解説と内容の検討 『類聚三代格』輪読 今回の範囲の予習(目安2時間)、今回担当者は発表準備(目安30時間)
第5回 『類聚三代格』所収貞観8年正月23日太政官符の訓読・訳および解説と内容の検討 『類聚三代格』輪読 今回の範囲の予習(目安2時間)、今回担当者は発表準備(目安30時間)
第6回 『類聚三代格』所収貞観8年3月7日太政官符の訓読・訳および解説と内容の検討 『類聚三代格』輪読 今回の範囲の予習(目安2時間)、今回担当者は発表準備(目安30時間)
第7回 『類聚三代格』所収貞観8年閏3月16日太政官符の訓読・訳および解説と内容の検討 『類聚三代格』輪読 今回の範囲の予習(目安2時間)、今回担当者は発表準備(目安30時間)
第8回 『類聚三代格』所収貞観8年6月4日太政官符の訓読・訳および解説と内容の検討 『類聚三代格』輪読 今回の範囲の予習(目安2時間)、今回担当者は発表準備(目安30時間)
第9回 『類聚三代格』所収貞観8年10月8日太政官符の訓読・訳および解説と内容の検討 『類聚三代格』輪読 今回の範囲の予習(目安2時間)、今回担当者は発表準備(目安30時間)
第10回 『類聚三代格』所収貞観8年11月17日太政官符の訓読・訳および解説と内容の検討 『類聚三代格』輪読 今回の範囲の予習(目安2時間)、今回担当者は発表準備(目安30時間)
第11回 『類聚三代格』所収貞観8年12月5日太政官符の訓読・訳および解説と内容の検討 『類聚三代格』輪読 今回の範囲の予習(目安2時間)、今回担当者は発表準備(目安30時間)
第12回 『類聚三代格』所収貞観8年12月8日太政官符の訓読・訳および解説と内容の検討 『類聚三代格』輪読 今回の範囲の予習(目安2時間)、今回担当者は発表準備(目安30時間)
第13回 『類聚三代格』所収貞観8年12月25日太政官符の訓読・訳および解説と内容の検討 『類聚三代格』輪読 今回の範囲の予習(目安2時間)、今回担当者は発表準備(目安30時間)
第14回 全体のふり返り 当該期の歴史像の検討 『類聚三代格』輪読 試験に備えた復習(目安6時間)
第15回 期末試験 試験 試験に備えた復習(目安6時間)
第16回 期末試験 試験のフィードバック 復習(目安2時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: 60%
成績評価法
平常点(史料報告)30%、期末試験70%
原則として、欠席は認めない。やむを得ない場合は事前連絡のこと。
教科書にかかわる情報
教科書 書名 新訂増補国史大系『類聚三代格』 ISBN 464200016X
著者名 出版社 吉川弘文館 出版年
備考
テキストは購入の必要は無い。
影印本や『東北大学狩野文庫本 類聚三代格』については、輪読報告担当受講生に必要箇所のコピーを取らせる。このほか各報告担当者が作成したレジュメを配布し、これに基づいて検討する。
参考書にかかわる情報
備考
授業時間中に紹介する。
メッセージ
君も一緒に楽しく「るいさん」を読もう('ω')ノ
キーワード
持続可能な開発目標(SDGs)

関連科目
日本史史料発展講読(古代)
履修条件
次の2つの履修条件をともに満たすこと
 ① 日本史概説(古代・中世)を履修済み、もしくは、今期履修中であること
 ② 変体漢文(基礎)を履修済み、もしくは、変体漢文(展開)を今期履修中であること
連絡先
修学支援システム等で案内する。
オフィスアワー
教員が在室する任意の時間帯(多忙な時やオンラインによる授業・会議・研究発表等実施中は除く)

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