開講年度
開講学部等
2025
理学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期
木7~8
講義
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1041300008
分析化学Ⅰ[Analytical ChemistryⅠ]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
安達 健太[ADACHI Kenta]
ー
担当教員[ローマ字表記]
安達 健太 [ADACHI Kenta]
特定科目区分
対象学生
対象年次
2~4
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
化学の基幹4分野のひとつである分析化学の基盤知識を体系的に教示する。
分析化学Ⅰでは溶液内化学平衡の基礎を習得する。
単に技術、知識として重要であるばかりでなく、分析化学的な研究方式、すなわち各種の化学種を定性、定量し、試料の性格をはっきり理解し、そこから考えを進めていく方式は、化学研究の根幹である。ここでは主に、溶液内イオン平衡、沈殿平衡・錯形成平衡・酸化還元平衡の基礎について解説する。
計測データを管理・処理・論理的に分析する様々な解析法についても解説する。
🟥また、化学工業メーカーの研究開発部門での勤務経験のある本教員が、化学工業における分析化学・計測化学の重要性についても講義する。🟥
※理学部化学科のCP(カリキュラム・ポリシー)、及びDP(ディプロマ・ポリシー)は下記URL参照のこと
■化学科カリキュラム・ポリシー■
https://www.yamaguchi-u.ac.jp/campus/cp/cp_f_sci_chem
■化学科ディプロマ・ポリシー■
https://www.yamaguchi-u.ac.jp/campus/dp/dp_f_sci_chem
授業の到達目標
分析化学は、物理化学、無機化学、有機化学などと併立する化学の分野である。
化学反応の考え方を基礎として種々分析・分離手法を理解する。
さまざまな容量分析法をその原理を理解し、解析法についても習得する。
🟥知識・理解の観点🟥
分析化学の基礎を理解する。溶液化学を理解する。
🟥思考・判断の観点🟥
化学の基礎である物質の定性・定量法を理解する。
🟥関心・意欲の観点🟥
分析化学は、化学現象の真実・真理を取り出す方法論を開拓する学問である。
分析化学の進歩は、科学技術や産業の発展に大きく貢献してきた。
よって、身の回りの現象に興味を持ちそれのメカニズムをこの講義から得た知識で理解し、説明できる関心と意欲を求む。
🟥態度の観点🟥
単なる暗記ではなく、物事の本質を理解する能力が必要である。
🟥技能・表現の観点🟥
化学的視点で物事を理解し説明できる能力を取得する。
🟥その他の観点🟥
単に単位取得のための勉強ではなく、将来に向かってなぜ勉学しているのかを意識してほしい。
授業計画
【全体】
溶液内化学平衡の基礎から応用までを講義する。
主に容量分析法について解説する。具体的には、酸塩基滴定、沈殿滴定、錯形成滴定(キレート滴定)、および酸化還元滴定の4種類の容量分析法について、各々の分析法に関与する化学平衡、分析指示薬の役割、試料の取扱や操作の留意点などについて説明する。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
ガイダンス
分析化学について
分析化学とは
化学分析法
指定教科書を読んで予習(120分程度)・講義内容を復習(120分程度)をすること
第2回
単位の定義
分析値の取り扱い
濃度の表し方(百分率濃度・モル濃度・重量モル濃度・式量濃度・規定度・ppm)・有効数字
指定教科書を読んで予習(120分程度)・講義内容を復習(120分程度)をすること
第3回
活量の概念とイオン強度
活量係数
活量・イオン強度・熱力学平衡定数・濃度平衡定数・デバイヒュッケル則
指定教科書を読んで予習(120分程度)・講義内容を復習(120分程度)をすること
第4回
酸塩基平衡
ルイス酸塩基・ブレンステッド酸塩基・解離定数・多塩基酸・緩衝溶液
指定教科書を読んで予習(120分程度)・講義内容を復習(120分程度)をすること
第5回
酸塩基滴定
強酸ー強塩基滴定・強酸ー弱塩基滴定・滴定曲線・当量点・終点・指示薬
指定教科書を読んで予習(120分程度)・講義内容を復習(120分程度)をすること
第6回
沈殿平衡
溶解度・溶解度積・共通イオン効果・定量的沈殿・分別沈殿
指定教科書を読んで予習(120分程度)・講義内容を復習(120分程度)をすること
第7回
沈殿滴定
モール法・ファヤンス法・フォルハルト法
指定教科書を読んで予習(120分程度)・復習(120分程度)をすること
第8回
中間まとめ・理解度確認試験
第1回~第7回講義の総括
指定教科書を読んで予習(120分程度)・講義内容を復習(120分程度)をすること
第9回
錯形成平衡
錯形成定数・逐次生成定数・配位化合物・キレート試薬
指定教科書を読んで予習(120分程度)・復習(120分程度)をすること
第10回
キレート滴定
キレート効果・エチレンジアミン四酢酸・マスキング剤
指定教科書を読んで予習(120分程度)・講義内容を復習(120分程度)をすること
第11回
酸化還元平衡
酸化剤・還元剤・電極電位・ネルンスト式・起電力
指定教科書を読んで予習(120分程度)・講義内容を復習(120分程度)をすること
第12回
酸化還元滴定
過マンガン酸カリウム滴定・ヨウ素滴定・化学的酸素要求量・溶存酸素
指定教科書を読んで予習(120分程度)・講義内容を復習(120分程度)をすること
第13回
電位測定法
ガラス電極・イオン選択性電極・膜電位・界面電位・ネルンスト応答・pH電極
指定教科書を読んで予習(120分程度)・講義内容を復習(120分程度)をすること
第14回
分析値の処理
統計学的処理
正確さと精度・数値の丸め方・誤差・誤差の伝播・検定
指定教科書を読んで予習(120分程度)・講義内容を復習(120分程度)をすること
第15回
分析化学の今と昔
磁気分析・放射化分析・熱分析・表面分析
指定教科書を読んで予習(120分程度)・講義内容を復習(120分程度)をすること
第16回
まとめ(総括)・期末試験
第9回~第15回講義の総括
指定教科書を読んで予習(120分程度)・復習(120分程度)をすること
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
理解度確認試験:50%
期末試験:50%
※出席は欠格条件とし、5 回以上の欠席は欠格とします。
教科書にかかわる情報
教科書
書名
クリスチャン分析化学【I.基礎編】
ISBN
9784621301098
著者名
Gary D. Christian, Purnendu K. Dasgupta, Kevin A. Schug [著] ; 壹
出版社
丸善出版
出版年
2016
教科書
書名
クリスチャン分析化学【II.機器分析編】
ISBN
9784621301104
著者名
Gary D. Christian, Purnendu K. Dasgupta, Kevin A. Schug [著] ; 壹
出版社
丸善出版
出版年
2016
備考
参考書にかかわる情報
備考
図書館には他にも多くの関連する参考書があるので、各自で自分にあった本を探し自学することが望ましい。
メッセージ
当然のことであるが、講義中の飲食、私語、携帯電話などの使用は厳禁である。
その他、周りの受講者に迷惑となる行為が認められる場合、厳しく対処するので注意すること。
キーワード
酸と塩基、酸化と還元、無機化合物、エネルギー、熱力学、化学ポテンシャル、化学平衡、計測、分光
持続可能な開発目標(SDGs)
(水・衛生)すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する。
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
(気候変動)気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
関連科目
無機化学Ⅰ・分析化学Ⅱ・分析化学実験
履修条件
連絡先
安達健太
電話:083-933-5731(理学部本棟:441号室)
メール:k-adachi@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
毎週月曜日 15:00~17:00
※上記以外の時間でも対応は可能ですが、不在の場合があります。
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