タイトル

開講年度 開講学部等
2025 理学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 火3~4 講義 2.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1041300011 分光情報解析学 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
川俣 純[KAWAMATA Jun]
担当教員[ローマ字表記]
川俣 純 [KAWAMATA Jun]
特定科目区分   対象学生 令和4年度以降入学者対象 対象年次 3~4
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
化学の基幹4分野のうちの1つ、物理化学の一領域である分光学について講義する。光と物質との相互作用を利用し、物質の構造や化学的諸現象が探求できることを学ぶ。また、分光データを解析する手法について演習することを通し、自然現象について、定量的データに基づいた数理モデル化や解析を行い、解析結果の可視化、説明を行える数量的スキルを身に付ける。
授業の到達目標
化学の基幹4分野のうちの1つ、物理化学の一領域である分光学について講義する。光と物質との相互作用を利用し、物質の構造や化学的諸現象が探求できることを学ぶ。また、分光データを解析する手法について演習することを通し、自然現象について、定量的データに基づいた数理モデル化や解析を行い、解析結果の可視化、説明を行える数量的スキルを身に付ける。

電場や磁場が物質に作用したときに生じる現象について学び、光と物質の相互作用に関する体系的な知識を身につける。また、分光データの数理モデル化や解析を実践することで、解析結果の説明を数量的に行えるスキルを身に付ける。

知識・理解の観点 物理化学の視点から、光励起により物質にもたらされる諸現象を知る。
思考・判断の観点 分光データの数理モデル化や解析により、分光データから物質の構造や性質が予測できるようになる。
関心・意欲の観点 分光学に関する体系的な学習を通して、日常生活で目にする事象の中には、光と物質の相互作用を起源とするものが多いことに気付く。
態度の観点 分光データの数理モデル化や解析により、未知の物質の性質がかなりの程度まで予測可能である事を知り、物質科学を系統的に理解し、深く考察できるようになる。
技能・表現の観点 物理化学の体系に立脚し、分光学的な現象とそのメカニズムを論理的、かつ正確に表現できるようになる。
授業計画
【全体】
以下の計画に沿って進める。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 はじめに 授業のガイダンスと基礎的な背景の復習。 教科書12,13、16〜18章の項目に目を通しておくこと。(4時間)
第2回 光の発生と色 光とは何か、どうやって発生させるか、色とは何かについて説明する。 教科書20〜21頁の予習・復習(4時間)
第3回 自然放出と誘導放出 レーザーの原理について学ぶ。 教科書12・13章の予習・復習(4時間)
第4回 電子遷移 基底状態と励起状態のちがいについて概説する。 教科書13章の予習・復習(4時間)
第5回 励起状態のダイナミクス フランクコンドンの原理、一重項と三重項、ストークスシフトなど、励起化学種に生じる諸現象を説明する。 教科書13章の予習・復習(4時間)
第6回 非線形光学 光電場により物質に生じる分極について説明する。 教科書18章の予習・復習(4時間)
第7回 反射と屈折 屈折率を復習し、全反射の原理を学ぶ。 教科書16章の予習・復習(4時間)
第8回 光散乱 ミー散乱、レーリー散乱、幾何光学散乱について説明する。 教科書17章の予習・復習(4時間)
第9回 ラマン散乱分光法と赤外吸収スペクトル分光法 それぞれの分光法の原理を学ぶ。 教科書12章の予習・復習(4時間)
第10回 誘起双極子モーメント 外場によって物質に双極子モーメントが誘起されること、それに基づく分子間の相互作用について説明する。 教科書16章の予習・復習(4時間)
第11回 前半のまとめ これまでに学習した内容を総合的に復習し、それぞれの概念を系統立てて結びつける。 教科書12,13、16〜18章の講義したところ予習・復習(4時間)
第12回 総合演習 演習を行い、分光学の基盤的知識が身に付いているか確認する。 教科書12,13、16〜18章の講義したところ予習・復習(4時間)
第13回 分光データの解析(1) Python上でスペクトルを処理する方法を説明する。 Pythonが使える環境で復習(4時間)を行い、次の時間までに使いこなせるようになっておくこと。
第14回 分光データの解析(2) 複数の分光情報が重畳したデータから、必要とするデータだけを抽出する方法を説明する。 Pythonが使える環境で授業時間内に終わらなかった解析(4時間)を行なっておくこと。
第15回 分光データの解析(3) 抽出したデータから物質の特性を予測する方法を説明する。 予測結果をレポートにまとめ、提出する(4時間)。
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: 20% D: --%
成績評価法
宿題、授業内演習で評価します。
宿題10%、演習90%
教科書にかかわる情報
教科書 書名 アトキンス物理化学 ISBN 9784807909094
著者名 Peter Atkins, Julio de Paula著 ; 中野元裕 [ほか] 訳 出版社 東京化学同人 出版年 2017
備考
該当なし
参考書にかかわる情報
参考書 書名 現代の物理化学 ISBN 4782702531
著者名 松永義夫 出版社 三共出版 出版年 1990
参考書 書名 レーザーと化学 ISBN 4320041682
著者名 片山幹郎 出版社 共立出版 出版年 1985
参考書 書名 マンガ+要点整理+演習問題でわかる 物理化学 ISBN 9784274211621
著者名 齋藤勝裕 川俣純 出版社 オーム社 出版年 2012
備考
適宜、プリントも配布する。
メッセージ
 単に公式や法則を暗記するのではなく、その公式や法則が導かれた背景にある「考え方」を理解するように努めて下さい。また、理解できなかったこと・わからないことは積極的に質問してください。
 講義内容を理解するためには、予習・復習を行う必要があります。授業に出席する前には教科書の該当する範囲を必ず読んでおいて下さい。
キーワード
分光学、ラマンスペクトル、赤外スペクトル、蛍光、燐光、レーザー、結晶学、X線回折、分子間力、薄膜、界面、コロイド、Python
持続可能な開発目標(SDGs)

  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
関連科目
先端化学入門Ⅰ
履修条件
連絡先
理学部本館434号室
メールアドレス:j_kawa@
(@以下には"yamaguchi-u.ac.jp"を追加してください)
オフィスアワー
随時

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