タイトル

開講年度 開講学部等
2025 理学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期集中 集中 講義 4.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1042400019 特殊講義Ⅰ(生物学:昆虫生態学と生態人類学から探るヒトと蜂の関係と生物多様性) 日本語 1
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
佐賀 達矢
担当教員[ローマ字表記]
佐賀 達矢, 小島 渉 [KOJIMA Wataru]
特定科目区分   対象学生   対象年次 2~4
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
スズメバチ亜科の蜂は刺傷被害により積極的に駆除される一方、日本の一部地域では季節のご馳走として食用とする文化がある。この対照的な関わりを研究することで、自然共生社会を作る上でのヒントが得られるのではないかと考えている。そのためには、蜂の生態・進化やヒトの応答を理解することが重要である。本講義では、それらを概説し、ヒトと蜂の関係を通じて生物多様性の保全について考える機会としたい。
授業の到達目標
スズメバチ類の生態・進化についてその研究手法を含めて理解する。蜂の子食文化や昆虫食文化、蜂の巣駆除についても社会文化的な視点から理解する。これらの理解をした上で、ヒトと自然の関係ひいては生物多様性の保全について考える。
授業計画
【全体】
スズメバチ類の生態について最近の研究事例も踏まえながら紹介する。その後、ヒトと蜂の関わりについて、社会文化的な視点も踏まえて紹介する。これらの理解を深めた上で、ヒトと自然の関係ひいては生物多様性の保全について考える。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 社会性膜翅目昆虫の社会構造と血縁選択 アリやハチなどの社会性膜翅目昆虫の基本的な生態及び社会構造、彼らの進化メカニズムである血縁選択について学ぶ。 講義の振り返り
(学修時間の目安:4時間以上)
第2回 スズメバチ亜科の蜂の生態 スズメバチ亜科の蜂の生態について最近の研究事例も踏まえながら、学ぶ。 講義の振り返り
(学修時間の目安:4時間以上)
第3回 外来種としてのスズメバチ類 スズメバチ類は外来種として世界各国に侵入し、現地の生態系に深刻な影響を与えており、その現状を学ぶ。 講義の振り返り
(学修時間の目安:4時間以上)
第4回 都市化とスズメバチ 都市化によるスズメバチへの影響と、人々の住環境と蜂駆除について学ぶ。 講義の振り返り
(学修時間の目安:4時間以上)
第5回 蜂の子食文化の概説と、その文化を生態学的視点からみた考察 東海・四国・九州で現在も行われている蜂の子食文化について概説し、その文化活動を蜂の生態も踏まえた考察について学ぶ。 講義の振り返り
(学修時間の目安:4時間以上)
第6回 駆除したスズメバチを有効利用する研究の展望 駆除されたスズメバチの食利用及び生物相モニタリングへの利用等、有効活用策についての研究の展望について学ぶ。 講義の振り返り
(学修時間の目安:4時間以上)
第7回 昆虫食文化から考える食文化と生き物 かつては広く日本にあった昆虫食文化、蜂の子食文化を題材に我々の食文化とそれを支える生き物について考察する。 講義の振り返り
(学修時間の目安:4時間以上)
第8回 生物多様性保全について考える 本講義で取り上げた生物多様性についてさまざまな観点から、生物多様性保全について議論する。 講義の振り返り
(学修時間の目安:4時間以上)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 20% B: 20% C: --% D: --%
成績評価法
授業内のレポート 100%
教科書にかかわる情報
備考
参考書にかかわる情報
備考
メッセージ
本講義ではヒトと蜂の関わりについて、昆虫生態学と生態人類学の視点から学んでいきます。スズメバチは危険な存在として駆除の対象になる一方で、一部の地域では食文化として受け継がれてきた昆虫でもあります。こうした相反する関係は、私たちヒトと自然との関わりを考える上で興味深いテーマです。講義では、研究の最前線の話題も交えながら、スズメバチをはじめとする社会性昆虫の生態、外来種問題、都市化の影響、昆虫食文化、さらには生物多様性の保全についても考察していきます。本講義を通じて、身の回りの自然に関して新しい視点を持ち、ヒトと自然の関係について深く考えるきっかけにしていただけたらと思います。
キーワード
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 飢餓をゼロに
  • 住み続けられるまちづくりを
(飢餓)飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する。
(持続可能な都市)包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。
関連科目
履修条件
連絡先
小島 渉:総合研究棟4階404室 ・wkojima[at]yamaguchi-u.ac.jp
※[at]の部分を@に書き換えてメールをしてください。
オフィスアワー
随時。ただし、曜日・時間帯によっては、対応できない場合もあります。

オフィス:総合研究棟4階404室(小島)

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