タイトル

開講年度 開講学部等
2025 医学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 月3~4 講義 2.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1051730026 検査精度管理学[Laboratory Management and Quality Assurance] 日本語 1
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
山本 健[YAMAMOTO Takeshi]
担当教員[ローマ字表記]
山本 健 [YAMAMOTO Takeshi]
特定科目区分   対象学生   対象年次 3~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
高度で信頼性の高い臨床検査を提供するためには臨床検査値の信頼性を高める必要があり、それを達成するに必要な一連の方法論を系統的に講義する。ここで検査の信頼性は、測定値の再現性(精度)を高め、偏りの少ない(正確な)値を出し、人為的なミス(検査過誤)の防止に依存している。測定精度・正確度の評価については、新測定法導入時の技術的評価法、管理図を用いた精度のモニターリング法などについて講義を行う。一方、外部精度管理調査結果から、臨床検査の標準化がどのように推進され、現在の検査の精度がどのような状況にあるのかを学ぶ。さらに臨床検査の臨床的有効性を客観的に評価するための指標とその解釈についても解説する。本講義は臨床医として長年臨床検査値を見てきた講師によって、その実務経験に基づき重要な異常を見抜くコツを含め講義を行う。日程については保健学科シラバス参照。
授業の到達目標
・臨床検査の標準化・精度の現状を理解し、将来の方向性がわかる
・検査の現場で、日常検査の精度管理を実践できる
・検査の技術的評価法を理解し、実際の基礎検討のデータを用いてその評価を行える
・検査の臨床的有用性の評価法を理解し、その計算・作図をできる
授業計画
【全体】
初回に、検査精度管理の必要性とその方法論について総論を述べる。その後各論として、内部精度管理、外部精度管理の方法論と意義、ならびに検査値の変動要因について様々な事例をもとに解説・演習を行う。また、臨床検査の診断的な利用において重要となる基準範囲と臨床判断値の設定法について、その数理的な側面も含めて解説する。
日程については保健学科シラバス参照。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 精度管理総論 検査精度管理の必要性とその方法論について総論を学ぶ。 講義の予習(30分)
講義の復習(30分)
第2回 品質マネージメントシステム
内部精度管理法(1)精度管理図法
コンピュータ持参
デモデータを用いてExcelで精度管理図法を学ぶ。
講義の予習(30分)
講義の復習(30分)
第3回 精度管理に必要な統計学
内部精度管理法正確度の管理、精度管理図の作成
各種精度管理法について学ぶ。 講義の予習(30分)
講義の復習(30分)
第4回 外部精度管理調査と臨床検査の標準化
ISO15189
外部精度管理調査、ISO 15189(臨床検査室-品質と能力に関する特定要求事項)について学ぶ。
講義の予習(30分)
講義の復習(30分)
第5回 中間テスト1 精度管理についての中間テスト 講義の予習(30分)
講義の復習(30分)
第6回 主要臨床検査の変動要因(1) 検査の変動要因について検査項目から網羅的に見ていく1 講義の予習(30分)
講義の復習(30分)
第7回 主要臨床検査の変動要因(2) 検査の変動要因について検査項目から網羅的に見ていく2
講義の予習(30分)
講義の復習(30分)
第8回 主要臨床検査の変動要因(3) 検査の変動要因について変動要因からみていく
性別、年齢、採血時の体位、採血時間、運動、採血後の処理、採血法など
講義の予習(30分)
講義の復習(30分)
第9回 中間テスト2 これまでの変動要因についての中間テスト。 講義の予習(30分)
講義の復習(30分)
第10回 基準範囲の概念と設定法 基準範囲とはどのようなもので、どのように設定するかについて学ぶ。 講義の予習(30分)
講義の復習(30分)
第11回 臨床検査の有用性の評価法(1)理論 コンピュータ持参
検査の有用性の指標としての感度、特異度、尤度比、オッズ比
講義の予習(30分)
講義の復習(30分)
第12回 臨床検査の有用性の評価法(2)演習 コンピュータ持参
検査の有用性の指標としてのROC分析
講義の予習(30分)
講義の復習(30分)
第13回 ベイズの定理
誤差許容限界の考え方
ベイズの定理と検査全確率、検査後確立
誤差許容限界のいくつかの考え方
講義の予習(30分)
講義の復習(30分)
第14回 要点の整理と演習 これまでのふりかえり 講義の予習(30分)
講義の復習(30分)
第15回 要点の整理と演習 これまでのふりかえり 講義の予習(30分)
講義の復習(30分)
第16回 定期試験 全範囲対象の期末テスト 講義の予習(60分)
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: 20% D: --%
成績評価法
小テスト 30%、学期末の筆記テスト 70%
教科書にかかわる情報
教科書 書名 最新臨床検査学講座 検査総合管理学 第2版 ISBN 9784263223796
著者名 高木 康, 三村 邦裕 出版社 医歯薬出版 出版年 2021
備考
参考書にかかわる情報
参考書 書名 エビデンスに基づく検査診断実践マニュアル ISBN 9784890261574
著者名 市原清志、河口勝憲 出版社 日本教育研究センター 出版年
備考
メッセージ
検査精度管理学の基礎知識を整理し、実際を学びます。日程については保健学科シラバス参照。
キーワード
精度保証、管理図法、標準化、外部精度管理調査、基準範囲、カットオフ値
実務家教員
持続可能な開発目標(SDGs)

  • すべての人に健康と福祉を
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
(保健)あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
関連科目
検査管理学、保健統計学、検査情報管理学、検査疫学演習、臨床医学
履修条件
統計およびスクリーニング検査に関する基礎知識を必要とする。
連絡先
山本 健
kenyama@yamaguchi-u.ac.jp
メールは公式メールから。学籍番号と名前を必ず書くこと。
オフィスアワー
8:00-17:30

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