開講年度
開講学部等
2025
教育学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期
火9~10
講義
5.0
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1022902003
農業科教育法Ⅱ
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
執行 正義[SHIGYO Masayoshi]
ー
担当教員[ローマ字表記]
執行 正義 [SHIGYO Masayoshi], 奥野 忠 [OKUNO Makoto]
特定科目区分
対象学生
〔農〕
対象年次
3~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
現代的教育ニーズを踏まえて農業教育の意義やあるべき姿を考えた上で、農業高校の教育課程・年間指導計画・教材教具や学習指導案などの作成演習および模擬授業を通して、農業科教諭として、授業(座学・実習指導)を行う知識とスキルを身に付ける。
授業の到達目標
高等学校農業科における教育目標、育成を目指す資質・能力を理解し、学習指導要領に示された高等学校農業科の学習内容について、背景となる学問領域と関連させて思考することができる。
仮想の教育課程、年間指導計画、学習指導案の作成及び模擬授業の実施をとおして、具体的な授業場面を想定した授業設計を行うことができる。
授業計画
【全体】
前半部分で、農業を取り巻く現状や課題および農業高校先進的事例を俯瞰する。
中盤から後半部分で、教育課程表、年間指導計画、教材、学習指導案を作成し、模擬授業を実施する。
最後に、よりよい授業を実施するための知識・技術、学校組織と農業教員の仕事について理解を深める。
担当形態:執行、奥野の複数で担当します。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
現代社会における農業教育の意義とあるべき姿(1)
~教育基本法、学校教育法、学習指導要領から農業教育を俯瞰する~
担当:奥野
農業教育に関する基礎的事項を確認するとともに、学校現場における農業教育の意義を法律及び社会ニーズから見つめ直す。
準備学習(2時間)
宿題(2時間):講義内容の気づきおよび質問を提出する。
第2回
現代社会における農業教育の意義とあるべき姿(2)
~Society5.0と現代の農業政策~
担当:奥野
Society5.0を見据えた現代社会と農業の関係および現代の農業政策を確認することで、農業教育の必要性を考える。
準備学習(2時間)
宿題(2時間):講義内容の気づきおよび質問を提出する。
第3回
教育現場の実践報告
担当:執行、奥野
4年生の「教育実習の振り返り」の発表を視聴し、教育実習の留意点や成果、課題等を理解し、将来、教職に就くことへの意欲を醸成する。(グループワーク)(ディスカッション)
宿題(4時間):全国の農業高校の特色ある活動事例から1~2例を選び、その概要をまとめて提出する。
第4回
日本の農業の現状と課題
農業高校の先進事例
担当、奥野
日本の農業の現状と課題および農業高校の先進事例を確認し、農業教育において、育成すべき資質・能力を考える。(グループワーク)(ディスカッション)
準備学習(2時間)
宿題(2時間):講義内容の気づきおよび質問を提出する。
第5回
基本的なカリキュラム(1)
~農業科の目標、科目構成、分野構成~
担当:奥野
学習指導要領をもとに、農業科の目標、科目構成、分野構成を理解し、農業高校の基本的なカリキュラムを考える。
準備学習(2時間)
宿題(2時間):講義内容の気づきおよび質問を提出する。
第6回
基本的なカリキュラム(2)
~カリキュラムマネジメント、科目と標準単位数~
担当:奥野
カリキュラムマネジメントの6つの視点を確認した上で、各科目の標準単位数、必修単位数、学校設定科目を理解し、仮想の教育課程表を作成できるようにする。
宿題(4時間):仮想の農業高校の教育課程を作成し提出する。
第7回
基本的なカリキュラム(3)
~教育課程表の作成と発表~
※通信情報技術の活用を含む
指導計画作成と内容の取扱い
担当:奥野
各自がまとめた仮想の教育課程表(目指す生徒像、学科の目標、教育課程表)を発表し、質疑応答する中で、農業科目への理解を深める。(プレゼンテーション)
学習指導要領の、「各科目にわたる指導計画作成と内容の取扱い」を確認し、次時の指導計画作成に生かす。
準備学習(2時間)
宿題(2時間):講義内容の気づきおよび質問を提出する。
第8回
指導計画の作成(1)
~年間指導計画、指導と評価の一体化~
※通信情報技術の活用を含む
担当:奥野
年間指導計画の各項目の内容および「指導と評価の一体化」を理解し、仮想の農業科目の年間指導計画を作成できるようにする。
宿題(4時間):仮想の農業科目の年間指導計画を作成し提出する。
第9回
指導計画の作成(2)
~年間指導計画の作成と発表~
農業高校の新たな教育内容
担当:奥野
各自がまとめた仮想の教育課程表(目指す生徒像、学科の目標、教育課程表)を発表し、質疑応答する中で、農業科目への理解を深める。(プレゼンテーション)
農業高校の新しい教育内容(GAPなど)について確認し、次時の指導計画作成に生かす。
準備学習(2時間)
宿題(2時間):講義内容の気づきおよび質問を提出する。
第10回
授業づくりの実際(1)
~学習指導案の作成方法~
担当:奥野
公開授業の視聴や学習指導案の事例をもとに、学習指導案、教材・教具の作成方法を理解する。
宿題(4時間):仮想科目の学習指導案、教材・教具を作成し提出する。
第11回
授業づくりの実際(2)
~学習指導案のブラッシュアップ~
担当:奥野
各自、宿題でまとめてきた学習指導案、教材・教具についてねらいや内容を発表し、意見交換する中で、作成した学習指導案等を改善する(プレゼンテーション)
宿題(4時間):作成した学修指導案のブラッシュアップを行う。
第12回
授業づくりの実際(3)
~インストラクションデザイン、アクティブラーニング~
担当:奥野
インストラクションデザインやアクティブラーニングの理論をとおして、授業づくりのポイントを理解し、模擬授業を実施するための参考とする。
宿題(4時間):模擬授業の準備をする。講義内容の気づきおよび質問を提出する。
第13回
模擬授業(1)
~模擬授業の実施~
担当:執行、奥野
各自が作成した指導案と教材を利用して模擬授業(20~25分程度)を実施する。また、他者の授業の評価を行う。(プレゼンテーション)(グループワーク)
宿題(4時間):模擬授業を振り返り、学習指導案、教材・教具の改善を行い提出する。
第14回
模擬授業(2)
~模擬授業の振り返り~
担当:執行、奥野
各自の模擬授業を振り返り、改善点について発表し、授業づくりの実施について考える。(プレゼンテーション)(グループワーク)
宿題(4時間):最終レポート「私の目指す農業教育」を作成し提出する。
第15回
学校組織と農業教員のしごと
担当:奥野
現職教員のインタビュー視聴をとおして実際の学校組織や職務について理解し、農業教育への関心や意欲を深める。
復習(4時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 20% B: 10% C: --% D: 20%
成績評価法
小レポート20%、ワークシート・提出物30%、模擬授業25%、最終レポート25%
教科書にかかわる情報
備考
主な教材は、毎回の授業で配布するスライド資料とワークシートです。
参考書にかかわる情報
備考
「高等学校学習指導要領(平成30年告示)』『高等学校学習指導要領解説(平成 30 年告示)農業編』『「指導と評価の一体化」のための学習評価に関する参考資料 農業編』を、文部科学省HPからダウンロードし、PCやタブレット等で閲覧可能な状況にして持参すること。
メッセージ
食の安心・安全意識の高まり、食料安全保障の問題、農業従事者の減少等が社会課題となっている現在、それらの課題解決を考え、将来、農業に関わる若者を育成する農業教育の充実は重要です。
これまで、皆さんが体験してきた小中高校の学校生活では関わりの薄かったであろう農業教育の学習内容や考え方にぜひ触れて、農業教育の意義を考える機会にしてほしいと思っています。
キーワード
Society5.0、教育基本法、農業教育、学習指導要領、総合的な探究の学習、インストラクショナルデザイン、GAP、キャリア教育
持続可能な開発目標(SDGs)
(飢餓)飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する。
(保健)あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(水・衛生)すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する。
(経済成長と雇用)包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。
(不平等)各国内及び各国間の不平等を是正する。
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
関連科目
「農業科教育法Ⅰ」
履修条件
連絡先
執行 shigyo@yamaguchi-u.ac.jp
奥野 makoto10320@gmail.com 090-1686-9851
オフィスアワー
授業の欠席・内容などに関わる連絡は、奥野にお願いします。
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