開講年度
開講学部等
2025
経済学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期
木5~6
6.0
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1032120028
商品開発論[Product Development]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
藤田 健[FUJITA Takeshi]
ー
担当教員[ローマ字表記]
藤田 健 [FUJITA Takeshi]
特定科目区分
対象学生
対象年次
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
商品開発は企業にとって価値創造のための中核的な活動である。とはいえ、商品開発プロセスやその手法はあまり明らかになっておらず、体系的に語られる機会も少ない。そこで本講義では、マーケティング論をベースとした商品開発のプロセスとその手法を講義し、その知識を体系的に理解してもらう。
本講義は、経済学部ディプロマポリシー「企業行動に伴って生起する諸問題を理解し、解決に至る道筋を考える基礎学力を付与すること」の実現にむけて、商品開発論の観点からアプローチを行う。本講義は、DP1Bの「4.流通分野では、商品自体や商品の流通・マーケティング、保険の活動に関わる諸問題を理解する能力」の獲得をめざし、商品開発論とそれの基礎となるマーケティング論の知識を総合して、アクティブ・ラーニングを通じて体系的な商品開発の理解を深める。そのため、マーケティング論(できれば流通論Ⅰ・商品学)を履修済みの経営学科の学生に適した授業である。毎回の授業で予習・復習が必須となるため、商品開発論を学ぼうとする意欲が高く、時間的に余裕のある人が履修すること。
授業の到達目標
マーケティング論をベースとした商品開発プロセスとその多様な手法を体系的に理解できる。
商品開発担当者の置かれた状況や仕事の内容を理解し、商品開発の進行状況に応じて、適切な考え方を用いて判断する。
授業計画
【全体】
マーケティング理論をベースとした商品開発プロセスを概観し、各回の授業では個別の手法や考え方を取り上げて解説する。こうした講義をとおして1つ目の目標への到達を目指す。
毎回の授業で電子教科書を活用するため、予習(事前レポート)を必須とする。授業中は教科書の内容を深掘りし、ディスカッションを行う。なお、発言者を記録するため、学生証を忘れずに持参すること。毎回の授業終了後に,各自で復習(振り返り)をすること。以上のアクティブ・ラーニングで、2つ目の目標への到達を目指す。
受講人数がおおむね70人未満の場合は、授業にワークショップを取り入れる。ワークショップを実施する場合、事前の予習、授業時間中のグループ・ディスカッション、発表、事後レポートが追加で必須となる。本シラバスの内容は、ワークショップを実施することを想定した内容となっている。
受講生がおおむね70人以上の場合は通常の講義が中心となり、ワークショップは行わない。この場合の授業計画・評価に関する詳細な情報は、初回授業の状況を見てから説明する。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
はじめに
授業の概要、授業の進め方、授業の評価基準、到達目標の説明
予習:初回授業のため予習は必要ないが、電子教科書を購入した人は「はじめに」を読み、目次に目を通してくること。/復習:商品開発論の初回授業での説明を振り返り、受講するかどうかを最終決定する。(予習・復習などの負荷が大きいため、毎週、適切な勉強時間が取れるかどうかを各自で判断すること。)
第2回
商品企画プロセス
商品企画プロセスの進め方と気をつけることを学ぶ
予習:教科書第1章を読み、わからない言葉を調べて、大切だと思われる箇所には線を引いてくること。また、修学支援システムに質問を書き込んで提出すること。(学修時間の目安:2時間)。/復習:商品企画プロセスの要点を振り返り、企画業務の考え方・進め方の理解を深める(学修時間の目安:2時間)。
第3回
ワークショップ(1)
「仕事」の考え方
予習:教科書第1章を読み返し、商品企画プロセスとは何か、自分が商品企画をするなら、どのように進めるかを考えておく(学修時間の目安:2時間)。/復習:ワークショップの内容を振り返り、教員の指定したレポートを作成し、提出する(学修時間の目安:2時間)。
第4回
ワークショップ(2)
「商品」とは何か
予習:個人的に興味があり、他人に推奨したい商品を一つ取り上げ、自宅で写真をとり、その商品の推薦文を作成してくる(学修時間の目安:2時間)。/復習:ワークショップの内容を振り返り、教員の指定したレポートを作成し、提出する(学修時間の目安:2時間)。
第5回
ワークショップの振り返り
ワークショップの内容を振り返り、レポート紹介、ディスカッション等を実施する
予習:ワークショップのレポートを共有するので、各レポートを読み、質問・感想等をメモしてくること(学修時間の目安:2時間)。/復習:授業の内容を振り返り、教員の指定したレポートを作成し、提出する(学修時間の目安:2時間)。
第6回
インタビュー法
インタビュー法の進め方と気をつけることを学ぶ
予習:教科書第2章を読み、わからない言葉を調べて、大切だと思われる箇所には線を引いてくること。また、修学支援システムに質問を書き込んで提出すること。(学修時間の目安:2時間)。/復習:商品企画プロセスにおけるインタビュー法の位置づけややり方を確認し、インタビュー実施計画の立てて、実際にインタビューをしてみよう(学修時間の目安:2時間)。
第7回
観察法
観察法の進め方と気をつけることを学ぶ
予習:教科書第3章を読み、わからない言葉を調べて、大切だと思われる箇所には線を引いてくること。また、修学支援システムに質問を書き込んで提出すること。(学修時間の目安:2時間)。/復習:商品企画プロセスにおける観察法の位置づけを再確認し、自分の日常生活の様子を録画して、観察してみよう(学修時間の目安:2時間)。
第8回
リード・ユーザー法
リード・ユーザー法の進め方と気をつけることを学ぶ
予習:教科書第4章を読み、わからない言葉を調べて、大切だと思われる箇所には線を引いてくること。また、修学支援システムに質問を書き込んで提出すること。(学修時間の目安:2時間)。/復習:商品企画プロセスにおけるリード・ユーザー法の位置づけを再確認し、自分の周りのリード・ユーザーを探してみよう(学修時間の目安:2時間)。
第9回
ワークショップ(3)
探索的調査の実践
予習:教科書第2~4章を読み返し、探索的調査をする際に、何を、どうすればよいのかを考えて、実践できるようにしてくる。(学修時間の目安:2時間)。/復習:ワークショップの内容を振り返り、教員の指定したレポートを作成し、提出する(学修時間の目安:2時間)。
第10回
アイデア創出
アイデア創出の進め方と気をつけることを学ぶ
予習:教科書第5章を読み、わからない言葉を調べて、大切だと思われる箇所には線を引いてくること。また、修学支援システムに質問を書き込んで提出すること。(学修時間の目安:2時間)。/復習:商品企画プロセスにおけるアイデア創出の位置づけを再確認し、自分の観察結果やリード・ユーザー調査の結果を踏まえてアイデアを出してみよう(学修時間の目安:2時間)。
第11回
コンセプト開発
コンセプト開発の進め方と気をつけることを学ぶ
予習:教科書第6章を読み、わからない言葉を調べて、大切だと思われる箇所には線を引いてくること。また、修学支援システムに質問を書き込んで提出すること。(学修時間の目安:2時間)。/復習:商品企画プロセスにおけるコンセプト開発の位置づけを再確認し、先週に自分で出したアイデアをもとにコンセプトを作ってみよう(学修時間の目安:2時間)。
第12回
プロトタイピング
プロトタイピングの進め方と気をつけることを学ぶ
予習:教科書第7章を読み、わからない言葉を調べて、大切だと思われる箇所には線を引いてくること。また、修学支援システムに質問を書き込んで提出すること。(学修時間の目安:2時間)。/復習:商品企画プロセスにおけるプロトタイピングの位置づけや役割・方法を再確認し、先週、自分でつくったコンセプトをもとにプロトタイプを作ってみよう(学修時間の目安:2時間)。
第13回
ワークショップ(4)
コンセプト創造への挑戦
予習:教科書第5~7章を読み返し、コンセプト創造をする際に、何を、どうすればよいのかを考えて、実践できるようにしてくる。(学修時間の目安:2時間)。/復習:ワークショップの内容を振り返り、教員の指定したレポートを作成し、提出する(学修時間の目安:2時間)。
第14回
顧客ニーズの確認
顧客ニーズの確認の進め方と気をつけることを学ぶ
予習:教科書第10章を読み、わからない言葉を調べて、大切だと思われる箇所には線を引いてくること。また、修学支援システムに質問を書き込んで提出すること。(学修時間の目安:2時間)。/復習:商品企画プロセスにおける顧客ニーズの確認の位置づけを再確認し、自分で考案した商品案が本当に顧客ニーズに合っているかを確認してみよう(学修時間の目安:2時間)。
第15回
企画書作成
企画書作成の進め方と気をつけることを学ぶ
予習:教科書第14章を読み、わからない言葉を調べて、大切だと思われる箇所には線を引いてくること。また、修学支援システムに質問を書き込んで提出すること。(学修時間の目安:2時間)。/復習:商品企画プロセスにおける企画書作成の位置づけ・方法を再確認し、自分で考案した商品案に関する企画書を書いてみよう(学修時間の目安:2時間)。
第16回
全体のまとめ
授業内容を振り返り、要点を確認する。
予習:教科書第1章~第7章、第10章、第14章を復習し、質問事項を書き出してくること(学修時間の目安:3時間)。/復習:教科書とノートを見直し、知識の定着を図る(修学時間の目安:1時間)。
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 30% B: 30% C: --% D: --%
成績評価法
毎回の予習・復習レポート 70点、発表点 30点
教科書にかかわる情報
教科書
書名
1からの商品企画(デジタル教科書)
ISBN
9784502693007
著者名
西川英彦・廣田章光編著
出版社
中央経済社
出版年
2012
備考
この授業はデジタル教科書の『1からの商品企画』を利用する。各自、スマートフォンやタブレット、ノートPCにアプリをインストールし、教科書をダウンロードした上で、教室に持ってくること。また、この授業は予習が必須であるため、時間外にアプリを開き、各自で電子教科書を読む必要がある。また、ワークショップを実施する場合、ワークショップ実施のための予習、ワークショップを実施中にもデジタル教科書を活用する。なお、デジタル教科書は、山口大学生協Favobooksで購入することができる。
参考書にかかわる情報
参考書
書名
1からのマーケティング〔第4版〕
ISBN
9784502327711
著者名
石井淳蔵・廣田章光・清水信年
出版社
中央経済社
出版年
2019
参考書
書名
製品開発の知識
ISBN
4532108624
著者名
延岡 健太郎
出版社
日本経済新聞社
出版年
2002
参考書
書名
デザインのデザイン
ISBN
9784000240055
著者名
原研哉著
出版社
岩波書店
出版年
2003
参考書
書名
デザイン思考
ISBN
9784296115464
著者名
廣田章光
出版社
日本経済新聞出版社
出版年
2022
備考
本講義を深く理解するためには、マーケティング・マネジメント論の教科書を一読することをお勧めする。ここでは、学生でも読みやすい『1からのマーケティング〔第4版〕』を参考文献に挙げておく。そのほか、技術ベースの組織的な製品開発を知りたければ『製品開発の知識』を読んでみるのもよい。デザイン思考を深く学びたい学生は『デザイン思考』を読むとよい。デザインに関する思想的背景を知りたければ、『デザインのデザイン』を読むことをお薦めする(ただし難解である)。これらの参考書は、本講義の知識を補完するような内容である。
メッセージ
1.受講生は、毎回の予習を必須となる。また、受講生は授業中に教員とコミュニケーションをとる必要もある。予習をした人だけがコミュニケーションの対象となるため、予習時間をしっかり確保できる人が受講すること。それに加えて、復習をする必要があることも、理解してもらいたい。毎週、予習→授業→復習のサイクルを作れる人だけ受講してもらいたい。
2.授業中の私語は厳禁であるが、ディスカッションの時間には積極的に発言すること。
3.着席ルールを設定するので、毎回、決められた座席に座ること。
4.新型コロナウイルス等の感染状況や受講者の状況により、授業の実施形態・実施方法・成績評価方法等を変更する場合がある。
5.マーケティング論を知らなければ履修後にかなり苦労する。受講希望者は、マーケティング論の単位を事前に修得していることが望ましい。
キーワード
マーケティング,商品開発プロセス,探索的調査法,コンセプトデザイン,検証的調査法,企画書作成
持続可能な開発目標(SDGs)
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
関連科目
マーケティング論,マーケティング戦略論,商品学,流通論Ⅰ,流通論Ⅱ
履修条件
1.マーケティング論の単位を修得済みであること(マーケティングに関する理論的知識がなければ、理解が難しいため。)。流通論Ⅰ、商品学の単位も修得済みであることが望ましい。
2.毎回の予習・復習に十分な時間をさける者。
連絡先
連絡先は、初回授業で配布する資料に記載する。受講生は、Moodle等の「商品開発論」初回講義欄で、随時教員のメールアドレスを確認することができる。
オフィスアワー
授業内容について相談がある場合、初回配布資料およびMoodleに記載したメールアドレス宛に連絡を取ること。面談が必要な場合は、メールでスケジュールを調整した上で、対面かオンラインで個別に面談の機会を設ける。
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