タイトル

開講年度 開講学部等
2025 経済学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 木5~6   10.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1031110060 経済発展論[Developmental Economics] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
麻田 玲[ASADA Ray]
担当教員[ローマ字表記]
麻田 玲 [ASADA Ray]
特定科目区分   対象学生   対象年次  
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
「発展」とはどういう状態を指すのだろうか。経済的に豊かであれば発展していると⾔えるだろうか。
本授業では「発展」という現象を多⾓的にとらえながら、世界各地、特にアジア圏の「発展」の多様なあり方について考える。この作業を通じて、経済的な側⾯のみにとらわれることなく、異なる学問領域から横断的に学ぶことで、発展という社会現象を深く理解することを⽬指す。
履修者は、事前学習として文献を事前に読み、⾃分の考えをまとめてくることが求められる。また毎回の授業で⽤意される「問い」について考え議論に活発に参加するなど、積極的なコミットメントが求められる。
授業の到達目標
1. 特定の⽅法論や伝統的な理論に引きずられることなく、「発展」を多⾓的に捉えられるようになること。
2. オーソドックスな発展のプロセスを遂げてきた国だけでなく、違ったあり⽅、考え⽅としての多様な「発展」を学ぶことで、建設的な批判、「問い」を投げかけられるようになること。
授業計画
【全体】
授業では、事前に提示する課題⽂献を用いて、成⻑/発展/開発について広く学ぶ。
各回の課題文献は、2-3名で構成される担当者がその主要な論点、批判、授業内で議論したい点などをまとめてくる。その上で、受講生全員でディスカッションを行う。
授業の期間中に最低でも2回は文献の発表担当をする。取り扱う文献リストは初回授業で提示する。
最後の2〜3回の授業では、1グループ4~5⼈程度による事例研究を行い、その成果を発表する。
なお、文献発表の担当回に限らず、授業に参加する準備として、文献を読んで自分の考えをまとめるために最低でも2時間程度の事前学習が必要である。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 イントロダクション:「発展」とはなにか? 授業の進め⽅、全体の問題設定、成績評価についての説明。「発展」や「成⻑」は普遍的な価値なのか初めに考える。 特になし。
第2回 「発展」「開発」を考える 柔軟にものごとを考えるためのトレーニングとして、グループワークを行う。 文献は初回授業の際に指示する。
第3回 「発展」の見方
「発展」とはなにか経済成⻑とは異なる側⾯について考える。 文献は初回授業の際に指示する。
第4回 「発展」と分業 発展/成⻑とは、分業の進展に伴う所得の増⼤であったが、これがもたらしてきたさまざまな側⾯について考える。 文献は初回授業の際に指示する。
第5回 市場と計画 発展/成⻑における計画、意図と結果について考える。 文献は初回授業の際に指示する。
第6回 「発展」と欲望 発展/成⻑が引き起こす負の側⾯について考える。 文献は初回授業の際に指示する。
第7回 「発展」と住⺠の組織化 国家に対する、⼈びとの⼯夫、組織化について学ぶ。 文献は初回授業の際に指示する。
第8回 国家と開発:「発展」から逃れる⼈びと ⼈びとは常に発展を望み歓迎したのだろうか。開発から逃れてきた⼈たちの歴史について学ぶ。 文献は初回授業の際に指示する。
第9回 脱成⻑と循環経済 私たちは成⻑し続けることができるのだろうか。従来の成⻑ありきの議論を再考する。 文献は初回授業の際に指示する。
第10回 援助は必要か
なぜ長い間、開発援助が行われているのに世界から貧困がなくならないのか考える。 文献は初回授業の際に指示する。
第11回 都市と農村:農村を維持したまま「発展」することは可能か 都市化することなく経済成⻑を経験したスリランカを事例に、持続性の⾼い発展とはなにかについて考える。 文献は初回授業の際に指示する。
第12回 事例研究準備 事例研究のためのグループワークを行う。 事前資料は後日指示する。
第13回 事例研究の発表と総合討論① ⼀グループ4~5⼈程度による事例研究の発表。各グループは、国を2つ選択し、発展の特徴やユニークな点をまとめる。発表内容は相互評価を⾏う。 グループワークによる事例研究発表の準備。
第14回 事例研究の発表と総合討論② ⼀グループ4~5⼈程度による事例研究の発表。各グループは、国を2つ選択し、発展の特徴やユニークな点をまとめる。発表内容は相互評価を⾏う。 グループワークによる事例研究発表の準備。
第15回 まとめ 授業で扱った内容をふりかえいます。 授業内で指示する。
第16回 期末試験または期末レポート 知識を問うのではなく、自分の考えや意見を説明する機会としてレポートを課す。 授業内で指示する。
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 30% B: 40% C: --% D: 30%
成績評価法
成績評価は以下の割合で⾏う。
  -3 回の小レポート課題(以下参照):3 割
  -授業内での議論への参加とグループワーク:5 割
  - 毎回の授業後に提出するフィードバックシート:2 割

課題文献の発表および準備、事例研究のグループワークは、フリーライダーを回避するため学生同士の相互評価を⾏う。
授業への出席は当然のことであるため、出席回数は加点とならない。他方、出席回数が7割を下回る場合は成績を付与しない。
教科書にかかわる情報
備考
指定なし。授業内で指⽰する⽂献を⽤いる。また参考⽂献は適宜紹介する。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 経済成長がすべてか? ISBN 9784000227933
著者名 マーサ・C・ヌスバウム(著)小沢自然/小野正嗣(訳) 出版社 岩波書店 出版年
参考書 書名 国際協力と想像力 : イメージと「現場」のせめぎ合い ISBN 9784535559752
著者名 松本悟, 佐藤仁編著 出版社 日本評論社 出版年 2021
備考
メッセージ
履修を検討している学生は、必ず初回授業に出席してください。授業はディスカッション中心で行います。講義中心の受け身の授業ではありません。「既存の概念にとらわれることなく、当たり前を問う」姿勢で授業に臨む学生の参加を歓迎します。
キーワード
発展、持続性、経済成長、アジア、アフリカ
持続可能な開発目標(SDGs)

関連科目
履修条件
連絡先
初回授業にて通知する。
オフィスアワー
授業後の1時間をオフィスアワーとします。ただし、必ず事前にメールで連絡をしてください。
メールを送る際は、自分の名前、所属など個人を特定できる情報を記入すること。

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