タイトル

開講年度 開講学部等
2025 理学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期 木7~8 講義 1.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1042300013 有機反応解析 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
上條 真[KAMIJO Shin]
担当教員[ローマ字表記]
上條 真 [KAMIJO Shin]
特定科目区分   対象学生 化学科学生対象 対象年次 2~4
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
有機化学 I、有機化学 II、有機化学 IIIで学んだことを基盤として、カルボニル基の化学、カルボン酸、カルボン酸誘導体、遷移状態における芳香族性などについて講義する。本授業を含む一連の有機化学に関する授業を受講することにより、化学を専攻する学生が大学で身に付けるべき有機化学の基礎を体系的に理解することができる。
授業の到達目標
有機分子の反応や構造を学習し、有機化学を総合的に理解できる。
☑️代表的な官能基であるカルボニル基の化学とその性質を理解するとともに、有機化学を総合的に理解できる。
☑️カルボニル基の特性から有機分子の化学を理解できる。
☑️有機化学の基盤をなす理論を理解し、演習に取り組むことで、実践的な問題へ理論を応用することができる。また、有機分子の反応性や物性などに関する各論を体系化できる。有機化学的なセンスを身につけることができる。
☑️有機化学の基礎的な知識やデータを駆使することで、課題や問題を解くことができる。
☑️自主的かつ積極的に学修できる。継続的に学習できる。
授業計画
【全体】
有機分子に含まれる代表的な官能基であるカルボニル基やカルボン酸、およびその誘導体の化学を中心に、反応性や物性を指定したテキストに沿って、プロジェクタを用いて講議する。継続的な自学を促すため、毎回、講義のはじめに授業内クイズを行う。授業内クイズは原則として、該当講義日の授業時間外学習の内容から出題する。また、授業内クイズの答案提出により出席確認を行う。

受講者数が山口大学のガイドラインで定められた講義室収容定員内であれば、対面授業を実施します。状況に応じて、オンライン授業を実施する場合もあります。授業形式の変更などの連絡は、修学支援システムにより行います。ただし、演習の実施日に、大学よりオンライン授業実施の要請があった場合は、演習を試験と同等のものとして扱い、対面で実施します。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 16章 カルボニル基の化学1 付加反応
水和、アセタール、イミン・エナミンなど
16章の予習・復習
該当箇所の問題・演習
(学修時間の目安:4時間以上)
第2回 16章 カルボニル基の化学1 付加反応
アルコール合成、Wittig反応など
16章の復習
17章の予習
該当箇所の問題・演習
(学修時間の目安:4時間以上)
第3回 17章 カルボン酸
合成と反応(エステル, アミド)など 17章の予習・復習
該当箇所の問題・演習
(学修時間の目安:4時間以上)
第4回 17章 カルボン酸
反応(酸塩化物, 酸無水物)、有機金属試薬、脱炭酸など
17章の復習
18章の予習
該当箇所の問題・演習
(学修時間の目安:4時間以上)
第5回 18章 カルボン酸誘導体:アシル化合物
反応など
18章の予習・復習
該当箇所の問題・演習
(学修時間の目安:4時間以上)
第6回 18章 カルボン酸誘導体:アシル化合物 転位反応など
18章の復習
該当箇所の問題・演習
(学修時間の目安:4時間以上)
第7回 中間演習
これまでの学習内容の総復習を試験形式で行う これまでの復習
19章の予習
該当箇所の問題・演習
(学修時間の目安:4時間以上)
第8回 19章 カルボニル基の化学2 alpha位の反応
エノール・エノレート、ラセミ化、ハロゲン化など
19章の予習・復習
該当箇所の問題・演習
(学修時間の目安:4時間以上)
第9回 19章 カルボニル基の化学2 alpha位の反応 アルキル化、アルドール反応など 19章の予習・復習
該当箇所の問題・演習
(学修時間の目安:4時間以上)
第10回 19章 カルボニル基の化学2 alpha位の反応 分子内&交差アルドール反応、Claisen縮合など
19章の予習・復習
該当箇所の問題・演習
(学修時間の目安:4時間以上)
第11回 19章 カルボニル基の化学2 alpha位の反応 ジチアン、Mannich反応、Cannizzaro反応、MPVO反応など 19章の復習
23章の予習
該当箇所の問題・演習
(学修時間の目安:4時間以上)
第12回 23章 遷移状態における芳香族性:軌道の対称性
電子環状反応など 23章の予習・復習
該当箇所の問題・演習
(学修時間の目安:4時間以上)
第13回 23章 遷移状態における芳香族性:軌道の対称性 シグマトロピー転位、Cope転位など 23章の復習
24章の予習
該当箇所の問題・演習
(学修時間の目安:4時間以上)
第14回 24章 分子反応と隣接基関与
ヘテロ原子、パイ電子、単結合など
24章の復習
該当箇所の問題・演習
(学修時間の目安:4時間以上)
第15回 期末演習
これまでの学習内容の総復習を試験形式で行う これまでの復習
該当箇所の問題・演習
(学修時間の目安:4時間以上)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: 10% D: --%
成績評価法
中間・期末演習(80%)と授業内クイズ(20%)をもとに評価する。
演習2回への出席は必須、かつ演習日を除く講義実施日の8割以上に出席していることが求められます。
教科書にかかわる情報
教科書 書名 ジョーンズ有機化学 上・下(第5版) ISBN 9784807908936
著者名 Jr.,Maitland Jones (著), Steven A. Fleming (著), 奈良坂 紘一 (翻訳), 山本 出版社 東京化学同人 出版年 2016
備考
有機化学I~IIIと同じ指定テキスト「ジョーンズ有機化学 上・下(第5版)」を使用。講義はプロジェクタを用いて行う。
講義資料、授業内クイズの大半は、指定テキストからの抜粋です。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 ウォーレン有機化学 上・下(第2版) ISBN 9784807908714
著者名 Jonathan Clayden (著), Stuart Warren (著), Nick Greeves (著), 野依 良 出版社 東京化学同人 出版年 2015
参考書 書名 大学院講義有機化学 I(第2版): 分子構造と反応・有機金属化学 ISBN 9784807908202
著者名 野依良治 [ほか] 編 出版社 東京化学同人 出版年 2019
参考書 書名 大学院講義有機化学 II(第2版): 有機合成化学・生物有機化学 ISBN 9784807908219
著者名 野依良治 [ほか] 編集 出版社 東京化学同人 出版年 2015
参考書 書名 基礎講座 有機化学 ISBN 4759820566
著者名 松島芳隆, 渡邊総一郎, 古荘義雄著 出版社 化学同人 出版年 2022
備考
図書館にも有機化学に関連する多数の書籍が蔵書されているので、各自にあったものを探し、自学して下さい。
メッセージ
講義内容の理解・定着には予習・復習が有効です。該当講義日に割り当てた項目・内容に関する箇所のテキストを読んできていることを前提に講義を進めます。また、テキスト掲載の問題や章末問題に自力で取り組み、模範解答などを参照することで知識の整理や定着を図り、有機化学的なセンスの習得に努めて下さい。有機化学は、積み上げ的な要素の強い学問です。本講義の内容が高度だと感じる人は、予習時に有機化学I~IIIの関連箇所をあわせて復習することをおすすめします。疑問点などがある場合は、授業後の空き時間に積極的に質問し、その都度理解するよう心掛けましょう。
指定テキストでは取り扱っていないものの、現代有機化学において一般的とされる内容についても可能な限り紹介したいと考えています。それらに関する情報は、紹介した参考書などを参照して下さい。

単位修得を目的としない、聴講のみの受講も受け付けます。
キーワード
有機化学、カルボニル化合物
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 質の高い教育をみんなに
  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • つくる責任つかう責任
  • 気候変動に具体的な対策を
  • 海の豊かさを守ろう
  • Life on land
  • パートナーシップで目標を達成しよう
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
(気候変動)気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
(海洋資源)持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。
(陸上資源)陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
(実施手段)持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。
関連科目
有機化学I、II、III
履修条件
有機化学I、II、IIIを履修していることが望ましい。
単位修得を目的としない、聴講のみの受講も受け付けます。
連絡先
5733、総合研究棟208-1
オフィスアワー
質問などがある場合には、授業後の空き時間に直接お聞き下さい

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