開講年度
開講学部等
2025
教育学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期
金7~10
その他
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1021103002
情報処理言語Ⅰ(実習を含む。)[Computer Language I (including Practice)]
日本語
4
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
野村 厚志[NOMURA Atsushi]
ー
担当教員[ローマ字表記]
野村 厚志 [NOMURA Atsushi]
特定科目区分
対象学生
対象年次
2~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
プログラミングに必要となる制御構造とデータ型について理解する。また、簡単なプログラミングの処理の流れと簡単なアルゴリズムについて理解する。これらの理解に基づき、自らが考えた課題を処理するプログラム作成の実習を行う。プログラミング言語としてはPythonを使う。プログラミング教育における指導の前提となる情報処理言語の知識とプログラミングの考え方を身につける。
授業の到達目標
プログラミング言語の制御構造やデータ構造を理解し、ライブラリやツールの使用方法を知り、具体的なプログラミング課題を自らが考案し、そのプログラムを他者と共同して作成することができる。
授業計画
【全体】
まずプログラミング言語の基本であるデータ構造や制御構造について学ぶ。このため、サンプルプログラムを読んで修正・実行したり、簡単な課題を解決するプログラムを作成したりすることにより、プログラミングの理解を深める。最後に、各自が考えた課題を解決するプログラムを作成し、全員で評価しあう。プログラミング言語はPythonを用いる。なお毎回の授業は、「説明+プログラムの作成+発表」の講義・演習のサイクルを数回繰り返す方法により、スモールステップで徐々にプログラミングの思考方法やそれを実現する力が自然に付くような進め方を試行する。(この授業は担当教員1名で行う「単独」授業です。)
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
はじめに
Pythonの処理系を動かし、対話モードにより簡単な計算や文字列の出力を行う。
▲授業前:高等学校で学んだプログラミングの内容を復習する。教科書を参照してPythonの処理系を各自のコンピュータにインストールしておく。Pythonの解説など関係する文書を公開しているウェブサイトを確認しておく。(学修時間の目安:4時間以上)▼授業後:再度、各自のコンピュータでPython処理系を起動し、授業内でおこなった処理を再現してみる。(学修時間の目安:2時間以上)
第2回
変数と型・算術演算・リスト
数値や文字列、論理値を格納する変数とそれを用いた算術演算・文字列処理・論理演算を知る。また、リストのデータ構造と、それを用いた処理の実際を知る。これらを用いたサンプルプログラムを読み、また入力・実行することにより、利用のイメージを膨らます。
▲計算機で扱うことのできる値とそれらに対する演算を確認し理解する。(2時間)▼変数と算術演算、リストを組み合わせたプログラムを作成してみる。(2時間)
第3回
モジュールの利用
数学関数を計算するモジュールを例としてモジュールの使い方を学ぶ。
▲数学関数のモジュールにはどのようなものがあるか調べて使い方を学んでおく。(2時間)▼課題として提示されたプログラムを作成する。(2時間)
第4回
条件分岐と比較演算・論理演算
制御構造の「分岐」(場合分け)がある。またその際に比較演算や論理演算を用いることが多い。これらの種類や式の組み立て方、優先順位を知る。
▲分岐構造とそこでよく使われる比較演算・論理演算とはどのようなものか、調べたり教科書を読んで知っておく。また、コードエディタを各自のコンピュータにインストールしておく。(4時間)▼課題として提示された分岐や比較演算・論理演算を用いたプログラムを作成する。(2時間)
第5回
while文による反復
制御構造の「反復」(繰り返し)を学び、前回の比較演算や論理演算と共に用いることで、条件の当てはまる間繰り返すような処理のプログラムを考える。
▲身の回りにある繰り返し処理を見つけ、その手順を書き出してみる。その際、繰り返しを継続又は終えるのはどのような場合か、条件を具体的に書いて確認する。(2時間)▼課題として提示された反復処理のプログラムを作成する。(2時間)
第6回
for文による反復
これまで学んだことを用いて、課題を解くプログラムを各自で作成し発表する。
▲数を1,2,3・・・のように数えるとき、何を指定すればよいか、考える。また、物の数え方には、どのような方法があるか、身の回りのもので具体的に考える。(2時間)▼課題として提示された反復処理のプログラムを作成する。(2時間)
第7回
while文やfor文による反復とこれまでの学修内容を組み合わせる
反復と変数やリスト、演算を組み合わせたプログラムを考える。
▲反復処理が必要となるプログラムにおいて、while文とfor文のどちらを使えばよいか、扱うデータを考慮しながら、その判断基準を考える。(2時間)▼課題として提示された反復処理のプログラムを作成する。(2時間)
第8回
前半のまとめ
これまで学んだことを用いて、課題を解くプログラムを各自で作成し発表する。また、簡単に前半の内容を復習する。
▲事前に与えられた小課題のプログラムを作成する。(4時間)▼プログラムを完成し提出する。(4時間)
第9回
課題の検討
学校現場の課題を見つけ、プログラミングによる解決方法を検討する。
▲様々な手段により学校現場の課題を調べてみある。(4時間)▼課題解決の方法を考え、そのための処理の流れを箇条書きにする。(4時間)
第10回
プログラムの構想
Pythonやその他のツール・ソフトウェアを用いて課題解決のプログラムを構想する。
▲課題解決がプログラムで可能か、他のツールが必要か検討する。(2時間)▼プログラムを作成するための手順(フローチャートのようなもの)を考える。また、必要に応じてツールやソフトウェアをインストールする。(6時間)
第11回
プログラミング(コーディング)
実際にプログラムを作成し、実行してみる。思い通りに動作しない場合は、誤り(バグ)を見出す方法を考えて試行してみる。
▲課題解決のプログラムを詳細に詰める。(4時間)▼課題解決のプログラムを完成させる。(14時間)
第12回
オブジェクト指向(その1;考え方)
プログラミングにおけるオブジェクト指向の考え方を知る。また、身の回りのこと・ものに対してオブジェクト指向の考え方を適用してみる。
▲プログラミングにおける「オブジェクト指向」の考え方を調べたり教科書を読んだりして考える。(2時間)▼オブジェクト指向の考え方を復習する。さらに、以前取り組んだ学校現場の課題をオブジェクト指向の考え方で捉え直す。(4時間)
第13回
オブジェクト指向(その2;Pythonにおけるプログラミングの方法)
オブジェクト指向の考え方がPythonではどのようなプログラミングの形となるか知る。
▲オブジェクト指向が導入されている様々なプログラミング言語を調べ、オブジェクト指向がどのような形として扱われるか・表されるか調べておく。(4時間)▼学校現場の課題をオブジェクト指向を導入したプログラムとするため構想を練り直す。(5時間)
第14回
オブジェクト指向(その3;活用例)
学校現場の課題を解決するプログラムをオブジェクト指向を導入して作成し直す。また、新しい機能の追加を試みる。
▲前回の構想に基づき、実際にプログラム作成に取り掛かる。(4時間)▼プログラムを完成させる。(13時間)
第15回
まとめ
受講生の間で相互にプログラムを説明・評価しあう。さらに、将来、高等学校で情報科の授業を担当することを想定して、期末試験の問題を学生自身が考える。
▲プログラムを説明するための資料を作成する。また、期末試験の問題を作ってみる。(4時間)▼授業を振り返り、自分のプログラムを修正・完成させる。(1時間)
第16回
期末試験と振り返り
与えられた課題を実現するプログラムを時間内に作成する試験を行う。さらに、試験問題についての振り返りを行う。
▲授業内容について復習する。(4時間)▼試験内容を振り返り、理解が不十分な点を復習するなど理解の定着に努める。(1時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
課題(20%)と期末試験(80%)により評価する。
教科書にかかわる情報
教科書
書名
Python ゼロからはじめるプログラミング
ISBN
9784798169460
著者名
三谷純
出版社
翔泳社
出版年
2021
備考
教科書のサポートページ
https://mitani.cs.tsukuba.ac.jp/book_support/python/
にスライド教材があります。
参考書にかかわる情報
参考書
書名
Pythonプログラミング 基礎からデータ分析・機械学習まで
ISBN
9784807920020
著者名
ダイテル
出版社
東京化学同人
出版年
2021
備考
文部科学省:「高等学校情報科に関する特設ページ,
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1416746.htm
喜多・吉村・岡本:「プログラミング演習 Python 2021」
http://hdl.handle.net/2433/265459
メッセージ
キーワード
プログラミング、Python、計算機言語
持続可能な開発目標(SDGs)
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
関連科目
計算機概論、情報科学概論、情報処理言語II(実習を含む。)
履修条件
連絡先
電子メール:anomura@yamaguchi-u.ac.jp
研究室電話:083-933-5393
オフィスアワー
水曜午後(毎月第3水曜日を除く)
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