タイトル

開講年度 開講学部等
2025 教育学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期集中 集中 講義 2.5
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1021901005 教育法規A[Educational Law A] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
小杉 進二[KOSUGI Shinji]
担当教員[ローマ字表記]
小杉 進二 [KOSUGI Shinji]
特定科目区分   対象学生 〔工〕 対象年次 2~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
現代の公教育は一定の教育の目的を達成するために法体系や教育制度が整備されており、教員はその制度の枠組みの中で児童・生徒に教育を行う。しかし、近年断続的に行われる教育改革や学校内外の環境変化を受け、学校は急速に変わりつつある。教員を目指す者にとって、教育の制度枠組みを理解し検討することは必須である。そこで本講義では学校を取り巻く社会の変動を踏まえた上で、教育行財政の制度や学校経営の理論について基礎的な理解を深める。 
授業の到達目標
1)公教育の原理及び理念を理解している。
2)公教育制度を構成している教育関係法規を理解している。
3)教育制度を支える教育行政の理念と仕組みを理解している。
4)教育制度をめぐる諸課題について例示することができる。
授業計画
【全体】
学校教育、学校経営、教育内容、教育職員、教育行財政の各領域における教育法規の内容について理解すると共に、その運用上の課題について検討する。担当形態:クラス分け・単独
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 「教育法規」の授業に関するオリエンテーション 授業の内容やねらいについてオリエンテーションを行う。 事前;近年の教育政策の動向を各自調べ、そのうち1点について5分程度のプレゼンを行う準備をする(2時間)
事後;本時の学習内容をポートフォリオに整理する。(2時間)
第2回 公教育の原理及び理念・歴史 公教育制度の根本となる諸原理(義務性、無償性、中立性など)について理解を深める。 事前;テキストpp.14-15を講読する。(2時間)
事後;本時の学習内容をポートフォリオに整理する。(2時間)
第3回 公教育を成立させる法体系 日本国憲法及び教育基本法を中心として、現代日本の公教育制度の原理を理解する。 事前;テキストpp.16-19を講読する。(2時間)
事後;本時の学習内容をノートに整理する。(2時間)
第4回 公教育を成立させる教育法規 学校教育法及び同施行令、同施行規則を概観し、教育関連法規の体系を理解する。また、国際条約と国内法の関係にも触れる。 事前;前時の終末に提示した各判例の根拠を学校教育法から抜き出す。(2時間)
事後;本時の学習内容をポートフォリオに整理する。(2時間)
第5回 教育行政の組織と運営
文部科学省の組織と教育委員会制度
戦前における教育行政の特徴をおさえ、戦後・現在の教育行政との相違を理解するとともに、教育行政が果たす役割について把握する。 事前;テキストpp.20-24を講読した上で新教育委員会制度の問題点を指摘する。(2時間)
事後;本時の学習内容をポートフォリオに整理する。(2時間)
第6回 教育財政のしくみ 公教育における教育費の負担構造について理解する。 事前;教科書無償制度の成立プロセスについて各自調べ学習を行う。(2時間)
事後;本時の学習内容をポートフォリオに整理する。(2時間
第7回 教育内容行政のしくみ 学習指導要領の法的位置付けやその変遷について概観するとともに、教科書無償制度や検定制度の成立過程を理解する。 事前;テキストpp 32-39を講読する。(2時間)
事後;本時の学習内容をポートフォリオに整理する。(2時間)
第8回 教育人事行政のしくみ1―教職員の身分と服務 公教育を担う教職員の身分や義務、服務の実際について理解する。 事前;授業内で提示した教員の服務に関する演習に取り組む。(2時間)
事後;本時の学習内容をポートフォリオに整理する。(2時間)
第9回 教育人事行政のしくみ2―教員の養成―採用―研修及び人事評価  日本における教員の養成―採用―研修及び人事評価のシステムについて理解する。  事前;テキストpp.40-43を講読する。(2時間)
事後;本時の学習内容をポートフォリオに整理する。(2時間)
第10回 教育制度の体系と諸課題 日本における学校制度体系の展開を概観し、今後の課題を検討する。 事前;テキストpp.138-141、pp.238-241を講読し、韓国及び中国との学校制度の違いを理解する。(2時間)
事後;本時の学習内容をポートフォリオに整理する。(2時間)
第11回 生涯学習及び社会教育制度の体系と諸課題 日本における生涯学習及び社会教育に関連する法体系を概観し、その制度原理を理解するとともに今日的な課題について検討する。また、識字教育・基礎教育政策の展開について理解する。 事前;テキストpp.44-47及びpp.52-59を講読する。(2時間)
事後;本時の学習内容をポートフォリオに整理する。(2時間)
第12回 特別支援教育の制度の展開と課題 日本における特別支援教育制度の展開を概観し、その制度原理を理解するとともに今後の課題について検討する。 事前;テキストpp.62-65を講読する。(2時間)
事後;本時の学習内容をポートフォリオに整理する。(2時間)
第13回 学校の経営―校長の役割と学校の組織構造 学校における校長の役割と校内組織体制について特別支援教育制度の展開を概観し、その制度原理を理解するとともに今後の課題について検討する。  事前;テキストpp.66-81を講読する。(2時間)
事後;本時の学習内容をポートフォリオに整理する。(2時間)
第14回 学校と地域との連携 「地域とともにある学校」が求められるに至った背景を概観し、学校評価や学校評議員制度、学校運営協議会(コミュニティ・スクール)等の制度原理を理解する。 事前;テキストpp.62-65を講読し、その先進的事例について調べ学習を行う。(2時間)
事後;本時の学習内容をポートフォリオに整理する。(2時間)
第15回 学校安全と危機管理 児童・生徒の健康と安全に関する教育法規を概観するとともに、学校の安全と危機管理に関する組織的対応の在り方について検討する。 事前;テキストpp.90-97を講読する。(2時間)
事後;本時の学習内容をポートフォリオに整理する。(2時間)
第16回 総括と期末試験 これまでの学習内容の理解度・達成度を確認するためにテストを行う。また、これまでの学習を振り返り、今後の課題を検討する。 事前:これまでの学習内容を整理し、テストの準備を行う(2時間)
事後:これまでの学習を振り返ると共に、今後の課題を検討する。(2時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: 10% C: 15% D: --%
成績評価法
①学期末の筆記テスト 60%
②授業後に提出を求めるミニッツ・ペーパー 30%
③ポートフォリオ(以下のメッセージ欄を必ず参照のこと) 10%
教科書にかかわる情報
教科書 書名 『教育制度エッセンス』 ISBN 9784865612509
著者名 元兼正浩編 出版社 花書院 出版年 2021
備考
・教科書の購入は、授業開始日までに済ませておくこと。
参考書にかかわる情報
備考
・その他、授業内で適宜配布。
メッセージ
・配布資料やワークシートを綴じるためのA4のファイル及び、メモをまとめるためのルーズリーフまたはノートなどを準備しておくこと。なお、これらを整理しファイリングしたものを「ポートフォリオ」と称し、その完成度に応じて10段階で評価をし、成績評価に加味する。
・最終日に行うテストでは「持ち込み可」とする。ただし、持込を認めるのは、①テキスト、②ポートフォリオのみとする。
・授業資料は電子媒体で配布するが、各自必要度を判断しプリントアウトしてポートフォリオに綴じたものについては、試験時の持込を認める。(試験中の電子媒体の閲覧は不可)
キーワード
学級経営、学級活動、児童会・生徒会活動、学校行事、クラブ活動、キャリア教育
持続可能な開発目標(SDGs)

  • すべての人に健康と福祉を
  • 質の高い教育をみんなに
  • ジェンダー平等を実現しよう
  • 人や国の不平等をなくそう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • パートナーシップで目標を達成しよう
(保健)あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(ジェンダー)ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う。
(不平等)各国内及び各国間の不平等を是正する。
(持続可能な都市)包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。
(平和)持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する。
関連科目
教育課程論、生徒指導概論、道徳教育、総合的な学習の時間指導法
履修条件
連絡先
小杉進二 s.kosugi@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
月曜3・4時限
(事前にメールにて連絡をお願いします。)

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