タイトル

開講年度 開講学部等
2025 教育学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 火3~4 演習 10.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1021102015 漢文学演習[Seminar on Classical Chinese Literature] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
南部 英彦[NAMBU Hidehiko]
担当教員[ローマ字表記]
南部 英彦 [NAMBU Hidehiko]
特定科目区分   対象学生   対象年次 3~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
国語の漢文学領域に関わる中国・日本の文献・資料をテキストとして取り上げ、その読解の要領を示したのち、受講者全員で、詩文の内容・形式に関する討議を行う。漢文学領域に関わる文献・資料の、論理的・批判的な読み方を演習形式により訓練することを通して、中学校・高等学校国語科で必要となる専門的な知識・技能や思考力・判断力・表現力等を、広い視野から養うことを目指す。

授業の到達目標
漢文学領域の課題文について、漢語の意味を正確に把握しながら、自己の知識・理解および思考・判断にもとづく漢文読解の成果を、口頭発表や討議の場で表現できる。
授業計画
【全体】
南部が単独で担当する授業で、漢文学領域(漢文古典)の思想・文学・歴史に関する一般的包括的内容を含む。

本授業は、前漢時代の初期に、韓非学派によって成立したと考えられる『韓非子』喩老篇を精読する。喩老篇は、歴史故事や伝説を挙げて、これにより『老子』を解釈する一篇である。この篇を通読することで、こうした形式で『老子』解釈が行われた意味を探る。

受講者は輪番で発表を担当する。発表担当者は、発表資料(レジュメ)を作成して報告を行い、その後、その報告内容について、受講者同士で討議を行う。最後に、教員による指導助言を行う。



項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 授業の概要
(演習の準備作業①)
 
授業の概要について説明するとともに、テキスト等、演習に必要な資料を配付する。

テキスト・配付資料にもとづいて予習・復習を行う(学習の目安:4時間以上)
第2回 演習の準備作業② 『韓非子』喩老篇・第1段「天下有道無急患~故曰罪莫大於可欲」をもとに、レジメ作成の要領等について説明する。 テキスト・配付資料にもとづいて予習・復習を行う(学習の目安:4時間以上)
第3回 演習1(発表と討議) 『韓非子』喩老篇・第2段「智伯兼范・中行~故曰知足之為足矣」及び第3段「楚荘王既勝狩于河陽~孫叔敖之謂也」について、演習を行う。 テキスト・配付資料にもとづいて予習・復習を行う(学習の目安:4時間以上)
第4回 演習2(発表と討議) 『韓非子』喩老篇・第4段「制在己曰重~主父之謂也」及び第5段「勢重者人君之淵也~不可以示人」について、演習を行う。 テキスト・配付資料にもとづいて予習・復習を行う(学習の目安:4時間以上)
第5回 演習3(発表と討議) 『韓非子』喩老篇・第6段「越王入宦於呉~謂損弱勝強也」及び第7段「有形之類~敬細以遠大者也」について、演習を行う。 テキスト・配付資料にもとづいて予習・復習を行う(学習の目安:4時間以上)
第6回 演習4(発表と討議) 『韓非子』喩老篇・第8段「扁鵲見蔡桓公~聖人蚤従事焉」及び第9段「昔晋公子重耳出亡~其未兆易謀也」について、演習を行う。 テキスト・配付資料にもとづいて予習・復習を行う(学習の目安:4時間以上)
第7回 演習5(発表と討議) 『韓非子』喩老篇・第10段「昔者紂為象箸~故曰見小曰明」及び第11段「句践入宦於呉~是以無病也」について、演習を行う。 テキスト・配付資料にもとづいて予習・復習を行う(学習の目安:4時間以上)
第8回 演習6(発表と討議) 『韓非子』喩老篇・第12段「宋之鄙人得璞玉~不貴難得之貨」及び第13段「王寿負書而行~衆人之所過也」について、演習を行う。 テキスト・配付資料にもとづいて予習・復習を行う(学習の目安:4時間以上)
第9回 演習7(発表と討議) 『韓非子』喩老篇・第14段「夫物有常容~恃万物之自然而不敢為也」及び第15段「空竅者~不離其実也」について、演習を行う。 テキスト・配付資料にもとづいて予習・復習を行う(学習の目安:4時間以上)
第10回 演習8(発表と討議) 『韓非子』喩老篇・第16段①「趙襄王学御於王子期~此君之所以後也」及び第16段②「白公勝慮乱~故曰不為而成」について、演習を行う。 テキスト・配付資料にもとづいて予習・復習を行う(学習の目安:4時間以上)
第11回 演習9(発表と討議) 『韓非子』喩老篇・第17段「楚荘王莅政三年~大器晩成、大音希声」及び第18段「楚荘王欲伐越~自見之謂明」について、演習を行う。 テキスト・配付資料にもとづいて予習・復習を行う(学習の目安:4時間以上)
第12回 演習10(発表と討議) 『韓非子』喩老篇・第19段「子夏見曽子~自勝之謂強」及び第20段「周有玉版~是謂要妙」について、演習を行う。 テキスト・配付資料にもとづいて予習・復習を行う(学習の目安:4時間以上)
第13回 演習11(発表と討議) 『韓非子』解老篇・第1段「徳者内也、得者外也。~故曰上徳不徳、是以有徳」について、演習を行う。 テキスト・配付資料にもとづいて予習・復習を行う(学習の目安:4時間以上)
第14回 演習12(発表と討議) 『韓非子』解老篇・第2段「所以貴無為無思為虚者~故曰上徳無為而無不為也」について、演習を行う。 テキスト・配付資料にもとづいて予習・復習を行う(学習の目安:4時間以上)
第15回 演習13(発表と討議)

授業の総括
『韓非子』解老篇・第3段「仁者謂其中心欣然愛人~故曰上仁為之而無以為也」及び第4段「義者君臣上下之事~故曰上義為之而有以為也」について、演習を行う。

その後、授業全体のまとめを行う。
テキスト・配付資料にもとづいて予習・復習を行う(学習の目安:4時間以上)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: 30% C: 70% D: --%
成績評価法
授業内レポート70%+授業への参加態度30%
教科書にかかわる情報
備考
授業中に、テキスト(田部井文夫・菅井礼行『標音 唐詩三百首』、大修館書店、1980)をもとに作成したプリントを配布して、演習を進める。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 漢文入門 ISBN 4000201018
著者名 小川環樹・西田太一郎 出版社 岩波全書 出版年 1956
参考書 書名 角川 新字源 ISBN 9784046219664
著者名 小川環樹・西田太一郎・赤塚忠 出版社 Kadokawa 出版年 2017
参考書 書名 『老子』 ISBN 9784003320518
著者名 蜂屋邦夫訳注 出版社 岩波文庫 出版年
参考書 書名 『老子 無知無欲のすすめ』 ISBN 4061592785
著者名 金谷治訳注 出版社 講談社学術文庫 出版年
備考
メッセージ
漢文訓読(「返り点」「送り仮名」等)の知識があることが望ましい。

受講者は漢和辞典を一冊用意すること(電子辞書も可)。
キーワード
中国の歴史・文学・思想
持続可能な開発目標(SDGs)

関連科目
漢文学講読、漢文学概論
履修条件
連絡先
hidehiko@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
金曜12:00~12:30(事前に上記アドレスまでご連絡ください。)

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