開講年度
開講学部等
2025
理学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期
火5~6
講義
0.5
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1041600018
地球環境学Ⅱ[Environmental Geosciences Ⅱ]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
岩谷 北斗[IWATANI Hokuto]
ー
担当教員[ローマ字表記]
岩谷 北斗 [IWATANI Hokuto], 宮田 雄一郎 [MIYATA Yuichiroh]
特定科目区分
対象学生
対象年次
3~4
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
層位地史学の基礎知識を体系的に理解し(DP1-2-a),地球科学に関する発展的・応用的な知識の理解をめざす(DP1-2-b).すなわち,地球の誕生から現在に至る地球の気候環境の成立,生命の誕生と進化の過程,さまざまの環境異変イベント,大気と海洋環境,および環境変動の周期・速度としくみについて講義する.その中で,過去の環境変化の原因やしくみを解明する方法や,様々な時間・空間スケールで起こる生命と環境との相互関係,などについても,古生物学・海洋科学的な観点を交えて紹介していく.
授業の到達目標
地球環境の成立過程だけでなく,何度も異変が起こったことを理解する.異変の証拠を探る方法,異変には様々の原因があること,生物が環境変化に影響を与えること,などを理解する(DP1-2-a).さらに,地球史の中に現在を位置づけて考え,将来に対して果たすべき役割を自覚することができる(DP1-2-b).
【知識・理解の観点】
岩石学、鉱物資源学、層位地史学および応用地質学の基礎知識を体系的に理解し(DP1-2-a),(1) 地球史における様々な環境異変イベントを説明することができる.(2)環境異変を解明する方法についてを説明することができる.(3)これまで知られた気候環境の変化要因を説明することができる.(4)大気と海洋の役割をを説明することができる.
【思考・判断の観点】
(1)大気と海洋環境成立の過程を説明することができる.(2)生命の進化と地球環境の相互関係を説明することができる.(3)地球史のイベントとその原因を説明することができる.(4)気候システムと変動のしくみについて思考を深めることができる.(5)現在を地球史の中で位置づけて考えることができる(DP1-2-b).
【関心・意欲の観点】
地球史の中に現在を位置づけることで,将来に対して果たすべき役割を自覚する.また,過去の環境変化の原因や仕組みを解明する手段としての地球科学の役割を自覚する.
【態度の観点】
地球の歴史における環境異変の原因や影響についてわかりやすく説明できる
【技能・表現の観点】
地球の歴史における環境異変の原因や影響について論理的に説明できる
授業計画
【全体】
授業は原則的に対面形式で行う.地球の誕生から現在に至る地球の気候環境の成立,生命の誕生と進化の過程,さまざまの環境異変イベント,大気と海洋環境,および環境変動の周期・速度としくみについて講義する.
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
メタンハイドレート
MHとは,
発見と埋蔵量推定,MH21プロジェクト
メタンの起源:微生物起源,熱分解起源, 泥火山
メタンの夏:PETM
講義資料のダウンロードとノートの準備,復習(目安時間:4時間以上)
担当教員の指示に従うこと
第2回
ヒマラヤとモンスーン
アジアモンスーン:乾燥アジア・湿潤アジア
気圧配置:海陸風,ジェット気流
ヒマラヤの隆起
風化と土砂供給:Sr同位体,新生代の寒冷化
講義資料のダウンロードとノートの準備,復習とノートの整理(目安時間:4時間以上)
担当教員の指示に従うこと
第3回
海底谷と海底地すべり
堆積層厚>1万m:大陸縁辺,海底扇状地
混濁流とタービダイト
海底地すべり,オリストストローム,流動褶曲と沈込み帯
講義資料のダウンロードとノートの準備,復習とノートの整理(目安時間:4時間以上)
担当教員の指示に従うこと
第4回
海洋循環
深海の溶存酸素,深層水循環
氷期はメキシコ湾流が低緯度で沈込み,熱輸送が弱体化
DOサイクル:循環停止とコンベア復活(温暖化)の繰り返し
温室時代の深層水
大陸移動による新生代(20-30Ma)の黒潮・メキシコ湾流・南極環流の成立
メッシニア塩分危機,白亜紀OAE
講義資料のダウンロードとノートの準備,復習とノートの整理(目安時間:4時間以上)
担当教員の指示に従うこと
第5回
地球の自転と潮汐
(1)潮汐は位相の遅れが大きい
(2)浅海で潮差が大きい
その結果潮汐摩擦で自転エネルギーが散逸
(3)化石記録で実証
(4)顕生代以前も散逸,ミランコビッチ周期
(5)7億年前に摩擦強化か?
何が潮汐摩擦を増大させた? 自転を減速させた?
講義資料のダウンロードとノートの準備,復習とノートの整理(目安時間:4時間以上)
担当教員の指示に従うこと
第6回
磁場と銀河宇宙線
地球磁場は1000年以上の周期で変化
太陽活動より宇宙線防御効果は大きい
エクスカーションと逆転の謎,太陽磁場の逆転は22年周期
宇宙線によるスベンスマルク効果と寒冷化
講義資料のダウンロードとノートの準備,復習とノートの整理(目安時間:4時間以上)
担当教員の指示に従うこと
第7回
地球環境の未来
温暖化,干ばつと豪雨,
先史時代のCO2濃度変化:珪藻の光合成,石灰化,
氷期のCO2濃度: 同期するが原因とは言えない
(DOサイクルとCO2は無関係だがCH4は対応)
ミランコビッチサイクル:現状のCO2増ではあと5万年間氷期継続
火山の冬,衝突の冬,
講義資料のダウンロードとノートの準備,復習とノートの整理(目安時間:4時間以上)
担当教員の指示に従うこと
第8回
中間まとめ
理解度確認試験
講義資料のダウンロードとノートの準備,復習とノートの整理(目安時間:4時間以上)
担当教員の指示に従うこと
第9回
古生物学の基礎
地球環境の変動の歴史を記録する化石や古生物に関する基礎知識について紹介する。
講義資料のダウンロードとノートの準備,復習とノートの整理(目安時間:4時間以上)
担当教員の指示に従うこと
第10回
化石の産状と古生物の生活様式
過去の地球環境を推測するためツールとなり得る化石、その産状の読み解き方と古生物の生活様式について解説を行う。
講義資料のダウンロードとノートの準備,復習とノートの整理(目安時間:4時間以上)
担当教員の指示に従うこと
第11回
古生物と古環境 ー情報としての化石ー
古生物と古環境の関係性について具体的な事例を挙げつつ解説を行う。
講義資料のダウンロードとノートの準備,復習とノートの整理(目安時間:4時間以上)
担当教員の指示に従うこと
第12回
人為的活動と環境改変
私たち人間の活動が自然環境や生態系にもたらしてきた影響について具体的な事例を挙げつつ解説を行う。
講義資料のダウンロードとノートの準備,復習とノートの整理(目安時間:4時間以上)
担当教員の指示に従うこと
第13回
古生物学の最前線
最新の古生物学的研究について紹介し、解説を行う。
講義資料のダウンロードとノートの準備,復習とノートの整理(目安時間:4時間以上)
担当教員の指示に従うこと
第14回
後半のまとめ
理解度確認試験
講義資料のダウンロードとノートの準備,復習とノートの整理(目安時間:4時間以上)
担当教員の指示に従うこと
第15回
総括とまとめ
レポート・答案の返却と解説など
講義資料のダウンロードとノートの準備,復習とノートの整理(目安時間:4時間以上)
担当教員の指示に従うこと
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: 5% C: --% D: --%
成績評価法
テスト、小テスト・授業内レポートで評価します。
テスト:80%、小テスト・授業内レポート:20%
教科書にかかわる情報
備考
必要な資料は授業で配布します。
参考書にかかわる情報
備考
特定の参考書は指定しませんが、この授業に関連する参考書は図書館などにたくさんあるので、各自で自分に合った参考書を探して学習してください。
メッセージ
質問大歓迎.復習としてノートやプリント類を整理しておくこと
キーワード
地球環境,気候変動,生命の進化,地球科学,古生物学,大量絶滅
持続可能な開発目標(SDGs)
(気候変動)気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
(海洋資源)持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。
(陸上資源)陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
関連科目
地球環境学I,地史学
履修条件
連絡先
岩谷 北斗 hokuto_i@yamaguchi-u.ac.jp
宮田 雄一郎 you@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
随時
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