開講年度
開講学部等
2025
教育学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期前半
金9~10
講義
4.0
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1021306006
重複障害教育総論[General Theory of Education for Children with Multiple Disabilities]
日本語
1
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
松岡 勝彦[MATSUOKA Katsuhiko]
ー
担当教員[ローマ字表記]
松岡 勝彦 [MATSUOKA Katsuhiko]
特定科目区分
対象学生
対象年次
3~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
特別支援教育を支える応用行動分析学の基礎について理解したうえで、重複障害のある児童生徒が抱えるさまざまな課題を解決・改善するための方法(具体的支援手続きを含む)について検討する。いくつかの重複障害について検討する予定であるが、知的能力障害と肢体不自由(あるいは行動障害を含む)を合わせ有する児童生徒を中心に、アセスメント、指導介入のあり方、効果検証などについて、複数の事例を交えながら分かりやすく解説する。なお、毎回の授業は、スライド資料の解説、映像資料の視聴と補足説明、受講生によるグループワーク、ディスカッション・ディベート、プレゼンテーション、長期研修派遣教員(現職教員)からの関連コメント、まとめの解説などから構成される。
授業の到達目標
さまざまな重複障害のある児童生徒について、その行動特徴をアセスメント(理解)し、その結果に基づき、どのような指導介入方法が効果的であるかを判断することができる。
授業計画
【全体】
(1)重複障害のある児童生徒の行動アセスメントや指導介入に役立つ応用行動分析学の基礎、(2)応用行動分析学に基づく指導事例、(3)重複障害のある児童生徒の特性、(4)重複障害のある児童生徒に対する指導介入のあり方等、以上4点について解説する。なお、その際には日常例を含めたさまざまな事例を可能な限り数多く紹介し、ボランティア、教育実習等において、障害のある児童生徒と触れ合った経験のある受講生にイメージしやすいよう工夫する。可能な限り、受講生同士によるグループワーク、ディスカッション・ディベート、プレゼンテーション、映像資料の視聴時間を設定する。なお、授業の担当形態は単独である。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
重複障害のある児童生徒の指導介入に役立つ心理学(応用行動分析学)の基礎1
行動分析学におけるこれまでの研究概要紹介、行動的に考えてみよう/ABC分析/先行条件と後続条件/レスポンデント行動とオペラント行動/日常行動のABC分析/ほか
配布した講義資料を参照し、復習を行う(2時間程度)。また、学習した内容についてボランティア等で応用を試みる(2時間程度)。
タイムスケジュールを視覚的に提示する。また、重複障害のある児童生徒に関する映像(動画)資料を視聴しながら解説を加える。ペアワーク/グループワーク/ディスカッションを実施する。
第2回
重複障害のある児童生徒の指導介入に役立つ心理学(応用行動分析学)の基礎2
正の強化と負の強化の定義、正の強化と負の強化の日常例、正の罰と負の罰の定義、正の罰と負の罰の日常例、正の罰と負の罰の優先順位、消去(消去抵抗、バーストを含む)、消去を実施する際に留意点、関連する事例紹介ほか
配布した講義資料を参照し、準備学習を行う(2時間程度)。また、学習した内容についてボランティア等で応用を試みる(2時間程度)。
タイムスケジュールを視覚的に提示する。また、重複障害のある児童生徒に関する映像(動画)資料を視聴しながら解説を加える。ペアワーク/グループワーク/ディスカッションを実施する。
第3回
重複障害のある児童生徒の発達、心理・生理・病理、行動的特徴を考慮した指導計画(教育課程)の作成、カリキュラムマネジメントほか
重複障害のある児童生徒における発達、心理的・行動的特性を考慮した指導計画の作成、個別の指導計画に保護者の協力を得るためのポイントほか
配布した講義資料を参照し、準備学習を行う(2時間程度)。また、学習した内容についてボランティア等で応用を試みる(2時間程度)。
タイムスケジュールを視覚的に提示する。また、重複障害のある児童生徒に関する映像(動画)資料を視聴しながら解説を加える。ペアワーク/グループワーク/ディスカッションを実施する。
第4回
重複障害のある児童生徒への指導法1(日常生活の指導)
重複障害のある児童生徒における食事の指導(バックワードチェイニング)、衣服の着脱の指導、トイレット・トレーニング(強化子の選定における留意点)、睡眠リズムを取り戻すための指導、保護者や医療機関との連携事例ほか
配布した講義資料を参照し、準備学習を行う(2時間程度)。また、学習した内容についてボランティア等で応用を試みる(2時間程度)。
タイムスケジュールを視覚的に提示する。また、重複障害のある児童生徒に関する映像(動画)資料を視聴しながら解説を加える。ペアワーク/グループワーク/ディスカッションを実施する。
第5回
重複障害のある児童生徒への指導法2(コミュニケーションの指導)
重複障害のある児童生徒における言語・コミュニケーションの指導介入法(音声言語行動のみならず、絵カード交換式コミュニケーション・システム等を含むコミュニケーション指導のあり方)ほか
配布した講義資料を参照し、準備学習を行う(2時間程度)。また、学習した内容についてボランティア等で応用を試みる(2時間程度)。
タイムスケジュールを視覚的に提示する。また、重複障害のある児童生徒に関する映像(動画)資料を視聴しながら解説を加える。ペアワーク/グループワーク/ディスカッションを実施する。
第6回
重複障害のある児童生徒への指導法3(行動問題への対応)
重複障害のある児童生徒(今回は、主に知的障害と強度行動障害のある児童生徒となる)暴言、暴力、逸脱、逃走、自傷行動等の行動問題のアセスメント方法および指導介入方法ならびに効果検証法ほか
配布した講義資料を参照し、準備学習を行う(2時間程度)。また、学習した内容についてボランティア等で応用を試みる(2時間程度)。
タイムスケジュールを視覚的に提示する。また、重複障害のある児童生徒に関する映像(動画)資料を視聴しながら解説を加える。ペアワーク/グループワーク/ディスカッションを実施する。
第7回
重複障害のある児童生徒を取り巻く教育・医療・福祉・家庭の連携
単独機関ではなかなか対応が困難なケースについて、家庭・福祉機関・医療機関・研究機関等の複数機関が連携した複数事例の紹介
配布した講義資料を参照し、準備学習を行う(2時間程度)。また、学習した内容についてボランティア等で応用を試みる(2時間程度)。
タイムスケジュールを視覚的に提示する。また、重複障害のある児童生徒に関する映像(動画)資料を視聴しながら解説を加える。ペアワーク/グループワーク/ディスカッションを実施する。
第8回
まとめ
これまでに取り扱った内容についての総まとめ
期末レポートをについて指示する(4時間以上)。
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 15% B: 15% C: --% D: 10%
成績評価法
グループワーク、ディスカッション・ディベートへの参加の様子5%、期末レポート95%
教科書にかかわる情報
備考
教科書は使用せず、配付資料および映像資料ならびに長期研修派遣教員(現職教員)による話題提供等を通して、授業を進めます。
参考書にかかわる情報
備考
メッセージ
可能な限り、受講生同士によるグループワーク、ディスカッション・ディベート、プレゼンテーション、映像資料の視聴時間を設定する。
キーワード
知的能力障害、肢体不自由、行動障害、心理(応用行動分析)・生理・病理、行動問題、アセスメント法、指導法、効果検証法、教育・福祉現場の実情
持続可能な開発目標(SDGs)
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
関連科目
LD等教育総論 知的障害心理学 特別支援教育心理学演習
履修条件
連絡先
松岡勝彦
083-933-5437
kmatsu@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
月曜日 18:00-19:30
上記以外でもメールで適宜受け付けます。
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