開講年度
開講学部等
2025
理学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期
木7~8
講義
4.0
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1042600001
鉱物学Ⅱ[Mineralogy Ⅱ]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
永嶌 真理子[NAGASHIMA Mariko]
ー
担当教員[ローマ字表記]
永嶌 真理子 [NAGASHIMA Mariko]
特定科目区分
対象学生
対象年次
2~4
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
地球を含む惑星を構成する鉱物は、地質現象を理解する上での基本的な単位(相)である。地質現象における鉱物の挙動を知るために鉱物の化学組成や内部構造およびそれに由来する諸性質を理解することが必要であり、それは地球科学のベースとなる重要事項である。本講義では、鉱物の同定や内部構造を知るために必要なX線回折や結晶学の基礎知識を解説する(DP1-2(A), DP1-2(B))。特に非金属資源の代表であり,多様な災害の発生にも関わる粘土鉱物について詳しく取り上げ,鉱物としての性質,内部構造,X線回折を用いた同定方法などを解説する(DP1-2(B), DP2-6D-1)。さらに地球外物質や地球内部を構成する鉱物について解説し、温度・圧力などの条件変化に応じた相の変化について学ぶ(DP1-2(A), DP2-6D-1)。
授業の到達目標
1.鉱物学・結晶学の知識を習得し、鉱物の内部構造について説明できる(DP1-2(A))。
2.X線の発生原理を理解し、X線回折法に関する基礎知識を習得する(DP1-2(A),DP2-6D-1)。
3.鉱物の同定や鉱物の内部構造を調べる方法について説明できる(DP1-2(B), DP2-6D-1)。
3.条件変化に応じた相変化について説明できる(DP1-2(A). DP1-2(B), DP2-6D-1)
以上を習得することにより、地球環境科学コースの学習・教育達成目標(D)「地球科学分野の基本的な知識、技術、論理性およびそれらを地域社会の問題解決に応用できる能力」のうち,特にD-1「地球科学全般に関する基礎知識および技術の修得」を目指す。
授業計画
【全体】
地球および惑星の構成物質である鉱物に関して、結晶の形や原子配列の規則性を講義する。さらに鉱物の同定の必要なX線回折について説明する。X線回折と結晶内原子配列との関連について、特に粘土鉱物を重点的に取り上げて詳しく解説する。
また授業内に演習問題を行うことで、学んだ知識を実際にどのようなに活かすかを理解できるようにする。
なお、授業中に簡単な小テストなどを行うことがある。演習問題、小テスト、最終試験で評価する。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
ガイダンス、地球の成り立ちと鉱物の位置づけ
本講義のガイダンス。地球や惑星を構成する元素と物質、鉱物の定義などの説明。
「鉱物学I」の内容を復習してくること。
学習の目安:4時間以上
必要に応じて学習用の教材をMoodleに掲載する
第2回
鉱物の化学的性質と結晶の形と規則性
化学組成、固溶体、単位格子、対称性の説明。化学組成・対称性に関する演習問題(要電卓)を行う。
「鉱物学I」の内容を復習してくること。
学習の目安:4時間以上
必要に応じて学習用の教材をMoodleに掲載する
第3回
結晶内の原子配列と対称性
原子配列の対称要素と空間群を説明し、演習問題を行う。
「鉱物学I」の内容を復習してくること。
学習の目安:4時間以上
必要に応じて学習用の教材をMoodleに掲載する
第4回
X線の回折1
X線が発生する仕組み、Braggの反射条件について説明する。
配布資料に目を通すこと。
学習の目安:4時間以上
必要に応じて学習用の教材をMoodleに掲載する
第5回
X線の回折2
X線回折パターンと格子定数と格子面の関係を説明し、演習問題(要電卓)を行う。
配布資料に目を通し、「鉱物学I」の結晶の対称性に関する項目と前回の講義に内容を復習すること。
学習の目安:4時間以上
必要に応じて学習用の教材をMoodleに掲載する
第6回
X線の回折3
消滅則とミラー指数について主に説明し、演習問題(要電卓)を行う。
配布資料に目を通し、「鉱物学I」の結晶の対称性に関する項目と前回の講義に内容を復習すること。
学習の目安:4時間以上
必要に応じて学習用の教材をMoodleに掲載する
第7回
粘土および粘土鉱物とは
粘土や粘土鉱物の定義や粘土鉱物の利活用について解説する。
配布資料に目を通すこと。
学習の目安:4時間以上
必要に応じて学習用の教材をMoodleに掲載する
第8回
粘土鉱物の結晶構造とX線回折による粘土鉱物の同定1
粘土鉱物の結晶構造とX線粉末回折パターンの関係を解説する。
配布資料に目を通し、前回の講義の内容を復習すること。
学習の目安:4時間以上
必要に応じて学習用の教材をMoodleに掲載する
第9回
粘土鉱物の結晶構造とX線回折による粘土鉱物の同定2
X線粉末回折パターンを得るための試料準備と処理方法について説明する。粘土鉱物同定方法について演習問題(要電卓)を行う。
配布資料に目を通し、前回の講義の内容を復習すること。
学習の目安:4時間以上
必要に応じて学習用の教材をMoodleに掲載する
第10回
粘土鉱物生成の地質的環境と生成プロセス
粘土生成プロセスである風化・熱水・続成・変成作用について解説し、偏光顕微鏡下における代表的な粘土鉱物の特徴を紹介する。
配布資料に目を通し、前回の講義の内容を復習すること。
学習の目安:4時間以上
必要に応じて学習用の教材をMoodleに掲載する
第11回
ゼオライトと非金属資源鉱物
主にゼオライトの利活用、結晶構造の特徴を解説する。
配布資料に目を通すこと。
学習の目安:4時間以上
必要に応じて学習用の教材をMoodleに掲載する
第12回
地球外物質や地球内部を構成する鉱物1
地球外物質や地球内部を構成する鉱物について温度・圧力などの条件変化に応じた相の変化について学ぶ。
配布資料に目を通すこと。
学習の目安:4時間以上
必要に応じて学習用の教材をMoodleに掲載する
第13回
地球外物質や地球内部を構成する鉱物2
地球外物質や地球内部を構成する鉱物について温度・圧力などの条件変化に応じた相の変化について学ぶ。
配布資料に目を通すこと。
学習の目安:4時間以上
必要に応じて学習用の教材をMoodleに掲載する
第14回
鉱物学分野の研究手法
鉱物をはじめとする結晶質固体物質の解析に欠かせない研究手法について紹介する。
本講義の内容を復習すること。
学習の目安:4時間以上
必要に応じて学習用の教材をMoodleに掲載する
第15回
期末試験
本講義の内容について試験を行う。
本講義の内容を復習すること。
学習の目安:4時間以上
必要に応じて学習用の教材をMoodleに掲載する
第16回
期末試験の解説と本講義の総括
期末試験について解説し、本講義の内容について総括する。
本講義の内容を復習すること。
学習の目安:4時間以上
必要に応じて学習用の教材をMoodleに掲載する
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: 10% C: 30% D: --%
成績評価法
小テスト,学期末の筆記テストで評価します。
内訳は次の通りです;小テスト 20%, 学期末の筆記テスト 80%
欠席は4回以上は欠格とします。遅刻・早退は3回累積で欠席1回分として扱います。
成績評価法と欠格条件は初回講義のガイダンスでも説明します。
教科書にかかわる情報
備考
教科書は使用しないが,講義に必要なレジュメや演習問題は修学支援システムを通じて配布する。
参考書にかかわる情報
参考書
書名
新版地学教育講座③ 鉱物の科学
ISBN
4486013034
著者名
地学団体研究会編
出版社
東海大学出版会
出版年
備考
初回の授業で参考書「新版地学教育講座③鉱物の科学」を含めいくつかの参考となり図書を紹介します。
この授業に関連する参考書は図書館などにもたくさんあるので、ぜひ活用してください。
メッセージ
この講義では、主に地球惑星構成物質である「鉱物」について「鉱物学I」で得た知識をさらに深めていきます。化学分析値の取り扱い、X線を用いた鉱物の同定など、様々な分野で要求される基礎知識を習得することができます。
キーワード
地球惑星物質、鉱物、結晶、X線、結晶構造、化学組成
持続可能な開発目標(SDGs)
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
(陸上資源)陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
関連科目
鉱物学I 地球科学実験IIB
履修条件
「鉱物」に関する基礎知識を必要とするため「鉱物学I」を修得済の者を対象とします。
連絡先
永嶌 nagashim@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
在室時は随時。事前にメールでアポイントメントを取ってからの訪問が望ましい。
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