タイトル

開講年度 開講学部等
2025 経済学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 水5~6    
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1031110010 国際公共管理論[Introduction to International Public Management] 英語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
富本 幾文[TOMIMOTO Ikufumi]
担当教員[ローマ字表記]
富本 幾文 [TOMIMOTO Ikufumi]
特定科目区分   対象学生   対象年次  
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
21世紀に入って25年目を迎えた。新型コロナ・ウイルス感染症の蔓延以前から、世界の情勢はますます複雑になり、ロシアによるウクライナ侵略、イスラエルによるガザ地区への攻撃、地球温暖化と環境の悪化、新興国の台頭の一方で、各国の貧困と格差が拡大するなど、私たちが日本から一歩踏み出してみると、まるで違った世界が広がっている。
日々、日本国内で安穏に暮らしているように見えても、私たちの生活に直接影響をもたらしている世界の情勢を正しく理解し、これに対処するために日々努力している各国の行政機関や国際機関、地域共同体などの働きについて知識を深めることは、将来の日本にとっても非常に重要なことである。
本講義では、受講生の皆さんとともに、世界で日々起こっている課題や問題について学び合い、外国から留学生とも交流しながら、解決方法を探っていきたい。
この授業では主に英語を使用するが、英語が苦手だと思っている学生諸君にも積極的に参加できるように配慮するので、英語の実践力を試す機会としてほしい。
なお、本講義はJICAで勤務経験のある教員が実務経験に基づき講義を行う。

授業の到達目標
国際公共管理の基礎理論、各国の行政制度と日本の比較、国際機関、地域共同体の役割と仕組み、国際情勢と各地域の課題についての基礎的事項を理解できる。世界各国、各地域で起こっている出来事について、正しく理解し、自分として何が重要かを判断できる。国際的な課題に対して大学生として、あるいは社会に出てから積極的に何ができるかを考え行動できる。講義や討論に積極的に参加し、自分の意見をまとめ発表することができる。
グループワークなどで議論をリードできる。グループ・ディベートの技能を学び、効果的に自分の意見を発表するための表現方法を学ぶ。外国からの留学生と気楽に話ができ、多文化の中で日本の良さ、外国の良さを理解し、行動することができる。
授業計画
【全体】
授業全体は3部構成とし、第Ⅰ部では国際公共管理の基礎理論を学び、第2部ではディベートを通じて国際社会での課題への理解を深め、第3部ではグループ・プレゼンテーションを中心とする。

第1部では、国際公共管理論を学ぶ意義、私たちの身の回りの出来事と国際公共管理の関係を解説する。さらに、国際協力との関係についても基礎的な事項を出来るだけ分かりやすく説明する。

第2部では、紛争と難民、人間の保障、環境保全と持続的発展、貧困・格差是正と国際協力などの具体的な事例を通じて、国際公共管理との関連を解説する。また、グループ対抗のディベートを英語で行う。

第3部では、第2部で関心を持った課題についてグループでディスカッションを行い、グループ・プレゼンテーションを通じて各国の課題について理解を深める。
受講生は、自分で選んだ最終レポートを作成し、指定日までに提出する。

講義はできる限り対面で行います。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 第1部 理論編
第1回 イントロダクション
国際公共管理論を学ぶ意義 修学支援システムに登録された講義資料の予習、講義内容の復習
学修時間の目安 約4時間
第2回 第2回 国際公共管理論の基礎 国際公共管理論とは何か、学ぶ意義、SDGs(持続可能な開発目標)とは何か? 修学支援システムに登録された講義資料の予習、講義内容の復習
学修時間の目安 約4時間
第3回 第3回 国際公共管理の基礎 私たちの回りの出来事と国際公共管理の関係、SDGsとの関連 修学支援システムに登録された講義資料の予習、講義内容の復習、特にSDGs全般の理解学修時間の目安 約4時間
第4回 第4回 国際公共管理と国際協力 国際公共管理と国際協力の関係、各国の行政制度、国際機関、地域共同体の仕組み、SDGsとの関連 修学支援システムに登録された講義資料の予習、講義内容の復習、特にSDGsの関連目標の理解
学修時間の目安 約4時間
第5回 第5回 国際公共管理と国際協力 国際協力機関が実施する国際協力の現状、SDGsとの関連 修学支援システムに登録された講義資料の予習、講義内容の復習、特にSDGsの関連目標の理解
学修時間の目安 約4時間
第6回 第2部 国際公共管理と世界の課題
第6回 紛争と難民、人間の安全保障
世界の紛争と戦争、難民の現状、人間の安全保障と国際協力、SDGsとの関連
効果的なグループ・ディベートの方法
修学支援システムに登録された講義資料の予習、講義内容の復習、特にSDGsの関連目標の理解、グループ・ディベートの準備. 学修時間の目安 約4時間
第7回 第7回 地球温暖化と環境保全 地球温暖化の現状、環境保全への国際協力、SDGsとの関連
講義で関心を持った課題に関するグループ・ディベートの準備
修学支援システムに登録された講義資料の予習、講義内容の復習、特にSDGsの関連目標の理解、グループ・ディベートの準備. 学修時間の目安 約4時間.Estimated study time: approximately 4 hours
第8回 第8回 世界の貧困と格差 世界の貧困と格差の現状と国際協力、SDGsとの関連
講義で関心を持った課題に関するグループ・ディベートの準備
修学支援システムに登録された講義資料の予習、講義内容の復習、特にSDGsの関連目標の理解、グループ・ディベートの準備.学修時間の目安 約4時間
第9回 第9回 SDGsの進捗状況 SDGs全体の進捗状況
講義で関心を持った課題に関するグループ・ディベート
修学支援システムに登録された講義資料の予習、講義内容の復習、特にSDGsの関連目標の理解、グループ・ディベートの準備.学修時間の目安 約4時間
第10回 第10回 第1部、第2部のまとめ 講義で関心を持った課題に関するグループ・ディベート 修学支援システムに登録された講義資料の予習、講義内容の復習、特にSDGsの関連目標の理解、グループ・ディベートの準備.学修時間の目安 約4時間
第11回 第11回 プレゼンテーションとディベート グループ・プレゼンテーションとディベート 修学支援システムに登録された講義資料の予習、講義内容の復習、特にSDGsの関連目標の理解、プレゼンテーション内容の理解とディベートの準備.学修時間の目安 約4時間
第12回 第12回 プレゼンテーションとディベート
グループ・プレゼンテーションとディベート 修学支援システムに登録された講義資料の予習、講義内容の復習、特にSDGsの関連目標の理解、プレゼンテーション内容の理解とディベートの準備.学修時間の目安 約4時間
第13回 第13回 プレゼンテーションとディベート グループ・プレゼンテーションとディベート 修学支援システムに登録された講義資料の予習、講義内容の復習、特にSDGsの関連目標の理解、プレゼンテーション内容の理解とディベートの準備.学修時間の目安 約4時間
第14回 第14回 プレゼンテーション グループ・プレゼンテーションとディベート 修学支援システムに登録された講義資料の予習、講義内容の復習、特にSDGsの関連目標の理解、プレゼンテーション内容の理解とディベートの準備.学修時間の目安 約4時間
第15回 第15回 授業全体のまとめ 授業全体に関する振り返りとディスカッション
修学支援システムに登録された講義資料の予習、講義内容の復習、特にSDGsの関連目標の理解、講義全体のふり返り.学修時間の目安 約4時間
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
グループ・プレゼンテーション 50%
最終レポート 50%
教科書にかかわる情報
備考
講義、プレセンテーション、ディベート等に必要な資料は講師が準備します。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 国際行政学ー国際公益と国際公共政策 新版 ISBN 9784641184015
著者名 福田耕治 出版社 有斐閣ブックス 出版年 2012
参考書 書名 Public Administration, An Action Orientation Seventh Edition ISBN 9781133939214
著者名 Robert B, Denhardt 他 出版社 Wardsworth 出版年 2014
参考書 書名 The Sustainable Development Goals Report 2024, Special Edition ISBN The United Nations(https://unst
著者名 The United Nations 出版社 The United Nations 出版年 2024
参考書 書名 The Sustainable Development Report 2024, Implementing the SDG Stimulus ISBN Cambridge University Press(http
著者名 Sachs, J.,et.al. 出版社 Cambridge University Press 出版年 2024
参考書 書名 Global Gender Gap Report 2024 ISBN The World Economic Forum(https:
著者名 The World Economic Forum 出版社 The World Economic Forum 出版年 2024
備考
上記の参考図書はさらに詳しく国際公共管理論を学びたい人のために示しました。山口大学図書館で閲覧が可能であり、ウェブサイトでも閲覧が可能です。
メッセージ
2015年度に設置された講義であり、英語を用いた説明やグループ・プレゼンテーションとディベートなどを行います。英語を苦手とする学生の皆さんも積極的に参加できるように配慮します。外国留学や発展途上国でのNGO活動、JICAの青年海外協力隊などに関心のある方々も参加してください。
キーワード
国際公共管理論、国際協力論、紛争と難民、人間の安全保障、貧困と格差、持続可能な開発目標(SDGs)
実務家教員
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 貧困をなくそう
  • 飢餓をゼロに
  • すべての人に健康と福祉を
  • 質の高い教育をみんなに
  • ジェンダー平等を実現しよう
  • 安全な水とトイレをみんなに
  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 働きがいも経済成長も
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 人や国の不平等をなくそう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任つかう責任
  • 気候変動に具体的な対策を
  • 海の豊かさを守ろう
  • Life on land
  • パートナーシップで目標を達成しよう
  • パートナーシップで目標を達成しよう
(貧困)あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる。
(飢餓)飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する。
(保健)あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(ジェンダー)ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う。
(水・衛生)すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する。
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(経済成長と雇用)包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
(不平等)各国内及び各国間の不平等を是正する。
(持続可能な都市)包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
(気候変動)気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
(海洋資源)持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。
(陸上資源)陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
(平和)持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する。
(実施手段)持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。
関連科目
公共政策論、国際協力論、公共行政学、開発とジェンダー
履修条件
連絡先
研究室 経済学部C206号室 電話番号 083-933-5568 メールアドレス tomimoto@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
月曜日から木曜日までの午前8時30分より午後5時までです。面会を希望される方は事前にメールか電話をお願いします。海外留学に関することやJICAの青年海外協力隊に関する質問などにもお答えします。

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