タイトル

開講年度 開講学部等
2025 人文学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期 金5~6 講義 1.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1012315007 言語学概論(音韻・形態・統語)[Outline of Linguistics (Phonology, Morphology, Syntax)] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
乾 秀行[INUI Hideyuki]
担当教員[ローマ字表記]
乾 秀行 [INUI Hideyuki]
特定科目区分   対象学生   対象年次  
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
 「言語学」とは、ヒトの言語一般について研究する学問分野です。この授業では、皆さんの母語である日本語の例を中心に、言語学の主要分野についてできるだけ平易に説明していきます。広く世界言語の言語特徴にも言及しますので、言語学では「ことば」というものをどのように扱っているかを理解できるようになります。言語学は大学で初めて学ぶ学問分野ですので、基本的な考え方や専門用語を最初に覚える必要があります。前期に開設される「言語学概論(意味・類型・歴史)」とセットで履修することで言語学の基礎知識が一通り身につくと思います。山に登るならそれなりの装備が必要なのと同じことです。
 人間は「ことば」を使ってものを考えますから、皆さんも、大なり小なり、「ことば」に関心を持って生きてきたでしょうし、これから先も間違いなく「ことば」に関わって生きていきます。授業を通して「ことば」のしくみについての理解が深まると共に、今まで気づかなかったことや間違って解釈していたことがたくさん見つかると思います。また、一般言語学的観点から授業をしますので、これまで日本語や英語の知識だけを拠り所に、勝手に当たり前だとか特殊だと思っていた言語特徴が相対化されることもあるでしょう。ちっぽけな規範意識やくだらない先入観を取り除いたときに初めて、魅惑的な「言語学の世界」が皆さんの前に現れます。具体例をたくさん挙げていきますので、この機会に言語感覚を磨いてください。
 この授業では言語学の主要分野の説明をします。言語学のこれまでの歴史、音のしくみ(一般音声学および音韻論)、形態のしくみ(形態論)、文のしくみ(統語論)について、その研究方法を概説します。
授業の到達目標
言語学の基本的な知識を身につけ、それによる研究内容を理解できる。一般言語学的に言語現象を客観的に考察できる。言語一般に関して広く関心を持つことができる。
授業計画
【全体】
 言語学の歴史、音声学、音韻論、形態論。統語論。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 授業の進め方の説明 言語学とは、言語学の主要領域 毎回授業終了から19時までに授業の感想を小レポートとして送る
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第2回 言語学の歴史1 19世紀の比較言語学とソシュールの「一般言語学講義」、ラングとパロール、言語記号の恣意性、通時態と共時態 毎回授業終了から19時までに授業の感想を小レポートとして送る
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第3回 言語学の歴史2 シンタグム関係とパラダイム関係、構造主義言語学、言語研究の様々なアプローチ、言語データ 毎回授業終了から19時までに授業の感想を小レポートとして送る
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第4回 一般音声学1 音声学と音韻論、音声学の種類、音声器官~その1,音声器官~その2 毎回授業終了から19時までに授業の感想を小レポートとして送る
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第5回 一般音声学2 発声と調音、国際音声字母、子音、母音 毎回授業終了から19時までに授業の感想を小レポートとして送る
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第6回 音韻論1
プラーグ学派の音韻論、音素、異音 毎回授業終了から19時までに授業の感想を小レポートとして送る
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第7回 音韻論2 音韻体系、分裂・合流・推移、弁別素性と余剰素性 毎回授業終了から19時までに授業の感想を小レポートとして送る
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第8回 音韻論3 弁別素性あれこれ、生成音韻論、アクセントのタイプ、日本語のアクセント 毎回授業終了から19時までに授業の感想を小レポートとして送る
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第9回 形態論1 二重分節、語彙素と語形、形態論 毎回授業終了から19時までに授業の感想を小レポートとして送る
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第10回 形態論2 形態素のタイプ、語形成、語形変化、派生語幹 毎回授業終了から19時までに授業の感想を小レポートとして送る
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第11回 形態論3 連濁、異形態、異形態の表記法、生産的、転成名詞 毎回授業終了から19時までに授業の感想を小レポートとして送る
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第12回 形態論4 複合名詞、形態素の切れ目と語源解釈の限界、複雑な構造の複合名詞、複合動詞の語構成 毎回授業終了から19時までに授業の感想を小レポートとして送る
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第13回 統語論1 統語論とは、語の分類、文の構造 毎回授業終了から19時までに授業の感想を小レポートとして送る
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第14回 統語論2 構造の類型、語順の原理と情報構造、主題と焦点 毎回授業終了から19時までに授業の感想を小レポートとして送る
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第15回 統語論3 数量詞遊離と再帰代名詞、関係節構造、受動態 毎回授業終了から19時までに授業の感想を小レポートとして送る
(事前学習2時間及び事後学習2時間)
第16回 期末テスト 期末テスト 授業で扱った範囲の勉強をする。
授業計画に沿って、準備学習2時間と複数2時間を行う。
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: 10% C: --% D: --%
成績評価法
授業内のレポート、学期末の筆記テストで評価します。
レポート 10%、学期末の筆記テスト 90%
教科書にかかわる情報
教科書 書名 言語学 第2版 ISBN 4130820095
著者名 風間喜代三他 出版社 東京大学出版会 出版年 2004
備考
教科書は受講確定後、受講する学生分を生協に依頼しますので、それから購入してください。
参考書にかかわる情報
備考
授業中に適宜提示。
メッセージ
授業はブログを使ってやりますので、毎回ノートパソコンを持ってきてください。言語学分野に興味を持った人は、できるだけ早く(可能であれば1年後期に)受講することをお勧めします。
キーワード
音声学、音韻論、形態論、統語論
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 質の高い教育をみんなに
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
関連科目
言語学概論(意味・類型・歴史)、言語類型論、音声学、言語と人間
履修条件
連絡先
inui@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
月火水の午後であれば、比較的対応可能です。相談・質問がある場合は、事前にメールでアポを取ってください。

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