開講年度
開講学部等
2025
理学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期
金3~4
講義
0.5
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1041400012
遺伝子工学[Genetic Engineering]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
上野 秀一[UENO Shuichi]
ー
担当教員[ローマ字表記]
上野 秀一 [UENO Shuichi]
特定科目区分
対象学生
対象年次
2~4
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
近年、生物の機能を調べるための手法として遺伝子工学(分子生物学的な手法)が多く利用されている。この遺伝子工学を理解する上で欠かせない基礎知識及び実際に利用する上での具体的な方法等の専門的な知識の理解を目的とする。
授業の到達目標
遺伝子工学を理解する上で必要な基礎知識及び遺伝子工学的な手法を用いて実験をする際に必要となる知識を理解する。この講義で学ぶことが、生物学領域の基礎・専門的知識を体系的に理解する目標の一端となる。
授業計画
【全体】
講義では第1〜3週で遺伝子工学の概略と基礎的な知識を述べ、講義全体で着目する点を説明する。第4週以降は実際に遺伝子工学的な手法を用いるための具体的な手法の観点から理解していく。また、医療や社会に有用な産物(農作物やバイオエタノールなど)を産生する生命工学などや倫理的な問題などの理解を深める。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
遺伝子工学 概略
遺伝子工学の概略及び講義全体の説明
予習2時間・復習2時間行う
特に遺伝子工学に関連する分子遺伝学的な知識の復習(高校生物レベルも含む、DNA複製や遺伝子発現など)を行なっておく
第2回
DNA構造と複製
生体内におけるDNAの構造と複製機構の説明
予習2時間・復習2時間行う
教科書の該当箇所を読み、章末の問題を解く
特にDNAの基本的な構造について
第3回
生体内での遺伝子発現機構
生体内における遺伝子発現機構
予習2時間・復習2時間行う
教科書の該当箇所を読み、章末の問題を解く
特に遺伝子発現(転写・翻訳について)
第4回
DNAの切断・結合
試験管内(In Vitro)でのDNAの切断と結合方法
予習2時間・復習2時間行う
教科書の該当箇所を読み、章末の問題を解く
特に制限酵素やリガーゼについて
第5回
DNAとRNAの合成・分解
試験管内(In Vitro)でのDNAとRNAの合成と分解方法
予習2時間・復習2時間行う
教科書の該当箇所を読み、章末の問題を解く
特にDNA・RNA分解酵素や逆転写反応について
第6回
染色体外のDNA
プラスミド等の利点と利用方法
予習2時間・復習2時間行う
教科書の該当箇所を読み、章末の問題を解く
特に大腸菌の染色体外DNAについて
第7回
中間試験(以下、変更点を追記)(年度によっては試験を課題レポートに代替(もしくは追加)する場合がある)
前週までの理解度テスト
第6週までの復習を念入りに行い、記述式の問題を解けるようにしておくこと(少なくとも4時間以上)
第8回
各種ベクター
ベクターの構造と目的別の選択基準など
予習2時間・復習2時間行う
教科書の該当箇所を読み、章末の問題を解く
特にベクター内の様々な配列情報(複製開始点、耐性遺伝子、MCSなど)
第9回
組換・導入・タンパク産生
DNAの組換え方法、細胞への導入、発現方法
予習2時間・復習2時間行う
教科書の該当箇所を読み、章末の問題を解く
特に各種ベクターの利用目的や遺伝子導入方法、組換方法など
第10回
PCRとシークエンス
シークエンスやPCRによる実験方法
予習2時間・復習2時間行う
教科書の該当箇所を読み、章末の問題を解く
特にPCRの原理と様々な応用例について
第11回
DNAクローニング
クローニング方法
予習2時間・復習2時間行う
教科書の該当箇所を読み、章末の問題を解く
特に目的遺伝子を手に入れる様々な手法やスクリーニングの方法について
第12回
遺伝子発現・機能の解析
様々な生物種・細胞種での発現方法や応用
予習2時間・復習2時間行う
教科書の該当箇所を読み、章末の問題を解く
特に生体内での発現方法の違いなどについて
第13回
合成生物学
細胞を合成するための様々な研究や問題点の説明
予習2時間・復習2時間行う
予習は『合成生物学』について調べる(教科書に該当する項目はない)
特に1から生物の仕組みを再現していく試みについて
第14回
医療・工学への応用・倫理
医療・工学への応用・倫理
予習2時間・復習2時間行う
教科書の該当箇所を読み、章末の問題を解く
特に生活に関わる食料生産、医療などへの応用
遺伝子を適切に扱うためのカルタヘナ法などについて
第15回
期末テスト(以下、変更点を追記)(年度によっては試験を課題レポートに代替(もしくは追加)する場合がある)
全範囲での理解度テスト
講義の全ての復習を念入りに行い、記述式の問題を解けるようにしておくこと(少なくとも4時間以上)
第16回
期末テストの結果、もしくは追加レポート等の説明
期末テストおよび講義全体の総まとめ
期末テストと講義全体の復習を行い、理解の修正に努める(少なくとも4時間以上)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: 5% C: --% D: --%
成績評価法
小テスト 10%
中間、期末テスト 70%
各種レポート 20%
教科書にかかわる情報
教科書
書名
基礎から学ぶ遺伝子工学(第3版)
ISBN
9784758121248
著者名
田村隆明著
出版社
羊土社
出版年
2022
備考
教科書(基礎から学ぶ遺伝子工学)を中心に講義を進める。
参考書にかかわる情報
参考書
書名
Molecular Biology of THE CELL Sixth Edition
ISBN
9780815344643
著者名
Bruce Alberts et al
出版社
Garland Science
出版年
2014
参考書
書名
現代生物科学入門9 合成生物学
ISBN
9784000069694
著者名
柳川弘志 他
出版社
岩波書店
出版年
2010
備考
参考書のMolecular Biology of THE CELL Sixth Editionは遺伝子工学を理解する上で必要な細胞自体の分子的な知識が記載されている
特に大学院への進学を考えている人に推薦します
メッセージ
近年、ニュースなどで取り上げられる様々な最新の生物(もしくは医療)の情報をより深く理解出来るように遺伝子工学的な知識を身に付けてみましょう
キーワード
持続可能な開発目標(SDGs)
関連科目
履修条件
連絡先
上野秀一(総研棟507-1(階段側))
suenoscb@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
随時。不在の場合もあるので、事前にメール等で連絡すること。
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