開講年度
開講学部等
2025
理学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期
火3~4
講義
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1042510001
植物生理学[Plant Physiology]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
三角 修己[MISUMI Osami]
ー
担当教員[ローマ字表記]
三角 修己 [MISUMI Osami]
特定科目区分
対象学生
生物・化学科生物学コース学生対象
対象年次
2~4
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
植物は光合成や化学合成により、無機物から有機物を作り出し、地球上の一次生産者として多くの生命を支えている。また、現在我々が直面している温暖化や砂漠化などの地球環境問題や食糧問題などは、全て植物と密接に関わる事案である。植物は光合成に依存した独立栄養生物であり、動物・菌類とは異なった独自の構造・形態、代謝系、生殖様式、環境適応の仕組みを備えている。本講義は、こうした植物の生理学的な側面に重点を置いて、その生命活動について基礎的な内容を解説する。尚、本科目は農研機構(NARO)の生物系特定産業技術研究支援センターで勤務経験のある教員が、植物生理学について講義するものである。
授業の到達目標
地球上の生命活動や環境形成の根幹をなす植物の光合成反応を分子レベルで理解し、植物の生命活動の「本質」を理解することを目的とする。
授業計画
【全体】
植物誕生の進化的な側面とその多様性、細胞や個体の形態的特徴を説明し、栄養成長と生殖成長、環境応答などについて解説する。また、我々の身近な社会問題と植物科学との関連についても議論する。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
植物の起源と特徴
植物の起源と生物界における位置づけ、色素体の特徴
配布された資料や教科書を読んで予習(2時間)、復習(2時間)すること。
第2回
水圏植物の特徴①
藻類の多様性
配布された資料や教科書を読んで予習(2時間)、復習(2時間)すること。
第3回
水圏植物の特徴②
二次共生と真核生物の進化系統
配布された資料や教科書を読んで予習(2時間)、復習(2時間)すること。
第4回
陸上植物への進化
藻類から陸上植物への進化
配布された資料や教科書を読んで予習(2時間)、復習(2時間)すること。
第5回
陸上植物の特徴・維管束植物の特徴
維管束植物の成り立ちと特徴
配布された資料や教科書を読んで予習(2時間)、復習(2時間)すること。
第6回
被子植物の特徴と花の起源
維管束植物の成り立ちと特徴
配布された資料や教科書を読んで予習(2時間)、復習(2時間)すること。
第7回
陸上植物の多様性と系統
陸上植物の形態的多様性と分子系統解析
配布された資料や教科書を読んで予習(2時間)、復習(2時間)すること。
第8回
植物の細胞分裂と細胞成長
細胞の分裂と伸長による植物の成長の仕組み
配布された資料や教科書を読んで予習(2時間)、復習(2時間)すること。
第9回
栄養成長と生殖成長①
花成と花器官形成のABCモデル、重複受精の仕組み
配布された資料や教科書を読んで予習(2時間)、復習(2時間)すること。
第10回
栄養成長と生殖成長②
種子形成と初期胚発生、自家不和合成の仕組み
配布された資料や教科書を読んで予習(2時間)、復習(2時間)すること。
第11回
環境適応①
乾燥、温度ストレス、ROS等への適応
配布された資料や教科書を読んで予習(2時間)、復習(2時間)すること。
第12回
環境適応②
病原体に対する抵抗性
配布された資料や教科書を読んで予習(2時間)、復習(2時間)すること。
第13回
マメ科植物の生存戦略
マメ科植物と微生物の共生の仕組み、生理学的な相互作用
配布された資料や教科書を読んで予習(2時間)、復習(2時間)すること。
第14回
植物(科学)の活用や応用利用
バイオディーゼル合成、植物工場、ファイトレメディエーションなど
配布された資料や教科書を読んで予習(2時間)、復習(2時間)すること。
第15回
遺伝子組換え植物(作物)
遺伝子組換え植物の構築法、その形質の特徴
配布された資料や教科書を読んで予習(2時間)、復習(2時間)すること。
第16回
期末試験
本講義の内容に関する知識定着について試験を行う。
試験に向けて学習内容全体を予習(2時間)し、試験問題の内容について復習(2時間)すること。
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
学期末の筆記テスト 100%、出席不足は欠格となる
教科書にかかわる情報
教科書
書名
新・生命科学シリーズ 植物の系統と進化
ISBN
9784785358525
著者名
伊藤元己
出版社
裳華房
出版年
2012
教科書
書名
【基礎生物学テキストシリーズ 7】 植物生理学 第2版
ISBN
9784759819977
著者名
三村徹郎・鶴見誠二 編著
出版社
化学同人
出版年
2019
備考
適宜補足資料を配付する予定です。
参考書にかかわる情報
参考書
書名
しくみと原理で解き明かす 植物生理学
ISBN
9784785352295
著者名
佐藤直樹
出版社
裳華房
出版年
2014
備考
メッセージ
本講義は生物学科における植物学分野講義の入門的位置づけを想定しています。身近な諸問題と関連づけて植物科学が理解されることを期待します。
キーワード
細胞内共生、藻類、苔類、陸上植物、環境適応、微生物との共生、遺伝子組換え作物
持続可能な開発目標(SDGs)
(飢餓)飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する。
(気候変動)気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる。
(海洋資源)持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。
(陸上資源)陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
関連科目
履修条件
連絡先
misumi@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
随時(理学部3号館107)
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