タイトル

開講年度 開講学部等
2025 人文学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期 木9~10 講義  
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1012314007 中国語学特殊講義(中国の諸言語)[Topics in Chinese Linguistics (Languages of China)] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
更科 慎一[SARASHINA Shinichi]
担当教員[ローマ字表記]
更科 慎一 [SARASHINA Shinichi]
特定科目区分   対象学生   対象年次 2~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
中国における異言語の学び合いの歴史を通じて、中国の諸言語について考える。かつて東アジアの諸民族が互いの言語を学習するのに用いた教科書や辞書の中には、対訳の体裁をとるものや、発音表記を伴ったものが少なくない。本授業では、中国語学の立場から、これら対音・対訳文献の重要なものを概説し、これらをいかにして中国語学の資料として取り扱うかの問題を考える。
授業の到達目標
明清代中国や同時期の周辺国における多言語学習の実態について、自身の研究の観点から説明できる。
近代から現代に到る漢語の変化について説明できる。非母語話者が記述した資料に基づいて言語を研究することの意味を充分に理解し、これを自身の研究と結びつけることができる。
授業計画
【全体】
 この授業は大きく三つの部分に分けられる。第一部では、中国における言語接触の歴史について概観し、言語学並びに中国語学における本授業テーマの位置づけを明らかにしたのち、中国語の音韻史について元明代を中心に簡単に述べる。第二部では、パスパ文字、ハングル、満洲文字、ラテン文字によって中国語音が表記された代表的な資料について論じる。第三部では、漢字によって非中国語の音声が表記された諸資料について論じ、主に明代の中国人の外国語学習の一端をうかがう。授業は基本的に講義形式によるが、必要に応じて、異形文字を実際に書くなどの作業を受講者にしてもらうこともある。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 ガイダンス 授業の進め方、成績評価方法などについて説明する。また、毎回の授業で必要となる基本概念等をまとめた資料を配布する。 シラバスをよく読んでおくこと。(準備学習2時間)
第2回 第一部(1):中国における言語接触現象 中国が古来多言語社会であり、様々な民族語が接触してきたことを、歴史資料から明らかにする。 前回配布した資料に目を通しておくこと。(準備学習2時間、復習2時間)
第3回 第一部(2):近世中国語の音韻(1) 中国語音韻史の基本概念、及び中古音について説明する。 前回に同じ。(準備学習2時間、復習2時間)
第4回 第一部(3):近世中国語の音韻(2) 近世中国語の基本資料について説明する。 前回までに配布されたプリントをよく読んでおくこと。(準備学習2時間、復習2時間)
第5回 第一部(4):近世中国語の音韻(3) 近世から現代に到る北方中国語の音韻変化について説明する。 前回に同じ。(準備学習2時間、復習2時間)
第6回 第二部(1):パスパ文字資料 「蒙古字韻」を中心としたパスパ文字資料、及びパスパ文字の仕組みについて概説する。 前回に同じ。(準備学習2時間、復習2時間)
第7回 第二部(1):ハングル資料(1) 朝鮮司訳院漢学書を中心としたハングル資料、及びハングルの仕組みについて概説する。 前回に同じ。(準備学習2時間、復習2時間)
第8回 第二部(2):ハングル資料(2) ハングルの転写練習。 前回配布したプリントをよく読むこと。また、「老乞大」のハングルのローマ字転写の課題を課す。(準備学習3時間、復習3時間)
第9回 第二部(3):満洲文字資料 満洲文字資料、及び満洲文字の仕組みについての概説。 満洲文字のローマ字転写の課題を課す。(準備学習2時間、復習2時間)
第10回 第二部(4):ラテン文字資料 「西儒耳目資」等、ラテン文字で近世漢語音を記した資料の概説。 これまでに配布されたプリントをよく読んでおくこと。(準備学習2時間、復習2時間)
第11回 第二部(5):その他の文字の資料 その他の対音資料に関する概説。 前回に同じ。(準備学習2時間、復習2時間)
第12回 第三部(1):漢字で異民族言語を表記した資料(1) 歴代の中国において異民族言語が記録されてきた歴史を概説する。 第一部の配布プリントをよく読んでおくこと。(準備学習2時間、復習2時間)
第13回 第三部(2):漢字で異民族言語を表記した資料(2) 「元朝秘史」(「モンゴル秘史」)を材料に、漢字音訳資料の扱い方について概説する。 前回に同じ。(準備学習2時間、復習2時間)
第14回 第三部(3):漢字で異民族言語を表記した資料(3) 「華夷訳語」を材料に、引き続き漢字音訳資料の扱い方について概説する。 前回に同じ。(準備学習2時間、復習2時間)
第15回 まとめ 全体のまとめ。 前回までのプリントを整理し、レポート提出に備える。(準備学習3時間、復習3時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
学期末レポート80%, 授業態度20%。
教科書にかかわる情報
備考
教科書は使いません。教員がプリントを用意します。
参考書にかかわる情報
備考
授業中に適宜指示します。
メッセージ
キーワード
言語接触、対音・対訳文献、元代、明代、清代、パスパ文字、ハングル、満洲文字、ラテン文字
持続可能な開発目標(SDGs)

関連科目
特になし
履修条件
連絡先
人文研究棟605室 083-933-5250
オフィスアワー
月曜日 13:50-14:30

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