タイトル

開講年度 開講学部等
2025 理学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期 月3~4 講義 2.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1042600003 地球変動学Ⅱ[Global Tectonics Ⅱ] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
川村 喜一郎[KAWAMURA Kiichiroh]
担当教員[ローマ字表記]
川村 喜一郎 [KAWAMURA Kiichiroh]
特定科目区分   対象学生   対象年次 2~4
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
この講義では、地球表層での変動減少を理解することを目的としており、その中でも海洋地質学の基礎について重点的にとりあつかっている。また、その応用として地球で生じる地質現象に関する知識とそのメカニズムを理解することを目指す。さらには、現在の地球科学の課題である環境問題やエネルギー問題などの社会ニーズに対する考え方やその解決法について考察していく。

この科目は,海洋および陸上の地質調査の実務経験のある技術士(応用理学部門)を有する教員が担当しており、その経験に基づいた社会ニーズに即した講義を展開する。
授業の到達目標
層位地史学の基礎としての地球表層での地盤変動現象を理解することを目的としており、その中でも海洋地質学の基礎について重点的に学ぶ。特に、海底における地形の名称や堆積物の分布形態や堆積様式、気候変動による堆積モードのパタン、百万年スケールでの長期的な変動現象について、主として海洋地質学に基づいて詳しく解説する。その応用として、地球で起こるさまざまな地質現象に関する知識とメカニズムを解明するための方法や技術の理解と修得を目指している。手法の技術論として、地震探査や音波探査の解析法、画像処理や数値解析を習得する。また、それらの基礎的、応用的理解を用いた沿岸開発での課題について世界的な視点で解説する。なお、この講義は、授業担当教員が代表となっている世界的な地質学的研究グループである国際地質科学連合サブマリンジオハザード・タスクグループおよび海底地質リスク評価研究会の全面協力で実施される。

なお本科目は、地球圏システム科学科での必修科目となっており、カリキュラムマップにも表される理学部のディプロマポリシーのDP1-2-a、DP1-2-b、DP2-6-D3、地球圏システム科学科の地域環境科学コースの学習教育目標のD-3「地球で起こる地質現象に関する知識とメカニズムの解明に関する技術の修得」に対応している。
授業計画
【全体】
基礎から最近の話題を含めた海洋地質学について講義する。海底における地形の名称や堆積物の分布形態や堆積様式,斜面安定性に基づいた海底地すべりの発生機構やそれらに基づいた海底地質リスク評価の概念、気候変動による堆積モードのパタン,百万年スケールでの長期的な変動現象について詳しく解説する.また、近年話題の海洋環境に関わる問題についても取り上げる。学生自らがデータ解析を行えるように教材を用意するとともに,理解を深められるようにオンラインテキスト教材を用意する.
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 海洋地質学の基礎1(プレートテクトニクス) この講義の進め方と必要なものを解説する。また、拡大軸でのプレート生成とオフィオライト、オイラー極と運動量の計算方法を解説する。 あらかじめ,対応する動画配信サイトの動画を閲覧し、PDFテキスト(海洋地質学入門)の該当箇所を読んでおくこと(目安時間4時間以上)。
第2回 海洋地質学の基礎2(海洋地質と火成作用) 海底での火成作用について解説する。特に近年発見されたプチスポットについても詳しく解説する。 あらかじめ,対応する動画配信サイトの動画を閲覧し、PDFテキスト(海洋地質学入門)の該当箇所を読んでおくこと(目安時間4時間以上)。
第3回 海洋地質学の基礎3(活断層) 活断層などの地質構造と風化作用について解説する。 あらかじめ,対応する動画配信サイトの動画を閲覧し、PDFテキスト(海洋地質学入門)の該当箇所を読んでおくこと(目安時間4時間以上)。
第4回 海洋地質学の基礎4(海底地形と堆積作用) 海底地形と堆積物・堆積岩の基礎を習得する。また、それに基づいた堆積作用を解説する。 あらかじめ,対応する動画配信サイトの動画を閲覧し、PDFテキスト(海洋地質学入門)の該当箇所を読んでおくこと(目安時間4時間以上)。
この回ではノートパソコンを使用するので持参すること。
第5回 地震探査の基礎1 地震探査記録の解析方法(南海トラフ,日本海溝など)と様々な物理データなどとの照合の仕方 あらかじめ,対応する動画配信サイトの動画を閲覧し、PDFテキスト(海洋地質学入門)の該当箇所を読んでおくこと(目安時間4時間以上)。
この回ではノートパソコンを使用するので持参すること。
第6回 地震探査の基礎2 地震探査記録の解析方法(南海トラフ,日本海溝など)と様々な物理データなどとの照合の仕方 あらかじめ,対応する動画配信サイトの動画を閲覧し、PDFテキスト(海洋地質学入門)の該当箇所を読んでおくこと(目安時間4時間以上)。
この回ではノートパソコンを使用するので持参すること。
第7回 地震探査の基礎3 地震探査記録の解析方法(南海トラフ,日本海溝など)と様々な物理データなどとの照合の仕方 あらかじめ,対応する動画配信サイトの動画を閲覧し、PDFテキスト(海洋地質学入門)の該当箇所を読んでおくこと(目安時間4時間以上)。
この回ではノートパソコンを使用するので持参すること。
第8回 地震探査の基礎4 地震探査記録の解析方法(南海トラフ,日本海溝など)と様々な物理データなどとの照合の仕方 あらかじめ,対応する動画配信サイトの動画を閲覧し、PDFテキスト(海洋地質学入門)の該当箇所を読んでおくこと(目安時間4時間以上)。
第9回 海底地形と堆積作用1 海底地形と堆積物・堆積岩の基礎を習得する。また、それに基づいた堆積作用を解説する。 あらかじめ,対応する動画配信サイトの動画を閲覧し、PDFテキスト(海洋地質学入門)の該当箇所を読んでおくこと(目安時間4時間以上)。
この回ではノートパソコンを使用するので持参すること。
第10回 海底地形と堆積作用2 海底地形と堆積物・堆積岩の基礎を習得する。また、それに基づいた堆積作用を解説する。 あらかじめ,対応する動画配信サイトの動画を閲覧し、PDFテキスト(海洋地質学入門)の該当箇所を読んでおくこと(目安時間4時間以上)。
第11回 海底地形と堆積作用3 海底地形と堆積物・堆積岩の基礎を習得する。また、それに基づいた堆積作用を解説する。 あらかじめ,対応する動画配信サイトの動画を閲覧し、PDFテキスト(海洋地質学入門)の該当箇所を読んでおくこと(目安時間4時間以上)。
第12回 海底地質リスク1(沿岸での堆積作用) 海底地質リスクの概要と洋上風力発電所建設などに関連する沿岸域での海底地盤評価について解説する。 あらかじめ,対応する動画配信サイトの動画を閲覧し、PDFテキスト(海洋地質学入門)の該当箇所を読んでおくこと(目安時間4時間以上)。
第13回 海底地質リスク2(海底地すべり) 世界で生じている海底地すべりによる津波と津波に対する課題を解説する。 あらかじめ,対応する動画配信サイトの動画を閲覧し、PDFテキスト(海洋地質学入門)の該当箇所を読んでおくこと(目安時間4時間以上)。
第14回 海底地質リスク3(斜面安定性の計算方法) 海底地盤の物理量,強度特性と安定計算などの基礎知識を解説する。 あらかじめ,対応する動画配信サイトの動画を閲覧し、PDFテキスト(海洋地質学入門)の該当箇所を読んでおくこと(目安時間4時間以上)。
第15回 期末試験 テスト いままでの復習をすること(学修時間の目安:4時間以上)
第16回 テスト返却と振り返り、まとめ 今までの振り返りをする。また、地質学のロジカルシンキングについて説明する。 いままでの復習をすること(学修時間の目安:4時間以上)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: 20% D: --%
成績評価法
小テスト30%、学期末の筆記テスト70%
教科書にかかわる情報
備考
教材は適宜プリントで配布するが、それらは全て動画配信サイトでダウンロードできるので、なくした学生はそこからダウンロードして活用してほしい。また、講義の全ては動画配信サイトで閲覧できるようになっている。さらに、講義で活用するソフトウェアも動画配信サイトなどからダウンロードできるようになっているので、講義中の指示に従うように。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 絵とき 土質力学 ISBN 9784274214592
著者名 安川郁夫ほか 出版社 オーム社 出版年 2013
参考書 書名 海洋地質学入門 ISBN 4431705082
著者名 E.サイボルト・W.H.バーガー・新妻信明 出版社 シュプリンガー・フェアラーク東京 出版年 1995
参考書 書名 プレート収束帯のテクトニクス学 ISBN 4130607383
著者名 木村学 出版社 東京大学出版会 出版年 2002
参考書 書名 気候変動はなぜ起こるのか ISBN 9784062578462
著者名 川幡穂高訳 出版社 ブルーバックス 出版年 2013
参考書 書名 気候変動を理学する ISBN 9784622077497
著者名 多田隆治 出版社 みすず書房 出版年 2013
備考
プリント、ノートパソコンで講義を進めます.適宜、板書もしますが、基本的には電子教科書「海洋地質学入門」を用います。
メッセージ
海洋地質学に関わるイラストを用いて、できるだけわかりやすく解説します.
キーワード
海洋地質学、土質力学、堆積学、洋上風力発電、海底地すべり、オフィオライト、プレートテクトニクス、海底地質リスク、海洋研究開発機構、産業技術総合研究所、海底地質リスク評価研究会、日本学術会議、国際地質科学連合サブマリンジオハザード・タスクグループ
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 住み続けられるまちづくりを
  • 海の豊かさを守ろう
  • Life on land
(持続可能な都市)包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。
(海洋資源)持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する。
(陸上資源)陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
関連科目
地球科学入門II、地球科学実験IIA
履修条件
連絡先
川村喜一郎 理学部本館 4階446号室 川村喜一郎 kiichiro[at]yamaguchi-u.ac.jp
[at]の部分を@に書き換えてメールしてください。もしくは就学支援システムのメッセージで連絡してください。
オフィスアワー
基本的に8:30-17:30は研究室にいます。

ただし出張や学内会議がある場合があるので、訪問の際にはあらかじめ訪問日時を連絡先にメールかメッセージをください。不都合な場合もあるので、こちらから返信しますので、それに従ってください。

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