タイトル

開講年度 開講学部等
2025 人文学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期 木7~8 講義  
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1012313004 現代社会学特殊講義(地域福祉)[Topics in Sociology (Community Development)] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
速水 聖子[HAYAMI Seiko]
担当教員[ローマ字表記]
速水 聖子 [HAYAMI Seiko]
特定科目区分   対象学生   対象年次  
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
現代日本の地域社会の変容と課題について、「アーバニゼーション・グローバリゼーションとコミュニティ」というテーマで講義を行う。戦後日本の地域社会は、高度経済成長期を経て、それまでの農村を典型とする社会から都市を典型とする社会へ大きく変化を遂げた。授業では、まず伝統的な地域社会であった「むら」的社会はどのようなものであり、その対極である「都市」的社会はどのような社会なのか、について日本の地域社会の歴史的な変遷を通じて理解を深める。さらに、都市的特性としての匿名性・個人化の高まりは、地域生活をどのように変化させてきたのかについて具体的な事例をもとに考察する。特に現代のグローバリゼーションとの関わりで、ローカルな地域社会における生活課題の実相を明らかにする。
授業の到達目標
都市社会学の基礎的な知識を身につけるとともに、日本社会における都市化の様相を具体的に理解する。さらに、グローバリゼーションの進展とともに日本の地域社会はどのような影響を受け、変化をしているのか、さらにどのような課題があるのかについて考え、考察する力を養う。
授業計画
【全体】
戦後日本の地域社会の変遷について理解し、「都市化」「グローバル化」とはどういうことなのかについて、さまざまな地域社会問題を通して考察する。特に、社会学の視点から福祉に関わる事例を通じて、大きな社会変動に伴う現代のコミュニティの社会的課題について理解を深める。従来、都市社会学において都市生活における匿名性と個人化は都市的生活様式を伴って、個人生活を抑圧する伝統的社会から個人を自由へと解放するものと理解されてきた。しかし、このような都市生活の特性が現代では逆説的に地域社会からの排除や人々の孤立、さらには人々の間の社会的分断ををもたらすものでもある。人々の地域に関わる意識や課題についての具体的事例を紹介し、今日のコミュニティを問い直すことの意義などについて講義する。

項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 ガイダンス 地域社会学の考え方について 事前に提示した文献の該当箇所を読んでおくこと(目安:4時間)
第2回 「地域」の概念について 社会学では「地域」はどのようにとらえてきたのか 呈示した参考書の該当箇所を読むこと。(目安:4時間)
第3回 伝統的な日本のむら社会
「むら」と「いえ」について 呈示した参考書の該当箇所を読むこと。(目安:4時間)
第4回 むら社会の変容(1) 高度経済成長期以降の農村の過疎化と地域課題について 呈示した参考書の該当箇所を読むこと。(目安:4時間)
第5回 むら社会の変容(2) 農村の混住化について

呈示した参考書の該当箇所を読むこと。(目安:4時間)
第6回 都市的社会の誕生 「都市的である」ことの意味について 呈示した参考書の該当箇所を読むこと。(目安:4時間)
第7回 都市社会の問題(1) 都市的生活様式がもたらすものとその課題について 呈示した参考書の該当箇所を読むこと。(目安:4時間)
第8回 都市社会の問題(2) 都市社会の人間関係(パーソナルネットワーク)について 呈示した参考書の該当箇所を読むこと。(目安:4時間)
第9回 コミュニティ概念への注目 日本におけるコミュニティ論について 呈示した参考書の該当箇所を読むこと。(目安:4時間)
第10回 コミュニティ論の展開(1) 都市化とコミュニティ 呈示した参考書の該当箇所を読むこと。(目安:4時間)
第11回 コミュニティ論の展開(2) 情報化とコミュニティ 呈示した参考書の該当箇所を読むこと。(目安:4時間)
第12回 コミュニティ形成の実践(1) 排除のコミュニティ/包摂のコミュニティ 呈示した参考書の該当箇所を読むこと。(目安:4時間)
第13回 コミュニティ形成の実践(2) 連帯のコミュニティ/協働のコミュニティ 呈示した参考書の該当箇所を読むこと。(目安:4時間)
第14回 コミュニティの思想的基盤 現代社会におけるコミュニティの意義について 呈示した参考書の該当箇所を読むこと。(目安:4時間)
第15回 まとめ 講義全体のまとめと総括を行う 参考書の該当箇所を読んでおくこと(目安:4時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
授業内の小レポート40%、学期末の筆記テストまたはレポート60%
教科書にかかわる情報
備考
教科書は特に指定しないが、適宜参考資料等について提示するとともに、参考文献等についても紹介する。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 都市社会学・入門(改訂版) ISBN 9784641222076
著者名 松本康編 出版社 有斐閣 出版年 2022
参考書 書名 コミュニティ ISBN 4757141211
著者名 G.デランティ 出版社 NTT出版 出版年 2006
参考書 書名 新版 社会学 ISBN 9784641053892
著者名 長谷川公一・浜日出夫・藤村正之・町村敬志 出版社 有斐閣 出版年 2019
参考書 書名 都市社会学を学ぶ人のために ISBN 9784790717386
著者名 玉野和志編 出版社 世界思想社 出版年 2020
備考
その他、適宜紹介する。
メッセージ
現代の地域社会問題について関心を持ち、その課題や背景などについて自ら情報収集し、考察してみましょう。
キーワード
地域社会、都市化、コミュニティ、共同性
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 貧困をなくそう
  • 質の高い教育をみんなに
  • ジェンダー平等を実現しよう
  • 働きがいも経済成長も
  • 人や国の不平等をなくそう
  • 住み続けられるまちづくりを
(貧困)あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる。
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(ジェンダー)ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う。
(経済成長と雇用)包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。
(不平等)各国内及び各国間の不平等を是正する。
(持続可能な都市)包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。
関連科目
社会心理学特殊講義、民俗学・文化人類学特殊講義、現代社会学概論、社会心理学概論
履修条件
連絡先
研究室 人文棟4階419
E-mail:seiko.h@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
随時、メールにて希望日時を受け付けます。

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