開講年度
開講学部等
2025
経済学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期
木1~2
3.5
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1031120061
経済法[Economic Law]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
佐藤 佳邦[SATO Yoshikuni]
ー
担当教員[ローマ字表記]
佐藤 佳邦 [SATO Yoshikuni]
特定科目区分
対象学生
対象年次
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
本講義では、市場競争の基本ルールであり、企業の自由な経済活動を支える独占禁止法の全体構造の把握と体系的理解の習得を目指し、その主要な違反類型に焦点を当てて講義する。
授業の到達目標
・独占禁止法の中級レベルの概説書・体系書を用いて各自で発展学習が可能となるよう、その基本的理解を獲得することを目的とする。ただしテーマによっては、かなり掘り下げた解説を行う予定である。
・独占禁止法の学習を通じて、企業法務コース卒業生として備えるべき法的素養を身につける(*同コース以外の受講生も歓迎する)。
授業計画
【全体】
独占禁止法の概要を示したあといかなる行為が競争に影響を与えるのかについての基本的な視座や、独占禁止法を理解する上で必要な諸概念(例:競争の実質的制限、一定の取引分野)について学ぶ。その後、私的独占の禁止・不当な取引制限の禁止・合併規制・事業者団体規制・不公正な取引方法の禁止という同法の柱ごとに学ぶ。その後、エンフォースメントの問題を学ぶ。さらに時間が許せば、公益事業の規制緩和の問題や、消費者保護といった問題も取り上げる。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
独占禁止法の全体像
独禁法規制の全体像について
事前学習課題;
【41】観音寺市三豊郡医師会事件
【4】石油価格協定事件
【3】東宝スバル事件
第2回
私的独占の規制(1)
私的独占規制について(総論)
事前学習課題;
【7】NTT東日本事件
【9】東洋製罐事件
第3回
私的独占の規制(2)
私的独占規制について(各論)
事前学習課題;
【11】有線ブロードネットワークス事件
【15】二プロ事件
第4回
不当な取引制限の規制(1)
不当な取引制限規制について(総論)
事前学習課題;
【19】シール談合事件
【21】東芝ケミカル事件
第5回
不当な取引制限の規制(2)
不当な取引制限規制について(各論)
事前学習課題;
【35】日本油脂ほか事件
【36】相互OEM供給の事例
第6回
合併規制(1)
企業結合規制について(総論)
事前学習課題;
【47】広島電鉄事件
【48】新日鉄合併事件
第7回
合併規制(2)
企業結合規制について(各論)
事前学習課題;
【50】JAL/JAS事業統合事例
【54】Zホールディングス・LINE経営統合事例
第8回
不公正な取引方法の規制(1)
不公正な取引方法の規制について(総論)
事前学習課題;
【97】MS非係争条項事件
【74】東洋精米機事件
【68】MS抱き合わせ事件
【69】東芝昇降機サービス事件
第9回
不公正な取引方法の規制(2)
不公正な取引方法の規制について(各論その1)
事前学習課題;
【57】着うた事件
【60】松下電器産業事件
【61】LPガス事件
第10回
不公正な取引方法の規制(3)
不公正な取引方法の規制について(各論その2)
事前学習課題;
【128】ベイクルーズ事件
【82】三井住友銀行事件
第11回
事業者団体の活動規制
事業者団体規制について
事前学習課題;
【40】滋賀県生コン工業会事件
【46/115】日本遊技銃協同組合事件
第12回
独占禁止法のエンフォースメント
エンフォースメント(行政・刑事・民事)について
事前学習課題;
【113】鶴岡灯油訴訟事件
【117/87】神鉄タクシー事件
【127】石油価格協定事件
第13回
国際取引における課題
国際取引に関連する独禁法の適用や関連法令について
事前学習課題;
【12】エム・ディ・エス・ノーディオン事件
【6】ブラウン管カルテル事件
第14回
公益事業の規制緩和と独占禁止法
公益事業の規制緩和の問題について
事前学習課題;
【28】電力カルテル事件
【135】NTT東日本事件
第15回
(予備回)
(予備回)
(予備回)
第16回
期末試験
講義中に指示する。
教科書・レジュメなどで学習する。
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: 35% C: --% D: --%
成績評価法
・学期末に実施する筆記試験(100%)により評価する。
・事前学習課題の事例についてランダムに数名を指名して質問し、その際の回答を期末試験の加点要素として評価する。欠席の場合や準備不足が明らかな場合は加点しない。
・学期中に小テストを実施した場合も、期末試験の加点要素として扱う。
・やむを得ない場合を除き、欠席に伴う不利益は欠席者が負う。
教科書にかかわる情報
教科書
書名
経済法判例・審決百選〔第3版〕: 別冊ジュリスト268号
ISBN
9784641115682
著者名
川濵ほか(編著)
出版社
有斐閣
出版年
2024
備考
過年度において受講生の「判例百選」購入率が芳しくなかったことに鑑みて、2025年度は「判例百選」をメインの教科書として指定する。単位取得を目指すものは必ず購入すること(Kindle版でも構わない)。
参考書にかかわる情報
参考書
書名
条文から学ぶ 独占禁止法〔第3版〕
ISBN
9784641243743
著者名
土田和博 [ほか] 著
出版社
有斐閣
出版年
2024
参考書
書名
ベーシック経済法 : 独占禁止法入門〔第5版〕
ISBN
9784641221413
著者名
川濵昇 [ほか] 著
出版社
有斐閣
出版年
2020
参考書
書名
独禁法の授業をはじめます
ISBN
9784785728779
著者名
菅久修一著
出版社
商事法務
出版年
2021
備考
講義は、土田ほか(2024)「条文から学ぶ独占禁止法・3版」に沿って進めるが、上記の川濵ほか(2020)「ベーシック経済法・5版」などその他の概説書によっても構わない。いずれにせよ、講義外での自学自習が求められる。
メッセージ
独占禁止法は案外、身近な法律である。たとえば、書籍はどこの本屋で買っても同じ値段なのに、なぜか大学生協では割引価格で購入できる。実はこれには独占禁止法が関係している。このような身近な例を通じて、関心を持ってもらえるようにしたい。
キーワード
持続可能な開発目標(SDGs)
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(経済成長と雇用)包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
(気候変動)気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
関連科目
履修条件
特にないが、単位取得にはそれなりの学習を必要とすることは覚悟されたい。
【参考:2024年度】履修登録者78名・期末試験受験者51名:秀2名・優5名・良11名・可16名・不可17名
連絡先
初回講義において指示する。
オフィスアワー
初回講義において指示する。
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