タイトル

開講年度 開講学部等
2025 理学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期 月1~2 講義 2.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1042210032 熱力学[Thermodynamics] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
野崎 浩二[NOZAKI Kohji]
担当教員[ローマ字表記]
野崎 浩二 [NOZAKI Kohji]
特定科目区分   対象学生   対象年次 2~4
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
熱や温度は私たち人類の身近にあるもので、日常生活とも関りが深く、人類は古くから関心をもってきた。熱力学は熱や温度を取り扱う学問であり、力学、電磁気学とならぶ古典物理学の重要な学問分野であり、化学、生物学、地球科学、医学、工学等の分野とも関係が深い。本授業では熱力学の基本を学ぶ。特に熱力学の基本法則や熱力学が取り扱う対象や扱うことのできる現象をについて紹介する。さらに,相転移現象などを例に、熱力学の適用法について学ぶ。この授業は製造業企業での研究開発業務の実務経験がある教員が、研究開発の現場で使用する熱力学の知識も提供する。
授業の到達目標
・熱や温度の概念を説明できる。
・熱力学の基本法則を説明できる。
・熱に関係する物理現象を熱力学の基本法則に基づいて説明できる。
・熱力学的関数を適用し、いくつかの現象を説明できる。
授業計画
【全体】
熱力学の歴史、温度と熱の概念、熱力学の基本法則、熱力学的関数、相平衡等についての基本を取り扱う。講義と演習を並行して実施する。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 熱と温度(1) 熱力学とは
熱平衡状態
状態量(示強、示量)
熱力学第0法則
高校物理の熱力学の復習(2時間以上)
授業担当教員が授業内で指示する復習(2時間以上)
第2回 熱と温度(2) 熱の移動
温度
授業の予習(2時間以上)
授業担当教員が授業内で指示する復習(2時間以上)
第3回 熱力学第1法則
熱容量と比熱
熱力学第1法則
授業の予習(2時間以上)
授業担当教員が授業内で指示する復習(2時間以上)
第4回 気体の状態方程式(1) 状態方程式
気体の分子運動論
授業の予習(2時間以上)
授業担当教員が授業内で指示する復習(2時間以上)
第5回 気体の状態方程式(2) 理想気体の内部エネルギー
マクスウェル分布
ファンデルワールスの状態方程式
ビリアル展開
授業の予習(2時間以上)
授業担当教員が授業内で指示する復習(2時間以上)
第6回 気体の状態方程式(3)
熱力学的過程(1)
比熱・圧縮率・(定圧)体積膨張率・定積圧力係数
いろいろな変化(過程)
授業の予習(2時間以上)
授業担当教員が授業内で指示する復習(2時間以上)
第7回 熱力学的過程(2) 熱機関・カルノーサイクル・効率
熱力学的(絶対)温度
授業の予習(2時間以上)
授業担当教員が授業内で指示する復習(2時間以上)
第8回 熱力学第2法則 不可逆過程
クラジウスの原理
カルノーの原理
クラジウスの不等式
授業の予習(2時間以上)
授業担当教員が授業内で指示する復習(2時間以上)
第9回 中間まとめ ここまでの授業内容の理解度を確認する 授業の予習(2時間以上)
授業担当教員が授業内で指示する復習(2時間以上)
第10回 エントロピー エントロピー
エントロピー増大の法則
授業の予習(2時間以上)
授業担当教員が授業内で指示する復習(2時間以上)
第11回 熱力学関数 全微分と偏微分
内部エネルギー
ヘルムホルツの自由エネルギー
ギブスの自由エネルギー
エンタルピー
授業の予習(2時間以上)
授業担当教員が授業内で指示する復習(2時間以上)
第12回 マクスウェルに関係式(1) 偏微分を用いた関係式の導出 授業の予習(2時間以上)
授業担当教員が授業内で指示する復習(2時間以上)
第13回 マクスウェルの関係式(2) ジュール・トムソン効果
熱力学関数の応用
授業の予習(2時間以上)
授業担当教員が授業内で指示する復習(2時間以上)
第14回 相転移と相平衡 化学ポテンシャル
ギブス・ヂュエムの関係式
相平衡
クラペリオン・クラジウスの式ギブスの自由エネルギー
授業の予習(2時間以上)
授業担当教員が授業内で指示する復習(2時間以上)
第15回 相転移と相平衡 ギブスの相律
相転移
授業の予習(2時間以上)
授業担当教員が授業内で指示する復習(2時間以上)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: 20% D: --%
成績評価法
授業内小テスト 100%
教科書にかかわる情報
備考
特定の教科書は使用しない。
参考書にかかわる情報
備考
「熱力学」に関する入門書はたくさん出版されているので、自分に合う何らかの本を教科書として利用してほしい。図書館にもたくさんある。
メッセージ
「熱力学」は力学や電磁気学と並ぶ物理学の代表的な分野である。工学を始め、さまざまな分野でも適用されている。適用方法にも興味をもって学習してほしい。
キーワード
熱、温度、熱力学第1法則、熱力学第2法則、エントリピー、内部エネルギー、エンタルピー、自由エネルギー、相平衡、実務家教員
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 質の高い教育をみんなに
  • 安全な水とトイレをみんなに
  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 気候変動に具体的な対策を
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(水・衛生)すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する。
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(気候変動)気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
関連科目
力学、統計力学
履修条件
連絡先
理学部1号館236室
nozaki@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
随時可能(事前に電子メールで連絡をしてほしい)

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