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1.人間関係が育っていくには、どのような要因が関わっているのかについて説明できる。 2.どのような大人(養育者,保育者)や仲間との関わりが必要であるのか説明できる。 3.どのような人間関係を幼児期に育てていく必要があるのかについて説明できる。 *「赤ちゃん」と呼ばれる乳児期を経て幼児期を迎えた子どもたちは,さらに,さまざまな人との関係を持つようになります。そして,幼児期の他者との関わりは,その後の他者との人間関係の発達を考える上でも重要な基盤をかたち作るものとなるものです。 けれど,意外と見落とされがちなのが,D.W.ウィニコットが「抱える環境」という言葉で表現した,いわば養育者の「腕」や養育者がそこに「いる」ことそのものが果たす役割です。授乳もおむつ交換も語りかける行為も,養育者がそこにいなければ起きないものです。つまり,後ろ支え(背景)があって初めて何か「する」ことができるのです。この概念は,地域社会,さらには社会全体が,子どもの育ちや養育者・保育者を抱えているのかを示す概念でもあります。つまり,「抱える環境」と呼ばれる居場所を得て,やっと人と人が安心して関わることもできることを示す概念であり機能なのです。 この講義のテーマは,人間関係が育っていくには,どのような要因が関わっているのかを学ぶことです。どのような大人(養育者,保育者)や仲間との関わりが必要であるのか,そして後には社会の中で生きてくために,さまざまな他者と関わり協力しながらも自分らしく生きていくためにはどのような人間関係を幼児期に育てていく必要があるのかについて学びます。つまり,これらのテーマについて自らの言葉で説明できることがこの講義の目標です。(DP1,DP2,DP3,DP4,DP5)
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