タイトル

開講年度 開講学部等
2025 人文学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期 火7~8 講義 3.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1012315016 欧州文学・比較文学特殊講義(独語系)[Topics in Comparative Literature (German)] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
稲垣 健太郎[INAGAKI Kentaro]
担当教員[ローマ字表記]
稲垣 健太郎 [INAGAKI Kentaro]
特定科目区分   対象学生   対象年次 4~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
この授業では、中世から19世紀のドイツ語圏に特に注目し、イスラームやイスラームにかんする著作物がどのように理解されてきたのかを検討します。ヨーロッパとイスラームの関係は、こんにちの国際政治や宗教の文脈において、しばしばその緊張関係が語られます。しかし、歴史をひもといてみると、両者の関係は必ずしも対立や衝突のみによって規定されたのではないことに気づきます。ヨーロッパ、とりわけドイツ語圏の知識人たちはどのようにイスラームを論じてきたのでしょうか。彼らの言説はどのように成立し、また時代を経るなかでどのように変容していったのでしょうか。各時代の重要な人物や出来事を解説することで、これらの問題を考えていきます。
授業の到達目標
ドイツ語圏におけるイスラーム世界とのかかわりの歴史を通じて、西欧文化についての知識を深めること。
授業計画
【全体】
この授業では、中世から19世紀のドイツ語圏におけるイスラーム理解を扱います。それぞれの授業では、キリスト教・イスラームの関係史において重要な人物や出来事にフォーカスし、それらに関連する一次史料や二次文献を通じて解説を進めます。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 オリエンテーション 授業計画と問題設定 該当せず
第2回 中世ドイツ語圏の著者とイスラーム(1) スコラ学者とイスラーム 各授業の際に配布するハンドアウトや論文を読み、疑問点を考えること(2時間)。
第3回 中世ドイツ語圏の著者とイスラーム(2) バーゼル公会議とイスラーム 各授業の際に配布するハンドアウトや論文を読み、疑問点を考えること(2時間)。
第4回 宗教改革期ドイツ語圏の著者とイスラーム(1) マルティン・ルター 各授業の際に配布するハンドアウトや論文を読み、疑問点を考えること(2時間)。
第5回 宗教改革期ドイツ語圏の著者とイスラーム(2) カルヴァン派とローマ・カトリック教会(1) 各授業の際に配布するハンドアウトや論文を読み、疑問点を考えること(2時間)。
第6回 宗教改革期ドイツ語圏の著者とイスラーム(3) カルヴァン派とローマ・カトリック教会(2) 各授業の際に配布するハンドアウトや論文を読み、疑問点を考えること(2時間)。
第7回 クルアーンの読者たち(1) 中世からルネサンス期ヨーロッパにおけるクルアーン翻訳 各授業の際に配布するハンドアウトや論文を読み、疑問点を考えること(2時間)。
第8回 クルアーンの読者たち(2) 17・18世紀のドイツ語圏におけるクルアーン翻訳(1) 各授業の際に配布するハンドアウトや論文を読み、疑問点を考えること(2時間)。
第9回 クルアーンの読者たち(3) 17・18世紀のドイツ語圏におけるクルアーン翻訳(2) 各授業の際に配布するハンドアウトや論文を読み、疑問点を考えること(2時間)。
第10回 初期近代ドイツ語文献におけるオスマン帝国(1) トルコからの略奪(Türkenbeute) 各授業の際に配布するハンドアウトや論文を読み、疑問点を考えること(2時間)。
第11回 初期近代ドイツ語文献におけるオスマン帝国(2) 旅行者たちの見たオスマン帝国 各授業の際に配布するハンドアウトや論文を読み、疑問点を考えること(2時間)。
第12回 19世紀ドイツ語圏とイスラーム(1) ユダヤ学(Wissenschaft des Judentums)の成立とイスラーム学 各授業の際に配布するハンドアウトや論文を読み、疑問点を考えること(2時間)。
第13回 19世紀ドイツ語圏とイスラーム(2) テオドール・ネルデケとクルアーン 各授業の際に配布するハンドアウトや論文を読み、疑問点を考えること(2時間)。
第14回 19世紀ドイツ語圏とイスラーム(3) ハプスブルク帝国とイスラーム 各授業の際に配布するハンドアウトや論文を読み、疑問点を考えること(2時間)。
第15回 20世紀ドイツ語圏 ドイツ文学における移民文学 各授業の際に配布するハンドアウトや論文を読み、疑問点を考えること(2時間)。
第16回 まとめ まとめ 各授業の際に配布するハンドアウトや論文を読み、疑問点を考えること(2時間)。
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 10% B: 20% C: --% D: --%
成績評価法
授業へのリアクションペーパー40%、期末レポート60%
教科書にかかわる情報
備考
各回の内容をまとめたハンドアウトを配布します。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 ヨーロッパとイスラーム世界 ISBN 9784480099563
著者名 R.W.サザン著、鈴木利章訳 出版社 筑摩書房 出版年 2021
参考書 書名 German Literature on the Middle East: Discourses and Practices, 1000-1989 ISBN 9780472035571
著者名 Nina Berman 出版社 The University of Michigan Press 出版年 2013
参考書 書名 German Orientalism in the Age of Empire ISBN 9780521518499
著者名 Marchand, Suzanne L. 出版社 Cambridge University Press 出版年 2009
備考
その他、関連する参考文献を適宜配布します。
メッセージ
この授業では、ドイツ語を用いてイスラームについて論じた学者や著述家たちの仕事をみていきます。さまざまな関心を持つ学生の参加を期待します。
キーワード
ドイツ語圏におけるイスラーム理解、クルアーン、旅行文学、翻訳
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 質の高い教育をみんなに
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
関連科目
欧州文学・比較文学演習(独語系)、欧州文学・比較文学演習(独語系・近現代文学)
履修条件
連絡先
授業が始まってからお伝えします。
オフィスアワー
質問は授業の前後に受け付けます。

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