タイトル

開講年度 開講学部等
2025 理学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 木5~8 実験・実習 8.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1041600016 地球科学実験ⅠB[Practice in Earth SciencesⅠB] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
大和田 正明[OWADA Masaaki]
担当教員[ローマ字表記]
大和田 正明 [OWADA Masaaki], 永嶌 真理子 [NAGASHIMA Mariko]
特定科目区分   対象学生   対象年次 2~4
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
 岩石薄片を作成し、岩石の肉眼鑑定と偏光顕微鏡の使用法を修得します。固体地球物質の研究手段として、偏光顕微鏡は簡便かつ極めて有効な手段です。また、肉眼鑑定ができないと地質調査はできません。岩石・鉱物の肉眼鑑定と顕微鏡観察は、次の段階の実験や実習への基礎として極めて重要です。これらを体得するため、以下の目標達成に向けて自分自身で努力してもらいます。また小人数教育を実践するため2グループに分けて進めます。
この科目は地球圏システム科学科のディプロマポリシー(DP)のうち、地質学の汎用的な技能の修得に関連する内容を含んでいます。特に、以下の項目の修得は重要です。
・岩石学、鉱物資源学、層位地史学および応用地質学の基礎知識
・地球科学に関する発展的・応用的な知識
・観察・仮説構築能力:天然の試料や分析データから自然現象の背景にある法則やメカニズムを洞察し、仮説を構築する能力
・数量的スキル: 自然現象を定量的に捉え、数理モデル化や定量的解析を行い、解析結果の可視化、説明を行える数量的スキル
・情報リテラシー、論理的思考力、問題解決力
・地質現象の立体的・時系列的な解析技術の修得と調査結果の総合解析・評価技術
・自然科学や地球科学の学修を通し、広く社会で活躍するための自己を管理し、チームワークで仕事を進める能力
・社会人としての倫理観や社会的責任を持って行動をとる態度
・地球科学の基礎知識や考え方及び自然現象を定性的・定量的に捉える能力
・具体的な課題を解決する学習体験を通して、課題解決のための創造的思考力
授業の到達目標
地球科学に関する基礎的な実験・実習を通して、室内でのデータ収集・整理方法および偏光顕微鏡の扱い方を習得するとともに、火成岩の主要造岩鉱物をはじめとする岩石記載の方法を学ぶ。また、実験を安全に遂行するための行動原理を身につける。なお、この実験は、地球圏システム科学科のディプロマポリシー(DP)のDP1-2(A), DP1-2(B), DP2-1, DP2-2, DP2-3, DP2-4, DP2-5, DP2-6D-2, DP3, DP4、地域環境科学コースの学習教育目標D-2に関連します。
授業計画
【全体】
1.岩石薄片の作成と実験装置の使い方
2.火成岩、堆積岩および変成岩の分類と肉眼鑑定
3.偏光顕微鏡の構造と結晶光学の基礎
4.偏光顕微鏡による主要造岩鉱物の鑑定
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 ガイダンス 実験室と標本室の案内 標本室の見学(随時)(目安時間4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第2回 安全教育 1.安全マニュアルの解説
2.実験室の使い方
配布資料を読んで復習すること(目安時間4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第3回 薄片作成実習と偏光顕微鏡の操作 1.薄片作成実習1
2.顕微鏡の操作法と光学基礎理論1
配布資料を読んで復習すること(目安時間4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第4回 薄片作成実習と偏光顕微鏡の操作 1.薄片作成実習2
2.顕微鏡の操作法と光学基礎理論2
配布資料を読んで復習すること(目安時間4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第5回 薄片作成実習と偏光顕微鏡の操作 1.薄片作成実習3
2.顕微鏡の操作法と光学基礎理論3
配布資料を読んで復習すること(目安時間4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第6回 薄片作成実習と偏光顕微鏡の操作 1.薄片作成実習4
2.顕微鏡の操作法と光学基礎理論4
配布資料を読んで復習すること(目安時間4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第7回 薄片作成実習 岩石薄片を最後まで完成させる 岩石薄片を完成させる(目安時間4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第8回 光学理論のまとめと授業内テスト 偏光顕微鏡の原理と光学理論のまとめを行い,授業内テストを実施する。 光学理論の復習(目安時間4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第9回 岩石の分類と肉眼観察
造岩鉱物の顕微鏡観察
1.岩石の肉眼観察1
2.造岩鉱物の顕微鏡鑑定1
標本室の見学(随時)(目安時間4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第10回 岩石の分類と肉眼観察
造岩鉱物の顕微鏡観察
1.岩石の肉眼観察2
2.造岩鉱物の顕微鏡鑑定2
標本室の見学(随時)(目安時間4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第11回 岩石の分類と肉眼観察
造岩鉱物の顕微鏡観察
1.岩石の肉眼観察3
2.造岩鉱物の顕微鏡鑑定3
標本室の見学(随時)(目安時間4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第12回 岩石の分類と肉眼観察
造岩鉱物の顕微鏡観察
1.岩石の肉眼観察4
2.造岩鉱物の顕微鏡鑑定4
標本室の見学(随時)(目安時間4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第13回 岩石の分類と肉眼観察
造岩鉱物の顕微鏡観察
1.岩石の肉眼観察5
2.造岩鉱物の顕微鏡鑑定5
標本室の見学(随時)(目安時間4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第14回 岩石の分類と肉眼観察
(まとめと復習)
岩石の分類と肉眼鑑定 岩石鉱物の肉眼鑑定と標本室の活用(目安時間4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第15回 造岩鉱物の顕微鏡観察
(まとめと復習)
主要造岩鉱物の顕微鏡鑑定 配布資料を読んで復習すること(目安時間4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第16回 鑑定試験 岩石の肉眼鑑定試験および鉱物の顕微鏡鑑定試験 標本室の活用,配布資料を読んで復習すること(目安時間4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: 80% D: --%
成績評価法
授業内テストと鑑定試験で評価します。
内訳は次の通りです;光学理論に関する授業内テスト 50%, 岩石と鉱物の鑑定試験 50%

出席は欠格条件です。4回以上の無断欠席者は欠格とします。
初回のガイダンスで成績評価法および欠格条件について詳しく説明します。
教科書にかかわる情報
備考
教科書は使用しませんが,授業副読本「目で見る岩石と鉱物」を配布します。さらに必要に応じてプリントを配布します。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 偏光顕微鏡と岩石鉱物(第2版) ISBN 9784320045781
著者名 黒田吉益, 諏訪兼位 出版社 共立出版 出版年 1983
参考書 書名 岩石学I,II,III ISBN 4320001893
著者名 都城秋穂, 久城育夫 出版社 共立出版 出版年 1972
参考書 書名 ニューステージ地学図表 ISBN 9784834340150
著者名 出版社 浜島書店 出版年 書籍
参考書 書名 薄片でよくわかる岩石図鑑 : 含まれる鉱物や組織で種類を知る ISBN 9784416114070
著者名 チームG編 出版社 誠文堂新光社 出版年 2014
備考
薄片でよくわかる岩石図鑑(誠文堂新光社)は薄片作成,光学理論、岩石・鉱物鑑定を網羅しているので、本実験に限らずその後の実習・実験でも活用できます。
偏光顕微鏡と岩石鉱物 第2版(共立出版)、岩石学 II(共立全書)は実験内容のさらなる理解に大いに役立ちます。また,ニューステージ地学図表は顕微鏡観察に役立つ副読本です。
他にも参考となる図書は図書館に所蔵されているので,大いに活用してください。
メッセージ
実験中にケガをしないよう指導者の注意をよく聞くこと
他者を思いやって実験室の維持や整理整頓に気を配ること
どうせやるなら自分のものにするよう頑張ってみよう!
キーワード
地球科学 地球科学実験IB 薄片作成 肉眼鑑定 偏光顕微鏡 岩石記載
持続可能な開発目標(SDGs)

  • Life on land
(陸上資源)陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
関連科目
地球科学実験IIA・ IIB、岩石学I、鉱物学I
履修条件
連絡先
大和田 正明(理学部4階南棟448号室,owada@yamaguchi-u.ac.jp)
永嶌 真理子 (理学部3階南棟343号室,nagashim@yamaguchi-u.ac.jp)
オフィスアワー
大和田:原則として水曜の昼休みとする
永嶌:在室時は随時。事前にアポイントメントを取ることが望ましい。

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