タイトル

開講年度 開講学部等
2025 人文学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期 金3~4 演習 10.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1012315025 言語学演習(フィールド言語学)[Seminar in Linguistics (Field Linguistics)] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
乾 秀行[INUI Hideyuki]
担当教員[ローマ字表記]
乾 秀行 [INUI Hideyuki]
特定科目区分   対象学生   対象年次 3~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
 言語分析をする上で一番重要になる形態素分析についての演習です。形態素分析のバイブルであるナイダの「形態論」の練習問題を解くことで、いろいろな言語の形態素分析をしていきます。正書法や規範文法などの先入観にとらわれることなく、音連続から意味の最小単位である形態素を取り出す作業を行うことで、言語を分析する力を身につけていきます。
 形態素とは、もちろん「食べる」や「机」といった内容形態素もありますが、この授業で主に取り出すのは、主語人称、目的語人称、数、格、ヴォイス、否定、テンス、アスペクトといった機能形態素です。時間軸上に流れる音連続の塊から、それぞれの形態素はどこで切り出されるのか。文字もなく正書法もない言語を記述する場合、音連続の塊同士を比較しながら、音声的に違う部分がどのような意味の違いを生んでいるのかを観察し、一つ一つ形態素を取り出す作業をします。そのような訓練を積むことで、見知らぬ言語・方言のフィールドワークだけでなく、正書法や文法書などが立派に存在する言語に関しても、先入観を捨てて、より詳細な考察ができるようになります。
 形態音韻論的な交替といえば、日本語の連濁や英語の品詞変換などのルールが真っ先に思い浮かぶかもしれません。しかし、世界には我々の知らない複雑な交替のパターンがいろいろあります。本演習を通して、ヒトの言語では前後の音環境でどういう音交替が起こりうるのか、その幅を知ることで、言語構造および言語変化のしくみを知ることになり、格段に言語学的な説明力が身につくことになります。なお、問題を解くには一般音声学の基礎知識が必要となります。
授業の到達目標
形態論についての知識を身につけ、形態素分析の方法を理解できる。言語の記述練習を通して、言語現象を分析・考察できる。形態素分析を通して、言語記述に関心を持つことができる。
授業計画
【全体】
 ナイダの「形態論」にある問題をグループに分かれて分析していきます。毎回宿題といて4,5問ずつ解いてきてもらいます。期末レポートとして、全ての問題の模範解答を提出する。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 オリエンテーション 授業内容、授業の進め方、成績評価法の説明 問題を5問前後解いてくる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第2回 形態素分析1 グループに分かれて解答を作る 問題を5問前後解いてくる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第3回 形態素分析2 グループに分かれて解答を作る 問題を5問前後解いてくる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第4回 形態素分析3 グループに分かれて解答を作る 問題を5問前後解いてくる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第5回 形態素分析4 グループに分かれて解答を作る 問題を5問前後解いてくる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第6回 形態素分析5 グループに分かれて解答を作る 問題を5問前後解いてくる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第7回 形態素分析6 グループに分かれて解答を作る 問題を5問前後解いてくる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第8回 形態素分析7 グループに分かれて解答を作る 問題を5問前後解いてくる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第9回 形態素分析8 グループに分かれて解答を作る 問題を5問前後解いてくる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第10回 形態素分析9 グループに分かれて解答を作る 問題を5問前後解いてくる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第11回 形態素分析10 グループに分かれて解答を作る 問題を5問前後解いてくる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第12回 形態素分析11 グループに分かれて解答を作る 問題を5問前後解いてくる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第13回 形態素分析12 グループに分かれて解答を作る 問題を5問前後解いてくる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第14回 形態素分析13 グループに分かれて解答を作る 問題を5問前後解いてくる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第15回 形態素分析14 グループに分かれて解答を作る 問題を5問前後解いてくる。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
第16回 期末テスト 問題から4,5題出題する。 これまでやってきた問題の復習をする。
授業計画に沿って、準備学習2時間と復習2時間を行う。
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 40% B: 20% C: 40% D: --%
成績評価法
問題解答、学期末の筆記テストで評価します。
問題解答 50%、学期末の筆記テスト 50%
教科書にかかわる情報
教科書 書名 Morphology -The descriptive analysis of words- ISBN 0472086847
著者名 Nida, Eugene A. 出版社 Ann Arbor: The University of Michigan Press 出版年 1949
備考
参考書にかかわる情報
備考
授業中に適宜提示。
メッセージ
ノートパソコンを使います。
キーワード
形態素分析、音素、音声学、フィールドワーク
持続可能な開発目標(SDGs)

関連科目
言語学概論(音韻・形態・統語)、言語学概論(意味・類型・歴史)、言語学特殊講義(言語学)、言語学特殊講義(言語情報学)、言語学演習(言語類型論)、言語学演習(形態論)、言語学演習(言語情報学)、音声学
履修条件
言語学分野の学生のための演習です。受講する人は「音声学」を取っておいてください。
連絡先
inui@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
ゼミ用LINE使用。木金のゼミの授業前後。

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