山口大学教務システム - 1042300007-分析化学Ⅱ

開講年度	開講学部等
2025	理学部
開講学期	曜日時限	授業形態	AL（アクティブ・ラーニング）ポイント
後期	木5～6	講義
時間割番号	科目名[英文名]			使用言語	単位数
1042300007	分析化学Ⅱ[Analytical ChemistryⅡ]			日本語	2
担当教員（責任）[ローマ字表記]					メディア授業
安達　健太[ADACHI Kenta]					ー
担当教員[ローマ字表記]
安達　健太　[ADACHI Kenta]
特定科目区分		対象学生		対象年次	2～4
ディプロマ・ポリシーに関わる項目			カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)

授業の目的と概要

化学の基幹4分野のひとつである分析化学の基盤知識を体系的に教示する。
分析化学Ⅰでは溶液内化学平衡の基礎を習得したが、分析化学Ⅱではその応用として、機器分析法について解説する。
具体的には、吸光光度分析・蛍光光度分析・原子分光分析・原子発光分析・種々クロマトグラフィーについて、各々の分析法に関与する化学平衡、分析指示薬の役割、試料の取扱や操作の留意点などについて説明する。
計測データを管理・処理・論理的に分析する様々な解析法についても解説する。
🟥また、化学工業メーカーの研究開発部門での勤務経験のある本教員が、化学工業における分析化学・計測化学の重要性についても講義する。🟥

※理学部化学科のCP(カリキュラム・ポリシー)、及びDP(ディプロマ・ポリシー)は下記URL参照のこと
■化学科カリキュラム・ポリシー■
https://www.yamaguchi-u.ac.jp/campus/cp/cp_f_sci_chem
■化学科ディプロマ・ポリシー■
https://www.yamaguchi-u.ac.jp/campus/dp/dp_f_sci_chem

授業の到達目標

分析化学は、化学の基幹４分野のひとつである。
分析化学Ⅰの考え方を基礎として種々分析手法を体系的に理解し、専門的な知識を身に着ける。
さまざまな機器分析法をその原理を理解し、データを管理・処理・論理的に分析する解析法についても習得する。

🟥知識・理解の観点🟥
現代機器分析の基礎を理解する。溶液化学を理解する。

🟥思考・判断の観点🟥
化学の基礎である物質の定性・定量法を理解する。

🟥関心・意欲の観点🟥
分析化学は、化学現象の真実・真理を取り出す方法論を開拓する学問である。
分析化学の進歩は、科学技術や産業の発展に大きく貢献してきた。
よって、身の回りの現象に興味を持ちそれのメカニズムをこの講義から得た知識で理解し、説明できる関心と意欲を求む。

🟥態度の観点🟥
単なる暗記ではなく、物事の本質を理解する能力が必要である。

🟥技能・表現の観点🟥
化学的視点で物事を理解し説明・表現できる能力を取得する。

🟥その他の観点🟥
単に単位取得のための勉強ではなく、将来に向かってなぜ勉学しているのかを意識してほしい｡

授業計画

【全体】

種々の機器分析法について原理から応用までを講義する。
化学分析では最も汎用されている光を使った分離・計測技術について講義する。
さらに、さまざまな分野で用いられるクロマトグラフィー、さらには生体分析に必須の電気泳動法についても講義する。

	項目	内容	授業時間外学習	備考

第1回	ガイダンス機器分析スペクトル	電磁波分析・電気分析・分離分析・光の吸収・回転スペクトル・振動スペクトル・電子スペクトル	指定教科書を読んで予習（120分程度）・講義内容を復習（120分程度）をすること

第2回

吸光光度分析①

吸収スペクトル・ランベルト・ベールの法則・モル吸光係数

指定教科書を読んで予習（120分程度）・講義内容を復習（120分程度）をすること

第3回

吸光光度分析②

絶対検量線法・分光光度計・比色分析・発色試薬

指定教科書を読んで予習（120分程度）・講義内容を復習（120分程度）をすること

第4回

蛍光光度分析①

基底状態・励起状態・蛍光放射・りん光・蛍光スペクトル

指定教科書を読んで予習（120分程度）・講義内容を復習（120分程度）をすること

第5回

蛍光光度分析②

蛍光光度計・蛍光試薬・消光作用

指定教科書を読んで予習（120分程度）・講義内容を復習（120分程度）をすること

第6回

原子分光分析

原子吸光・原子スペクトル線・ホロカソードランプ・原子吸光光度計誘導結合プラズマ・検出器（AES/MS）

指定教科書を読んで予習（120分程度）・講義内容を復習（120分程度）をすること

第7回

炎光光度分析

炎色反応・干渉・内標準法・標準添加法

指定教科書を読んで予習（120分程度）・復習（120分程度）をすること

第8回

中間まとめ･理解度確認試験

第１回～第７回講義の総括

指定教科書を読んで予習（120分程度）・講義内容を復習（120分程度）をすること

第9回

原子発光分析①

プラズマ・イオン化・発光分光分析装置

指定教科書を読んで予習（120分程度）・復習（120分程度）をすること

第10回

原子発光分析②

スペクトル線・スペクトル干渉・ダイナミックレンジ

指定教科書を読んで予習（120分程度）・講義内容を復習（120分程度）をすること

第11回

溶媒抽出
固相抽出

分配係数・キレート試薬・金属キレート

指定教科書を読んで予習（120分程度）・講義内容を復習（120分程度）をすること

第12回

クロマトグラフィー基礎

イオン交換クロマトグラフィー・サイズ排除クロマトグラフィー・薄層クロマトグラフィー・カラム効率・理論段数・定性と定量

指定教科書を読んで予習（120分程度）・講義内容を復習（120分程度）をすること

第13回

ガスクロマトグラフィー

充てんカラム・キャピラリー（開管）カラム・検出器・誘導体化

指定教科書を読んで予習（120分程度）・講義内容を復習（120分程度）をすること

第14回

液体クロマトグラフィー

高速液体クロマトグラフィー [HPLC]・イオンクロマトグラフィー・ゲル浸透クロマトグラフィー[GPC]・カラム充てん剤・検出器・順相/逆相

指定教科書を読んで予習（120分程度）・講義内容を復習（120分程度）をすること

第15回

電気泳動法

キャピラリー電気泳動法・電気浸透流・キャピラリーゾーン電気泳動・ミセル動電クロマトグラフィー

指定教科書を読んで予習（120分程度）・講義内容を復習（120分程度）をすること

第16回

まとめ(総括)・期末試験

第９回～第１５回講義の総括

指定教科書を読んで予習（120分程度）・復習（120分程度）をすること

※AL（アクティブ・ラーニング）欄に関する注
・授業全体で、AL（アクティブ・ラーニング）が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A：グループワーク】、【B：ディスカッション・ディベート】、【C：フィールドワーク（実験・実習、演習を含む）】、【D：プレゼンテーション】

A: --%　B: --%　C: --%　D: --%

成績評価法

理解度確認試験：５０％
期末試験：５０％
※出席は欠格条件とし、5 回以上の欠席は欠格とします。

教科書にかかわる情報

教科書	書名	クリスチャン分析化学【II.機器分析編】				ISBN	9784621301104
教科書	著者名	Gary D. Christian, Purnendu K. Dasgupta, Kevin A. Schug [著] ; 壹	出版社	丸善出版				出版年	2016

教科書	書名	クリスチャン分析化学【I.基礎編】				ISBN	9784621301098
教科書	著者名	Gary D. Christian, Purnendu K. Dasgupta, Kevin A. Schug [著] ; 壹	出版社	丸善出版				出版年	2016