タイトル

開講年度 開講学部等
2025 教育学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期 月5~6 演習 10.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1022101211 心理学研究基礎演習 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
恒吉 徹三[TSUNEYOSHI Tetsuzoh]
担当教員[ローマ字表記]
恒吉 徹三 [TSUNEYOSHI Tetsuzoh]
特定科目区分   対象学生 恒吉 徹三 対象年次 2~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
心理学的な研究をするうえで基礎な事項について学びます。ここでの学びは、教育場面での個別性を理解する基礎となります。もちろんのことながら臨床場面での個別性を理解するための基礎的な枠組みについての学びでもあります。前半は,質的研究法とは何か、という特徴を学びます。その後、研究事例を通して具体的な研究がどのようになされているかを学びます。さらに,後半では,質的研究にとって大きな転機となった背景について文献を通して学びます。
授業の到達目標
・量的研究法(実証主義的アプローチ)と質的研究法(解釈的アプローチ)の違いについて説明できる。
・思考・判断の観点 心理学的研究方法(質的研究法)について論理的に表現できる。
・関心・意欲の観点 自らの心理学的関心について説明できる。
・態度の観点 積極的に議論に参加できる。
・技能・表現の観点 心理学にふさわしい言葉や内容でプレゼンテーションができる。
*心理学的な研究の基礎的な枠組みについて述べることができ、また、量的研究(実証主義的アプローチ)と質的研究法(解釈的アプローチ)の違いについて説明できることが目標です。(DP1,DP2,DP3,DP4,DP5)
授業計画
【全体】
受講生は、毎回プレゼンテーションを行うことで積極的に演習に参加します。発表後には積極的な討論への参加が期待されます。本演習では、心理学的な研究方法の基本的な観点の相違点について学びます。特に、質的研究とは何かを理解することが受講生には期待されます。

授業形態:単独
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 心理学の研究について 概説 授業計画に沿って予習・復習(学修時間の目安4時間以上) (具体的な内容については授業中に伝達する)
第2回 量的研究手法について 量的研究の特徴:認識論,方法論など 授業計画に沿って予習・復習(学修時間の目安4時間以上) (具体的な内容については授業中に伝達する)
第3回 質的研究手法について 質的研究の特徴について:認識論,方法論など 授業計画に沿って予習・復習(学修時間の目安4時間以上) (具体的な内容については授業中に伝達する)
第4回 質的研究法としてのフィールドワーク フィールドワークの基本にある発想 授業計画に沿って予習・復習(学修時間の目安4時間以上) (具体的な内容については授業中に伝達する)
*箕浦(1999)第1章
第5回 フィールドワークの基礎的スキルについて どのような方法論であるかについて学ぶ(観察法) 授業計画に沿って予習・復習(学修時間の目安4時間以上) (具体的な内容については授業中に伝達する)
*箕浦(1999)第2章
第6回 フィールドワークはどのように進めていくのか 研究を行う場の選択,設定の把握よびデータの収集と分析方法など。 授業計画に沿って予習・復習(学修時間の目安4時間以上) (具体的な内容については授業中に伝達する)
*箕浦(1999)第3章〜第4章
第7回 観察方法について 参与観察について 授業計画に沿って予習・復習(学修時間の目安4時間以上) (具体的な内容については授業中に伝達する)
*柴山(2006)第4講〜5講
第8回 フィールドワーク実習 屋外での観察を行う(状況によっては屋内での動画を用いて実施する) 授業計画に沿って予習・復習(学修時間の目安4時間以上) (具体的な内容については授業中に伝達する)
第9回 質的データの分析 各自が観察したデーターを分析する 授業計画に沿って予習・復習(学修時間の目安4時間以上) (具体的な内容については授業中に伝達する)
第10回 質的研究とは何かを考える 認識論,自ら得たデータ及びその分析を通して質的研究の特徴について再確認する。 授業計画に沿って予習・復習(学修時間の目安4時間以上) (具体的な内容については授業中に伝達する)
第11回 エスノグラフィーの研究事例 エスノグラフィーの実際について研究事例を通して学びます。
波平(2005/2016)を用います。
授業計画に沿って予習・復習(学修時間の目安4時間以上) (具体的な内容については授業中に伝達する)
第12回 質的研究が必要となった背景とは? 質的研究が展開される背景について、『データ対話型理論の発見』の第1章の前半を精読し討論します。 授業計画に沿って予習・復習(学修時間の目安4時間以上) (具体的な内容については授業中に伝達する)
第13回 質的データと量的データの違いについて 質的データと量的データの際について、『データ対話型理論の発見』の第1章の後半を精読して討論します。 授業計画に沿って予習・復習(学修時間の目安4時間以上) (具体的な内容については授業中に伝達する)
第14回 質的データからの理論構築
質的データは単に仮説生成だけでなく理論構築にも繋がる。この点を『データ対話型理論の発見』の第2章の精読により討論します。 授業計画に沿って予習・復習(学修時間の目安4時間以上) (具体的な内容については授業中に伝達する)
第15回 まとめと振り返り 演習全体を通して議論を行うことで振り返る。さらに,何を学んだのかについても議論を行う。 授業計画に沿って予習・復習(学修時間の目安4時間以上) (具体的な内容については授業中に伝達する)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: 30% C: 30% D: 40%
成績評価法
・プレせンテーション:100%
評価は、毎回のプレゼンテーション内容および講義全体の振り返りレポートによりにより総合的に評価する。
なお、評価に際して欠席回数を考慮します(インフルエンザなど欠席が必要であることを証明する書類がある場合を除いて、欠席がある場合秀に該当しません)。
事前に演習に参加するための準備をし、そのうえで演習に参加して積極的に議論することが前提だからです。
教科書にかかわる情報
教科書 書名 質的研究Step by Step(第2版) ISBN 9784260028325
著者名 波平恵美子 出版社 医学書員 出版年 2016
教科書 書名 フィールドワークの技法と実際:マイクロ・エスノグラフィー入門 ISBN 9784623030040
著者名 箕浦康子 出版社 ミネルヴァ書房 出版年 1999
教科書 書名 子どもエスノグラフィー入門 : 技法の基礎から活用まで ISBN 9784788509733
著者名 柴山真琴 出版社 新曜社 出版年 2006
備考
テキストに関することは、初回の演習で詳細をお知らせしますので、必ず出席して確認してください。どのように本演習に取り組むかのオリエンテーションも実施します。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 心の科学史 : 西洋心理学の背景と実験心理学の誕生 ISBN 9784062923835
著者名 高橋澪子 [著] 出版社 講談社 出版年 2016
参考書 書名 心理学史 ISBN 9784779511028
著者名 大芦治著 出版社 ナカニシヤ出版 出版年 2016
参考書 書名 心理学・入門 : 心理学はこんなに面白い ISBN 9784641221383
著者名 サトウタツヤ, 渡邊芳之著 出版社 有斐閣 出版年 2019
参考書 書名 流れを読む心理学史 : 世界と日本の心理学 ISBN 9784641121959
著者名 サトウタツヤ, 高砂美樹著 出版社 有斐閣 出版年 2003
参考書 書名 通史日本の心理学 ISBN 9784762820953
著者名 佐藤達哉, 溝口元編著 出版社 北大路書房 出版年 1997
参考書 書名 エスノグラフィ入門 ISBN 9784480076465
著者名 石岡丈昇 出版社 ちくま新書 出版年
備考
日常生活を振り返りながら,疑問を持ったことを総合図書館で資料収集するなど,積極的に考えることから,必要な資料を探してみてください。もちろん,情報収集方法は,演習内でも説明します。
メッセージ
心理学選修では、実証主義に基づく量的研究の講義は豊富に開講されています。一方,質的研究は、ものごとのとらえ方(認識論)がそもそも実証主義的な量的研究とは異なっています。それぞれの領域の文脈の中で物事を捉える,という発想を心理学の古典的な研究を通して学びます。
キーワード
臨床心理学、質的研究法、
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 貧困をなくそう
  • すべての人に健康と福祉を
  • 質の高い教育をみんなに
  • ジェンダー平等を実現しよう
  • 人や国の不平等をなくそう
  • パートナーシップで目標を達成しよう
(貧困)あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる。
(保健)あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(ジェンダー)ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う。
(不平等)各国内及び各国間の不平等を是正する。
(平和)持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する。
関連科目
心理学研究演習Ⅰ〜Ⅲ,卒業論文
履修条件
ゼミ学生限定です。
連絡先
whiteowl
オフィスアワー
木曜5コマ。

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