開講年度
開講学部等
2025
理学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期
金7~8
講義
5.0
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1041210004
物性物理学Ⅰ[Condensed Matter Physics Ⅰ]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
野崎 浩二[NOZAKI Kohji]
ー
担当教員[ローマ字表記]
野崎 浩二 [NOZAKI Kohji]
特定科目区分
対象学生
対象年次
3~4
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
原子の構造と原子同士の相互作用やたくさんの原子が集まった凝縮系、結晶、X線回折とその応用、液体や液晶における分子の構造や配列、相平衡と相転移について学ぶ。その後、結晶における格子振動(フォノン)とその熱的性質について学習する。この授業は製造業企業での研究開発業務の実務経験がある教員が、研究開発の現場で使用する物性物理学の知識も提供する。
授業の到達目標
原子の構造とその成り立ちについて説明できる。
結晶についての基本的な事項を説明できる。
物質中の電子による電磁波の散乱現象、および、結晶によるX線回折とその応用について説明できる。
結晶における格子振動(フォノン)とその熱的性質について説明できる。
液体や液晶における分子の構造や配列について説明できる。
熱力学を用いて相平衡と相転移について説明できる。
授業計画
【全体】
原子の構造と原子同士の相互作用を考える。その後、たくさんの原子が集まった凝縮系について考え、特に固体状態を考える際の基本となる原子や分子が3次元並進対称性をもって配列した「結晶」について学習する。次に、物質内の電子による電磁波の散乱現象から結晶によるX線回折とその応用について学ぶ。結晶以外の凝集状態である液体や液晶における分子の構造や配列について説明する。その後、結晶における格子振動(フォノン)とその熱的性質について学習する。最後に熱力学を用いた相平衡と相転移について説明する。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
Introduction
1.物理学における物性物理学
2.準備(復習)
3.物性とは
4.物性物理学
物性物理学とはどのような学問であるかを参考書などから予習しておく(学習時間の目安:4時間以上)
第2回
原子の構造と原子間相互作用(1)
1.量子論
講義内容の予習と復習(4時間以上)
第3回
原子の構造と原子間相互作用(2)
2.原子の構造
3.原子間相互作用
・ファン・デル・ワールス相互作用
・イオン結合
・共有結合
・金属結合
・水素結合
講義内容の予習と復習(4時間以上)
第4回
結晶
1.結晶とは
2.ブラベー格子
3.結晶面(格子面)
4.空間群
5.最密充填構造
6.逆空間とフーリエ変換
7,逆格子ベクトル
講義内容の予習と復習(4時間以上)
第5回
X線散乱法の物性物理学への応用(1)
1.X線
2.電子による電磁波の散乱(トムソン散乱)
3.原子によるX線の散乱
講義内容の予習と復習(4時間以上)
第6回
X線散乱法の物性物理学への応用(2)
4.結晶によるX線の散乱
講義内容の予習と復習(4時間以上)
第7回
X線散乱法の物性物理学への応用(3)
5.ラウエ条件を満足させるための実験方法
6.さまざまなX線散乱法
講義内容の予習と復習(4時間以上)
第8回
中間まとめ
ここまでの授業の振り返り
講義内容の予習と復習(4時間以上)
第9回
物質の3態と相転移
1.固体,液体,気体と相図
2,固体(固相)
3.固液相転移
4,液体(液相)
5.気液相転移と臨界点
6.固気相転移(昇華)
講義内容の予習と復習(4時間以上)
第10回
液体と液晶
液体や液晶中の分子の構造
液体や液晶中の分子の配列
同径分布関数
分子の拡散
講義内容の予習と復習(4時間以上)
第11回
相平衡と相転移(1)
熱力学の復習
相平衡と相図
ギブスの自由エネルギー
講義内容の予習と復習(4時間以上)
第12回
相平衡と相転移(2)
一次相転移と二次相転移
核形成と成長
相転移の例
講義内容の予習と復習(4時間以上)
第13回
格子振動(1)
単原子結晶および2原子結晶における1次元モデル
講義内容の予習と復習(4時間以上)
第14回
格子振動(2)
現実結晶の格子振動及び分散関係、フォノンのエネルギー、結晶運動量と保存則
講義内容の予習と復習(4時間以上)
第15回
まとめ
授業全体を振り返る
講義内容の復習(4時間以上)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: 30% D: 20%
成績評価法
授業内レポートと学期末のレポートで評価します
授業内:30%,学期末レポート:70%
教科書にかかわる情報
備考
教科書は、指定しない。
講義資料をMoodle上で配布する
参考書にかかわる情報
参考書
書名
物性物理学
ISBN
9784785322335
著者名
永田 一清
出版社
裳華房
出版年
2009
参考書
書名
固体物理学入門(上)第8版
ISBN
4621076531
著者名
C.キッテル
出版社
丸善
出版年
2005
備考
メッセージ
キーワード
原子の構造、結晶、液体、液晶、X線回折、相平衡、相転移、格子振動、実務家教員
持続可能な開発目標(SDGs)
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
関連科目
熱力学、力学Ⅰ、物性物理学Ⅱ
履修条件
連絡先
野崎浩二
理学部1号館南棟236号室
nozaki@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
随時(事前に電子メールで連絡をください。日時調整後、来室ください)
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