開講年度
開講学部等
2025
経済学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期
金1~2
2.0
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1031120058
刑法総論[Criminal Law : General Part]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
櫻庭 総[SAKURABA Osamu]
ー
担当教員[ローマ字表記]
櫻庭 総 [SAKURABA Osamu]
特定科目区分
対象学生
対象年次
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
「刑法」と聞いて、悪者を懲らしめるための法律だ、とイメージする人がほとんどかと思います。しかし、悪者を懲らしめるのに、なぜ事細かなルールが必要なのでしょう。悪者に法の抜け穴を与えないためにも、「とにかく悪いことをしたら相応の罰を科す」というルールだけでは、なぜいけないのでしょうか。そもそも、悪者を懲らしめることが刑法の主目的なのでしょうか。このあたりが思考の出発点になります。
また、最近は新たな犯罪現象に対応するといった理由から、刑事立法が活性化しているといわれます。その際、この行為を新たに処罰する必要が本当にあるのだろうか、この行為を処罰することは法理論的に妥当なのだろうか、ということを考えなければなりません。そのためには刑法の基本原則の理解が必要不可欠です。
本講義では、刑法の意義と機能、基本原則を確認した後、犯罪の一般的な成立要件を学習します。構成要件、違法、責任それぞれの問題につき、適宜判例の立場を踏まえながらその是非を一緒に考えてみましょう。
授業の到達目標
刑事法の制度や理論、とりわけ刑法総論の体系を説明できる。刑事法の理論に関する個別具体的な論点につき、対立点を説明できる。刑事法の制度や理論に関する教科書レベルの法的文章を読解できる。
授業計画
【全体】
始めの数回で刑法の意義と機能、基本原則を確認した後、犯罪の一般的な成立要件を構成要件、違法、責任という体系に沿って検討する。未遂論、共犯論については可能な限りで扱う。
ただし、状況により授業や試験等の実施形態を変更する場合がある。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
ガイダンス、刑法の機能
刑法の機能、
刑法総論とはどういう学問か
刑法に関して知っていることを整理しておくこと (学修時間の目安:2時間以上)
第2回
刑法の基本原則
犯罪論体系の意味
罪刑法定原則、犯罪の一般的成立要件の体系
予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第3回
行為、構成要件
侵害原理の意義、作為と不作為、構成要件論の展開、不作為の因果性
予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第4回
因果関係
因果関係論の展開、介在事情と因果関係の判断
予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第5回
実質的違法性
違法性論の展開、違法の統一性と相対性、可罰的違法性論
予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第6回
被害者の同意
被害者の同意による違法阻却の根拠と限界
予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第7回
正当防衛
正当防衛の成立要件、誤想防衛、過剰防衛
予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第8回
緊急避難
緊急避難の成立要件、正当防衛との異同
予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第9回
責任論
責任原理、責任論の展開、責任能力の判定基準
予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第10回
故意と錯誤
故意の内容、事実の錯誤と法律の錯誤、符合説の展開
予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第11回
故意と違法性の意識
違法性の意識、法律の不知、違法性の意識の可能性
予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第12回
過失
過失の内容、予見可能性と注意義務、結果的加重犯の問題
予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第13回
未遂犯論
実行の着手、未遂犯、不能犯、中止犯
予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第14回
共犯の諸形態
共同正犯、教唆犯、幇助犯、共謀共同正犯の問題
予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第15回
まとめ
まとめ
予習・復習 (学修時間の目安:2時間以上)
第16回
定期試験
筆記試験
試験勉強を怠らないこと (学修時間の目安:2時間以上)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: 20%
成績評価法
小テスト 20%、学期末の筆記試験 80%
教科書にかかわる情報
教科書
書名
ベイシス刑法総論
ISBN
9784842918303
著者名
本庄武編
出版社
八千代出版
出版年
2022
備考
何でもよいので六法を必ず用意すること。
参考書にかかわる情報
参考書
書名
刑法判例百選Ⅰ総論〔第8版〕
ISBN
9784641115507
著者名
佐伯仁志・橋爪隆編
出版社
有斐閣
出版年
2020
参考書
書名
刑法学原論
ISBN
4792314720
著者名
梅崎進哉・宗岡嗣郎
出版社
成文堂
出版年
1998
備考
メッセージ
半期で総論を終わらせるには、どうしてもハイペースになります。基礎的な予習・復習を怠らないように。
また、六法を必ず持参して下さい。
キーワード
持続可能な開発目標(SDGs)
(平和)持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する。
関連科目
刑法各論、刑事訴訟法
履修条件
連絡先
sakuraba[アットマーク]yamguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
急な会議などが入る可能性があるため、上記連絡先にメールでアポイントメントをとってください。
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