開講年度
開講学部等
2025
理学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期
水1~2
講義
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1042210042
物性物理学Ⅱ[Condensed Matter Physics Ⅱ]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
赤井 光治[AKAI Koji]
ー
担当教員[ローマ字表記]
赤井 光治 [AKAI Koji]
特定科目区分
対象学生
対象年次
3~4
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
「物質」は身の周りにあるごくありふれた存在。一方で、多様で複雑なためとらえにくい側面を持つ。そのような物質を「物理」の視点からながめることで、複雑さや多様性をもたらす統一的な機構が現れてくる。物性物理2では物質の性質を特徴づける電子に注目し、物質内の電子の状態とそれよりもたらされる性質を説明する。
授業の到達目標
物質がどのような性質を持つかを理解した上で物質内の電子の状態とそれによる物性との関係を理解す。さらには素粒子として電子が持つ電荷とスピンの特徴がマクロな物性にもたらす役割を理解する。
授業計画
【全体】
金属の示す特徴について調べ、その性質を特徴づける自由電子の状態について、一様なポテンシャル内にある自由電子モデルを用いて考える。更に、結晶の持つ周期ポテンシャルによりバンド構造が生じることを説明する。バンド構造に基づき、半導体や絶縁体における物性について述べる。これらの電子状態に基づき、輸送現象や磁性などの特徴がどのように理解できるのかについて検討する。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
1. はじめに:物性物理とは
物質がどのような性質を持っているかを簡単に紹介。
講義内容の予習と復習(4時間程度)
第2回
物性の比熱
色々な金属や絶縁体の比熱の値を比較し、比熱に現れる物質の特異性を紹介する。
講義内容の予習と復習(4時間程度)
第3回
自由電子モデル
金属を特徴づける伝導電子に対する考え方を紹介する
講義内容の予習と復習(4時間程度)
第4回
自由電子モデルの基底状態
・パウリの排他律
・フェルミ縮退
講義内容の予習と復習(4時間程度)
第5回
自由電子モデルの励起状態
・電子の熱平衡分布
・電子の比熱
講義内容の予習と復習(4時間程度)
第6回
格子振動
・結晶構造と逆格子空間
・ブリルアンゾーン
講義内容の予習と復習(4時間程度)
第7回
格子振動の量子化
・格子の振動モード
・フォノン
講義内容の予習と復習(4時間程度)
第8回
中間まとめ
・理解度確認テスト
講義内容の予習と復習(4時間程度)
第9回
エネルギーバンド
金属と絶縁体
講義内容の予習と復習(4時間程度)
第10回
バンドギャップの起源
バンドギャップがどのように生じるかを説明
講義内容の予習と復習(4時間程度)
第11回
電子の運動と有効質量
バンドギャップ近傍の電子の運動の特徴および質量について説明
講義内容の予習と復習(4時間程度)
第12回
伝導現象
・ボルツマン方程式
・電気伝導、熱伝導
講義内容の予習と復習(4時間程度)
第13回
電子間の相互作用と磁性
磁性体の磁気的性質の紹介と磁性の起源について説明
講義内容の予習と復習(4時間程度)
第14回
ハイゼンベルグモデルと磁気秩序
・ハイゼンベルグモデル
・磁気相転移現象
講義内容の予習と復習(4時間程度)
第15回
総括
まとめ
講義内容の予習と復習(4時間程度)
第16回
試験
試験
全体の復讐を行う(4時間程度)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
講義において行う試験およびレポート結果により評価を行う。
定期試験(中間・期末試験) 100%
教科書にかかわる情報
備考
講義での資料等はWebより提供する(Moodle)
http://mdcs5.cc.yamaguchi-u.ac.jp/moodle/
参考書にかかわる情報
参考書
書名
固体物理学入門(第8版)
ISBN
9784621076569
著者名
キッテル
出版社
丸善
出版年
2005
参考書
書名
基礎の固体物理学
ISBN
9784563022723
著者名
斯波弘行
出版社
倍風館
出版年
2009
参考書
書名
固体物理学
ISBN
9784621061404
著者名
H.イバッハ、H.リュート著 石井力、木村忠正訳
出版社
シュプリンガー・ジャパン
出版年
2012
備考
講義の中で適宜紹介する
メッセージ
・物性物理は高校や中学ではあまりなじみの無い分野であるが、基礎科学だけでなく応用分野との接点も多く、まずはどのような分野か興味を持ってもらいたい。
キーワード
電子物性、電子状態、バンド構造、電子デバイス
持続可能な開発目標(SDGs)
関連科目
物理学1, 物理学2,物性物理1, 統計力学1, 熱力学、量子力学1
履修条件
連絡先
akai@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
平日: 8時30分 ~ 19時30分(随時)
ページの先頭へ