タイトル

開講年度 開講学部等
2025 理学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 金5~10 演習 10.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1041600017 地球データサイエンス技術演習 日本語 3
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
坂口 有人[SAKAGUCHI Arito]
担当教員[ローマ字表記]
太田 岳洋 [OHTA Takehiro], 川村 喜一郎 [KAWAMURA Kiichiroh], 坂口 有人 [SAKAGUCHI Arito], 辻 智大 [TSUJI Tomohiro], 江島 圭祐 [ESHIMA Keisuke]
特定科目区分   対象学生   対象年次 3~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
地質情報の取り扱いと処理の基礎技術,砕屑物の堆積過程と堆積物の基本的物性、岩石の力学的性質を学ぶ.力学実験による実データの解析およびシミュレーションプログラミングを対比する。解析蛍光X線分析の原理と手法を学び,岩石化学データと鏡下観察を組み合わせることで岩石自体をより深く理解する.QGISを用い,地理空間データや野外地質学的データの応用手法を理解する.火山噴出物の組成と分類の手法を学ぶとともに,諸データの解析手法を身につける.各実験とも2グループに分けて行う(DP4).
岩石学,鉱物資源学,火山学,層位地史学および応用地質学など地球科学全般に関する,観察力,天然試料からの分析,定量解析,情報処理と情報取り扱い,論理的思考,を身に付ける(DP1-2(A),DP1-2(B),DP1-3, DP2-1,DP2-2,DP2-3,DP2-4,DP2-5,DP2-6C, DP2-6D-2,DP3(学習・教育到達目標のCとD-2))

研究所で実務経験のある教員が、地質調査の技能に関する実習を指導する。また、地質学的なデータ解析を伴う実務経験のある技術士(応用理学部門)を有する教員が担当しており、その経験に基づいたより実践的な実験を展開する。
授業の到達目標
(1) 地質情報の取り扱いと処理の基礎技術を身につけている.(2) 砕屑物の堆積過程と堆積物や岩石の基本的物性を説明することができる.(3)岩石強度や摩擦すべり,その結果としてできる断層組織の識別ができる.(4) 蛍光X線分析の原理,基礎およびそのデータの取扱い方法を理解し,説明できる.(5)QGISを野外調査に組み込み,応用できる.(6)火山噴出物の構成粒子の組成分析とそこから噴火様式の識別ができる.


<知識・理解の観点>
(1)地質情報の取り扱いと処理のポイントを説明することができる.(2)砕屑物の堆積過程と堆積物や岩石の物性評価の手法を説明することができる.(3)岩石強度や摩擦すべり,その結果としてできる断層組織が説明できる.(4) 蛍光X線分析の原理,基礎およびそのデータの取扱い方法を理解し,説明できる.(5)QGISを野外調査に組み込み,応用できる.(6)火山の噴火様式とそれによる火山噴出物の特徴について説明することができる.(DP1-2(A),DP1-2(B),DP2-1,DP2-2)

<思考・判断の観点>
(1)基本的な地質情報の取り扱いと処理ができる.(2)堆積構造から堆積過程を推定でき,堆積物や岩石の物性を評価できる.(3)岩石強度や摩擦すべり,その結果としてできる断層組織を識別できる.(4)蛍光X線分析結果と鏡下観察データから岩石の特性を理解できる.(5)QGISを用い,様々な地理空間データを表現できる.(6)噴火実験および火山噴出物の粒子組成から噴火様式を識別できる(DP1-2(A),DP1-2(B),DP2-1,DP2-2).

<関心・意欲の観点>
地質情報の取り扱いと処理,堆積岩とその堆積構造,岩石の力学的挙動と破壊様式の観察手法,蛍光X線分析の手法,QGIS,火山噴出物および噴火様式の観察手法を調査・研究に生かすことができる.(DP2-3,DP2-4,DP2-5,DP2-6C(学習・教育到達目標のC))

<態度の観点>
地質技術者として体得した技能を社会に役立てる意識をもてる(DP3,DP4).

<技能・表現の観点>
岩石・堆積岩・堆積物・鉱物・地形の特徴を的確に表現できる(DP1-2(A),DP1-2(B),DP1-3, DP2-1,DP2-2DP2-6D-2(学習・教育到達目標のD-2).

<その他の観点>
講義の課題に積極的に取り組むことができる(DP3, DP4).
授業計画
【全体】
2グループに分けてそれぞれの実験を行い,結果と考察・問題点をレポートにまとめる.それぞれ始めに実験の目的を解説し,各3回の実験の後に返却レポートについての解説・まとめを行う.
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 ガイダンス 授業の進め方,スケジュール,レポートについて説明する 予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第2回 地球科学における統計学に関する演習 パイソンを用いたクラスター解析およびエクセルを用いた統計処理について学ぶ(オンラインもしくはオンデマンドになる場合がある) 予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第3回 小断層の応力解析(1) 秋穂の花崗岩中の小断層の認定と方位測定および記載を行う。 予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第4回 小断層の応力解析(2) 野外で計測したデータを用いて、パソコンによる3次元方位データの平均値および共役断層の主応力軸を計算する。 予習・復習(学習時間の目安:4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第5回 QGISの基礎・実習(アルゴリズム,フローチャート,並び替え(ソート)、探索(サーチ)) (1)QGISの基礎(基礎的な操作方法の説明)
(2)QGISを利用した地質調査データの管理方法
予習・復習(学習時間の目安:4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第6回 蛍光X線分析実習とデータトリートメント実習(実データの定式化、解析、可視化・プレゼンテーション) (1)蛍光X線分析(XRF)の基礎,(2)データの取り扱い方法の説明および実習 予習・復習(学習時間の目安:4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第7回 岩石モード測定の原理とデータトリートメント実習(実データの定式化、解析、可視化・プレゼンテーション) (1)岩石モード測定の原理と基礎
(2)データの取り扱い方法の説明および実習
予習・復習(学習時間の目安:4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第8回 前半のまとめと解説 レポート返却と解説 予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第9回 空中写真を用いた災害地形の判読 実体視鏡を用いた地形判読法
地すべり、深層崩壊、土石流、落石等の判読
予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第10回 岩石の破壊 (1)有限要素法シミュレーション(プログラミング)。(2)一軸圧縮試験による応力-歪曲線,破壊強度の測定。(3)クラック先端の応力集中可視化と実データの解析化。(4)物質中のグリフィスクラックのフラクタル分布の確認。 予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第11回 岩石の摩擦 (1)ブロックスライダー実験。(2)模擬放射壊変実験。統計処理解析(3)断層岩の構造モデル化 予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第12回 火山噴火実験 炭酸飲料を用いた噴火実験
条件を変えたパラメータスタディ
噴火様式の考察
予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第13回 噴出物の観察1 実体顕微鏡観察
構成粒子組成分析
予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第14回 噴出物の観察2 剥ぎ取り標本観察
火山砕屑物スケッチ
Illustratorを使用した作図
予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
第15回 後半のまとめと解説 レポート返却と解説 予習・復習 (学修時間の目安:4時間以上) 担当教員からの指示に従うこと
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 10% B: 10% C: 80% D: --%
成績評価法
レポート75% 演習25% 3回以上欠席者は不適格とする.
教科書にかかわる情報
備考
参考書にかかわる情報
備考
特定の参考書は指定しないが、この授業に関連する参考書は図書館などにたくさんあるので、各自で自分に合った参考書を探してください。
メッセージ
キーワード
砕屑物,微化石,堆積構造,岩石強度,断層岩,蛍光X線分析,QGIS,データ解析,火山噴火,粒子組成分析、剥ぎ取り標本、Illustrator、地形判読
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 安全な水とトイレをみんなに
  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • つくる責任つかう責任
  • 気候変動に具体的な対策を
  • 海の豊かさを守ろう
  • Life on land
(水・衛生)すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する。
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
(持続可能な都市)包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
(気候変動)気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
(海洋資源)持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。
(陸上資源)陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
関連科目
地球科学実験IIA,IIB,地球変動学II、地史学、火山学
履修条件
連絡先
太田 岳洋 takohta[at]yamaguchi-u.ac.jp
川村 喜一郎 kiichiro[at]yamaguchi-u.ac.jp
坂口 有人 arito[at]yamaguchi-u.ac.jp
辻 智大(理学部342号室)t-tsuji[at]yamaguchi-u.ac.jp
江島 圭祐(理学部444号室)esm[at]yamaguchi-u.ac.jp
[at]の部分を@に書き換えてメールしてください。もしくは就学支援システムのメッセージで連絡してください。
オフィスアワー
基本的に8:30-17:30は研究室にいます。

ただし出張や学内会議がある場合があるので、訪問の際にはあらかじめ訪問日時を連絡先にメールかメッセージをください。不都合な場合もあるので、こちらから返信します。それに従ってください。

江島圭祐 13:00〜18:00

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