タイトル

開講年度 開講学部等
2026 教育学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 火3~4 講義 10.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1021102114 経済概論[General Course on Economics] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
森 朋也[MORI Tomoya]
担当教員[ローマ字表記]
森 朋也 [MORI Tomoya]
特定科目区分   対象学生   対象年次 2~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
日々起きている社会現象を見ると、個人あるいは社会全体にとって望ましいとは言えない状況がある。経済学は、社会現象の要因を分析し、どのように望ましい方向に進むべきかを考えるうえで、重要な学問である。本授業では、さまざまな経済学の考え方を習得するとともに、社会現象を分析し、どのように望ましい社会を作っていくかを考えていく。

授業の到達目標
経済学の専門性とその指導の専門的な知識や技能を身に付けることができる。また、教科の内容を系統的に考察し、社会における経済問題の解決策を示唆することができる。
授業計画
【全体】
個人や企業がどのような行動をとっており、なぜそうするのかを経済学的な視点でわかりやすく説明する。可能な限り、実際の社会問題を事例として取り上げる。毎回、レジュメを配布する。毎回、演習問題を課す。第1~8回は市場とそのメカニズムについて説明を行う。第9回は環境問題、第10回は国際経済における論争問題を扱う。第11~15回までは政府の役割を学び、かつ限りある予算の中で何が必要な政策であるかを履修者の中で討議する。第16回は期末試験を実施する。

本授業の内容は、主に、小中学校の公民における経済分野、高校の政治経済の経済分野に該当する。授業では、教科書出てくる用語や学習法ともリンクさせながら授業を進める。

*高校の政治経済の国民経済・経済政策は、主には、後期の「経済政策(国際経済を含む)」の方で多く取り上げる。

【授業形態】
単独
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 ガイダンス 授業のガイダンスを行う。参加者自身の学びの目標を設定し、また履修者間での授業での原則(プリンシパル)を決めます。 授業中に指示した次回までの学習(予習・復習)について(カッコ内は時間の目安)
(総時間:4時間程度)
【予習】
・次回までに指定された課題を行うこと。(2時間程度)
【復習】
・授業で出てきたキーワードについて調べ、整理しておく(1時間程度)。
・リアクションペーパーに回答すること(1時間程度)。
第2回 市場経済と交換 日々、私たちは市場で交換(という選択)を行います。それ以外の選択肢はないのでしょうか。また、なぜ経済学者は市場経済を推奨するのでしょう。授業では私たちの市場での自発的な選択を経済学の視点から読み解きます。授業では、「無人島ゲーム」(無人島に何を持っていくか、持っていかないか)という活動を通して、自身の選択から経済人(ホモエコノミスクス)の選択行動を理解します。 授業中に指示した次回までの学習(予習・復習)について(カッコ内は時間の目安)
(総時間:4時間程度)
【予習】
・次回までに指定された課題を行うこと。(2時間程度)
【復習】
・授業で出てきたキーワードについて調べ、整理しておく(1時間程度)。
・リアクションペーパーに回答すること(1時間程度)。
第3回 効率性と公平性 なぜ、資源配分に関する効率性と公平性は議論の話題になるのでしょうか。社会の資源配分を考えた場合、効率的な配分は必ずしも公平なものであるとは限りません。どのような資源配分資源配分、また所得分配が社会的に望ましいのでしょうか。「無人島ゲーム」の設定を少し修正して、「選択」を再検討します。 授業中に指示した次回までの学習(予習・復習)について(カッコ内は時間の目安)
(総時間:4時間程度)
【予習】
・次回までに指定された課題を行うこと。(2時間程度)
【復習】
・授業で出てきたキーワードについて調べ、整理しておく(1時間程度)。
・リアクションペーパーに回答すること(1時間程度)。
第4回 競争と市場メカニズム なぜ市場の「競争」が大事なのか、独占禁止法のような法律が存在するのでしょうか。市場メカニズムにおける競争の役割、および独占・寡占の問題を学びます。授業では、公正取引委員会のサイトから具体的な独占・寡占の事例を参照して、どのようなものが競争を阻害すると考えられるのかを理解していきます。また、具体的な事例から「ロールプレイ」を行い、理解を深めます。 授業中に指示した次回までの学習(予習・復習)について(カッコ内は時間の目安)
(総時間:4時間程度)
【予習】
・次回までに指定された課題を行うこと。(2時間程度)
【復習】
・授業で出てきたキーワードについて調べ、整理しておく(1時間程度)。
・リアクションペーパーに回答すること(1時間程度)。
第5回 生産と労働 私たちの「働く」、企業の「雇う」という選択はどのように考えることができるでしょうか。また、自由な契約であるのに、なぜ労働問題は生じるのでしょうか。授業では、労働需要(雇う)と供給(働く)が均衡するメカニズムについて学びます。ロールプレイや映像資料などを用いながら学んでいきます。 授業中に指示した次回までの学習(予習・復習)について(カッコ内は時間の目安)
(総時間:4時間程度)
【予習】
・次回までに指定された課題を行うこと。(2時間程度)
【復習】
・授業で出てきたキーワードについて調べ、整理しておく(1時間程度)。
・リアクションペーパーに回答すること(1時間程度)。
第6回 貨幣と金融 貨幣とは何でしょうか。また私たちは貨幣を「今使うか(消費)」、「将来、使うか(貯蓄)」を決める際にどのような選択をしているのでしょうか。授業では貨幣と金融の役割とは何かを考えたいと思います。授業では実際のある家計簿を参考にしながら、私たちの異時点間の選択を考えます。 授業中に指示した次回までの学習(予習・復習)について(カッコ内は時間の目安)
(総時間:4時間程度)
【予習】
・次回までに指定された課題を行うこと。(2時間程度)
【復習】
・授業で出てきたキーワードについて調べ、整理しておく(1時間程度)。
・リアクションペーパーに回答すること(1時間程度)。
第7回 保険とリスク 私たちはなぜ保険に加入するのでしょうか。また、保険というビジネスはどのように利益を出すのでしょうか。それは私たちのリスクに対する選好が関係しており、健全な市場では異なるリスクの選好同士がリスクシェアリングする契約を結ぶことができます。他方で、情報の非対称性という問題を市場がかかている場合、効率的な契約を結ぶことができません。そのような市場の失敗を解消するための施策についても学びます。 授業中に指示した次回までの学習(予習・復習)について(カッコ内は時間の目安)
(総時間:4時間程度)
【予習】
・次回までに指定された課題を行うこと。(2時間程度)
【復習】
・授業で出てきたキーワードについて調べ、整理しておく(1時間程度)。
・リアクションペーパーに回答すること(1時間程度)。
第8回 消費者の選択 望ましい社会を実現するために、私たちの選択はどのようにあるべきなのでしょうか。私たち(家計)は自身が私的に所有する希少な資源を用いて、自らの欲望や幸せを最大限満たすように、市場で交換・取引・契約を行います。他方で、効率性だけが社会の基準ではありません。公平性や公正性など、様々な基準があります。授業では、参加者に一定の役柄を割り当て、その下で選択行動を考えてもらうゲームを行います。 授業中に指示した次回までの学習(予習・復習)について(カッコ内は時間の目安)
(総時間:4時間程度)
【予習】
・次回までに指定された課題を行うこと。(2時間程度)
【復習】
・授業で出てきたキーワードについて調べ、整理しておく(1時間程度)。
・リアクションペーパーに回答すること(1時間程度)。
第9回 環境問題 どのように、私たちは自分たちの経済活動の結果として出る「バッズ」(廃棄物や汚染)を処分すべきでしょうか。やはり、市場は効率性の基準から「バッズ」の配分を考えます。しかし、「NIMBY(Not In My Back Yard)」問題にあるように、誰も自分たちの近くには配分してほしいとは思いません。また、処分場の設置は対象地域の社会に様々な影響を及ぼします。授業ではロールプレイを通じて、当該の問題について考えていきたいと思います。 授業中に指示した次回までの学習(予習・復習)について(カッコ内は時間の目安)
(総時間:6時間程度)
【予習】
・次回までに指定された課題を行うこと。(2時間程度)
【復習】
・授業で出てきたキーワードについて調べ、整理しておく(1時間程度)。
・身近な地域で「NIMBY」問題が生じていないかを調べること(2時間程度)
・リアクションペーパーに回答すること(1時間程度)。
第10回 自由貿易 なぜ「自由貿易」には賛否があるのでしょうか。「自由化」によってどのような恩恵や弊害が自国、ないしは地域にもたらされるのでしょうか。授業では、オーソドックスな経済理論を説明した後に、賛成派と反対派に分かれて、データや事例(歴史的な事実を含む)に基づきながらディスカッションを行い、論点を整理します。 授業中に指示した次回までの学習(予習・復習)について(カッコ内は時間の目安)
(総時間:6時間程度)
【予習】
・次回までに指定された課題を行うこと。(2時間程度)
【復習】
・授業で出てきたキーワードについて調べ、整理しておく(1時間程度)。
・身近な地域で「貿易の自由化」によって影響が出そうなことはないかを調べること(2時間程度)
・リアクションペーパーに回答すること(1時間程度)。
第11回 政府の役割と財政① 自由な市場経済において政府の介入は必要なのでしょうか。あるいは、政府の財政規律はどうあるべきなのでしょうか。教科書的な政府の役割を参照しつつ、現状の日本の財政状況をデータを参照しながら確認します。つぎに、学生のいくつかのグループに分かれて、テーマを割り当てます。学生は第14回まで、授業内容を踏まえながら政策の立案を考えてもらいます。なお、グループの一つには財務省になってもらい、各グループの立案が財政的に健全であるか否かをチェックしてもらいます。 授業中に指示した次回までの学習(予習・復習)について(カッコ内は時間の目安)
(総時間:5時間程度)
【予習】
・次回までに指定された課題を行うこと。(2時間程度)
【復習】
・授業で出てきたキーワードについて調べ、整理しておく(1時間程度)。
・グループのメンバーで準備を進めること(1時間程度)
・リアクションペーパーに回答すること(1時間程度)。
第12回 政府の役割と財政② 今の日本においてどのような経済政策は必要なのでしょうか。前回の授業で分かれたグループごとに立案する政策の中身を考えてもらいます。授業では、まず、政策の効果をどのような視点で、またどのような方法で評価するか、データの見方や作り方をレクチャーします。その後、グループごとに必要なデータを参照、作成しながら、政策の立案の準備を進めてもらいます。 授業中に指示した次回までの学習(予習・復習)について(カッコ内は時間の目安)
(総時間:3時間程度)
【復習】
・授業で出てきたキーワードについて調べ、整理しておく(1時間程度)。
・グループのメンバーで準備を進めること(1時間程度)
・リアクションペーパーに回答すること(1時間程度)。
第13回 政府の役割と財政③ グループごとに立案した政策を報告してもらいます。 授業中に指示した次回までの学習(予習・復習)について(カッコ内は時間の目安)
(総時間:3時間程度)
【復習】
・授業で出てきたキーワードについて調べ、整理しておく(1時間程度)。
・グループのメンバーで準備を進めること(1時間程度)
・リアクションペーパーに回答すること(1時間程度)。
第14回 日本経済の現状と課題 発表での意見交換を踏まえて、各グループで報告書を作成します。現状の日本経済の現状と課題を踏まえながら、自分たちの政策の妥当性についてまとめます。財務省役のチームは、前回の発表に対するレポートを作成します。 授業中に指示した次回までの学習(予習・復習)について(カッコ内は時間の目安)
(総時間:5時間程度)
【復習】
・授業で出てきたキーワードについて調べ、整理しておく(1時間程度)。
・グループのメンバーで報告書の準備を進めること(3時間程度)
・リアクションペーパーに回答すること(1時間程度)。
報告書を週末までに提出する。
第15回 市場経済と民主主義 提出された報告書を読み、最終的にどのグループの案が妥当であるかを投票によって決めます。その際、一人一票だけではなく、ボルダー・ルールなどの他の投票形式も導入します。結果として、民主主義の制度が異なることで、投票結果に差異が生まれることを理解します。最終的に、市場経済と民主主義の関係性について考えます。 授業中に指示した次回までの学習(予習・復習)について(カッコ内は時間の目安)
(総時間:5時間程度)
【復習】
・これまでの授業で出てきたキーワードについて調べ、整理しておく(4時間程度)。
・リアクションペーパーに回答すること(1時間程度)。
第16回 期末テスト 期末試験を実施します。授業で扱った専門用語や概念が理解できているかをチェックします。 授業中に指示した次回までの学習(予習・復習)について(カッコ内は時間の目安)
(総時間:4時間程度)
【復習】
・テストの模範解答をみて内容を復習しておくこと(4時間程度)。
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 20% B: 30% C: 20% D: 30%
成績評価法
成績は、期末テスト(40%)、プレゼン・ディスカッション・報告書(40%)、リアクションペーパー(20%)で評価する。

リアクションペーパーは、Google formで、その週末までに回答してもらう。

教科書にかかわる情報
備考
授業中に配布する資料を中心に進めていく。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 経済学 ISBN 9784000268974
著者名 パーサ・ダスグプタ [著] ; 植田和弘, 山口臨太郎, 中村裕子訳 ; 植田和弘, 山口臨太郎解説 出版社 岩波書店 出版年 2008
参考書 書名 高校生のための経済学入門 ISBN 9784480059369
著者名 小塩隆士著 出版社 筑摩書房 出版年 2002
参考書 書名 はじめての経済思想史 : アダム・スミスから現代まで ISBN 9784065122273
著者名 中村隆之著 出版社 講談社 出版年 2018
参考書 書名 社会的共通資本 ISBN 9784004306962
著者名 宇沢弘文著 出版社 岩波書店 出版年 2000
参考書 書名 それをお金で買いますか : 市場主義の限界 ISBN 9784150504199
著者名 マイケル・サンデル著 ; 鬼沢忍訳 出版社 早川書房 出版年 2014
備考
メッセージ
少しでも経済に興味を持ててもらえればうれしいです。
キーワード
経済学、市場経済、市場メカニズム、効率性、公平性、市場の失敗、政府の失敗、企業、家計、貨幣
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 貧困をなくそう
  • 飢餓をゼロに
  • すべての人に健康と福祉を
  • 質の高い教育をみんなに
  • ジェンダー平等を実現しよう
  • 働きがいも経済成長も
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 人や国の不平等をなくそう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任つかう責任
  • パートナーシップで目標を達成しよう
(貧困)あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる。
(飢餓)飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する。
(保健)あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(ジェンダー)ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う。
(経済成長と雇用)包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
(不平等)各国内及び各国間の不平等を是正する。
(持続可能な都市)包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
(平和)持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する。
関連科目
経済政策
履修条件
連絡先
moritomo@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
水曜日のお昼(11:50-12:50)

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