タイトル

開講年度 開講学部等
2025 経済学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期 火3~4   8.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1031120004 生産管理論[Production Management] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
宮井 浩志[MIYAI Hiroshi]
担当教員[ローマ字表記]
宮井 浩志 [MIYAI Hiroshi]
特定科目区分   対象学生   対象年次  
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
社会経済の急速なグローバル化によって、生産管理においては流通から消費まで含めた、サプライチェーン全体のマネジメント(SCM)が求められている。本講義ではSDGsと地方創生の時代に注目を集める食料関連産業に焦点を絞り、農林水産業~食品加工~食品流通~フードサービス(いわゆる外食)~消費に至る食と農のSCである「フードシステム」の構造と課題について体系的に学び、さらに食料や農林水産業とは切っても切り離せない地域との関りの中での今後のフードシステムの展開について考える。
本講義は食料関連作業(農林水産業を含む)をテーマとした卒論を書こうとする学生、行政系の国家・地方の各公務員および食品関連企業への就職を希望する学生に向けたマニアックな講義であるため、必ずシラバスを熟読した上で履修登録を行い、初回講義でのグルーピングに必ず参加すること。
授業の到達目標
大企業主導によるフードシステムの現状と課題、地域フードシステムの必要性について理解することができる。食と農に関する社会的課題について、経営学など社会科学のエビデンスに基づいて現状と課題を主体的にとらえることができる。フードシステムに関わる問題に関心を持って自ら問いを見出し、そうした食と農の社会的課題の解決に向けて意欲的に学習や行動ができる。問題意識と意欲を持って毎回の講義、グループワークやディスカッションに積極的に参加できる。フードシステムによって生じる社会的・地域的課題を解決する道筋について、自らの問いを設定した上で自身の考えをレポートや論文としてまとめることができる。
授業計画
【全体】
農学部では複数講義に渡る膨大な内容を本講義のみで完結させるために一般的な座学講義の形式は取らず、事前のテキストの精読予習を前提に参加者全員でディスカッションを行う、いわゆる「反転授業」形式での講義を予定している。
また、必要に応じて外部講師講演や映像資料の視聴したり、さらにフィールドワーク(例年10月下旬の水曜午後に受講者全員参加で徳佐りんご園にて実施)を予定している。
ただし、状況により授業や試験等の実施形態を変更する場合がある。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 ガイダンスとフードシステム フードシステムをどのようにとらえるか シラバスとテキスト1章の予習精読(2時間)
第2回 農業の展開と産業構造 農業の展開と産業構造に関するディスカッション テキスト2章の予習精読(2時間)
第3回 農業経営体の多様化と企業形態 農業経営体の多様化と企業形態に関するディスカッション テキスト3章の予習精読(2時間)
第4回 農業経営の存続と市場  農業経営の存続と市場に関するディスカッション テキスト4章の予習精読(2時間)
第5回 農産物・食品卸売業の展開と産業構造  農産物・食品卸売業の展開と産業構造 に関するディスカッション テキスト5章の予習精読(2時間)
第6回 食品製造業の展開と産業構造 食品製造業の展開と産業構造に関するディスカッション テキスト6章の予習精読(2時間)
第7回 外食産業と中食の現状とこれから 外食産業と中食の現状とこれからに関するディスカッション テキスト7章の予習精読(2時間)
第8回 食品小売業の特徴と社会的機能 食品小売業の特徴と社会的機能に関するディスカッション テキスト8章の予習精読(2時間)
第9回 消費者の食品選択行動と市場  消費者の食品選択行動と市場に関するディスカッション テキスト9章の予習精読(2時間)
第10回 食品の価格と品質の調整システム 食品の価格と品質の調整システムに関するディスカッション テキスト10章の予習精読(2時間)
第11回 食品の安全,信頼の確保とその考え方 食品の安全,信頼の確保とその考え方に関するディスカッション テキスト11章の予習精読(2時間)
第12回 食品廃棄と食品産業,消費者の行動 食品廃棄と食品産業,消費者の行動に関するディスカッション テキスト12章の予習精読(2時間)
第13回 食生活と健康,食文化 食品廃棄と食品産業,消費者の行動に関するディスカッション テキスト13章の予習精読(2時間)
第14回 食料の貿易と日本農業,日本の食 食料の貿易と日本農業,日本の食に関するディスカッション テキスト14章の予習精読(2時間)
第15回 世界の農業・食料の制度と政策 世界の農業・食料の制度と政策に関するディスカッション テキスト15章の予習精読(2時間)とレポート作成(3時間)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 20% B: 40% C: --% D: 20%
成績評価法
毎回の予習レポート60%、プレゼンテーション20%、ディスカッション20%
教科書にかかわる情報
教科書 書名 フードシステムと日本農業 ISBN 9784595323454
著者名 新山陽子編著 出版社 放送大学教育振興会 出版年 2022
教科書 書名 ISBN  
著者名 出版社 出版年
備考
指定テキストは第1回講義、および文栄堂大学前店での取り扱いを予定している。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 現代の食料・農業・農村を考える ISBN 9784623082841
著者名 藤田武弘 [ほか] 編著 出版社 ミネルヴァ書房 出版年 2018
参考書 書名 地域産業の発展と主体形成 ISBN 9784595141348
著者名 北川太一編著 出版社 放送大学教育振興会 出版年 2020
備考
その他の参考書についても講義内で適宜紹介する。
メッセージ
講義形式の都合上、履修登録者が50名を超えた場合、履修制限(抽選)をおこなう場合がある。
食料関連作業(農林水産業を含む)をテーマにした卒論を書こうとする学生、行政系の国家・地方の各公務員および食品関連企業への就職を希望する学生から事前に履修相談があった際は最大限配慮する。
毎日の食事や買い物が大事な学習の機会となる。日経新聞系の番組(ガイアの夜明け、カンブリア宮殿、ワールドビジネスサテライト)、そしてスーパーなどで産地や原材料、製造者など商品のラベル情報をチェックする習慣を身につけるように。
キーワード
サプライチェーンマネジメント(SCM)、社会的課題、SDGs、食料、農業、農村、地域経済、企業経営、中山間地域、フードシステム、フードロス、買い物難民、フェアトレード
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 貧困をなくそう
  • 飢餓をゼロに
  • すべての人に健康と福祉を
  • 働きがいも経済成長も
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 人や国の不平等をなくそう
  • つくる責任つかう責任
  • 気候変動に具体的な対策を
  • 海の豊かさを守ろう
  • Life on land
  • パートナーシップで目標を達成しよう
(貧困)あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる。
(飢餓)飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する。
(保健)あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。
(経済成長と雇用)包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
(不平等)各国内及び各国間の不平等を是正する。
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
(気候変動)気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
(海洋資源)持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。
(陸上資源)陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
(実施手段)持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。
関連科目
経営戦略論 地域企業経営論 多国籍企業論 流通論 マーケティング論 商品学 商品開発論
履修条件
流通およびマーケティングに関する基礎知識(関連科目の履修)を必要とする。
教養や単位修得を目的に気軽に食品や農業について学びたいという学生は、本講義ではなく農学部が開設する共通教育の履修を勧める。
初回講義でのグルーピングに正当な理由なく参加しなかった学生は、履修および単位の修得を認めない。
連絡先
miyai@yamaguchi-u.ac.jp
公欠・病欠の場合は、学部公式の「欠席届」に欠席の正当性を示す「根拠資料」を添えて後日対面にて提出すること。
オフィスアワー
火曜日12時~13時
あらかじめアポイントメントを取ってから来室すること。

ページの先頭へ