開講年度
開講学部等
2025
医学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
後期前半
火3~4
講義
8.0
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1052730025
検査管理学[Laboratory Management]
日本語
1
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
野島 順三[NOJIMA Junzoh]
ー
担当教員[ローマ字表記]
野島 順三 [NOJIMA Junzoh], 金重 里沙
特定科目区分
対象学生
対象年次
3~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
検査診断アプローチ:血液疾患・免疫疾患に対する診断アプローチの組み立てを解説し、関連する臨床検査データの解釈を教授する。
関係法規:臨床検査技師のための法律および医療従事者に関わる各種法律について解説する。
精度管理:3年前期で学んだ検査精度管理学の発展として、臨床検査の各部門で、日常どのような精度管理の工夫が行われているかを学ぶ。
本講義では、大学病院で長年にわたって臨床検査技師としての実務経験のある教員が、上記3領について解説する。
授業の到達目標
・臨床検査技師に関わる法規の主な内容とその意味を理解している
・臨床検査の標準化・精度の現状を理解し、将来の方向性がわかる
・検査の現場で、日常検査の精度管理を実践できる
・検査の技術的評価法を理解し、実際の基礎検討のデータを用いてその評価を行える
・検査の正常・異常が何を意味するのか説明できる
・血液疾患・免疫疾患に対する診断アプローチと基本的な臨床検査データを解釈することができる
授業計画
【全体】
近年,臨床検査診断学の進歩発展は目覚しい.単に病名の診断にとどまらず,病態像の把握・有効な治療法の選択・治療効果の判定と予後の推定など,臨床検査診断学は臨床医学の主軸をなすものとなってきた.中でも,診断・治療の根拠となる臨床検査データを担当する臨床検査技師には,高い技術と柔軟性に富んだ卓越した専門知識が求められている.
本講義では,臨床検査技師等に関する法律を解説し、臨書検査の精度管理及び検査値の生理的変動や血液疾患・免疫疾患に対する診断アプローチの組み立てを解説を教授する。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
関係法規:臨床検査技師に関する法律
臨床検査の精度管理法
臨床検査技師に関連する法規を解説する。
臨床検査の精度管理法を概説する。
講義資料をダウンロード及び印刷し、予準備学習1時間を行う。
第2回
検査管理学:検査診断アプローチ
検体検査の精度管理
Ⅰ.検査値の生理的変動:個体間変動(性別・年齢・飲酒・喫煙・その他)
Ⅱ.検査値の生理的変動:個体内変動(日内変動・日差変動・食事・運動・体位・妊娠・その他)
Ⅲ.検査項目別サンプリングの注意事項:抗凝固剤、保温・冷却、その他
Ⅳ.尿検査の基本事項:採取時間・採取法、保管、その他
Ⅴ.尿定性検査値に影響する因子・原因:尿放置による影響、偽陰性・疑陽性の要因
臨床検査の精度管理法を解説し、検査値の生理的変動及び検査項目別サンプリングの注意事項についてグループワーキングする。
授業計画に沿って、予準備学習1時間を行う。
第3回
検査管理学:検査診断アプローチ
検査値アプローチ(血液一般検査)
Ⅰ.検査項目と基準値
Ⅱ.検査値の解釈と注意点:赤血球に関する項目(赤血球数・Hb濃度・Ht値・赤血球形態・その他)
Ⅲ.検査値の解釈と注意点:白血球数(白血球数が増加する疾患・低下する疾患)
Ⅳ.検査値の解釈と注意点:血小板数(血小板数が増加する疾患・低下する疾患)
Ⅴ.検査値の解釈と注意点:血小板機能(血小板機能異常症の検査と疾患)
検査項目と基準値及び検査値の解釈と注意点の注意事項についてグループワーキングする。
授業計画に沿って、予準備学習1時間を行う。
第4回
検査管理学:検査診断アプローチ
貧血の鑑別検査
Ⅰ.貧血の定義と臨床症状
Ⅱ.スクリーニング検査と貧血の分類:小球性・正球性・大球性
Ⅲ.小球性貧血の検査診断アプローチと貧血原因の確定
Ⅳ.正球性貧血の検査診断アプローチと貧血原因の確定
Ⅴ.大球性貧血の検査診断アプローチと貧血原因の確定
貧血の定義及びスクリーニング検査と貧血の分類についてグループワーキングする。
授業計画に沿って、予準備学習1時間を行う。
第5回
検査管理学:検査診断アプローチ
出血傾向の鑑別検査
Ⅰ.出血傾向を呈する疾患の分類:血小板系・凝固系・線溶系・複合の異常
Ⅱ.出血性疾患の原因別に見た先天性疾患と後天性疾患の分類
Ⅲ.血小板系異常の検査診断アプローチと確定診断
Ⅳ.凝固系異常の検査診断アプローチと確定診断
Ⅴ.線溶系異常の検査診断アプローチと確定診断
出血傾向を呈する疾患の分類及び検査診断アプローチと確定診断についてグループワーキングする。
授業計画に沿って、予準備学習1時間を行う。
第6回
検査管理学:検査診断アプローチ
血栓傾向の鑑別検査
Ⅰ.血栓傾向を呈する疾患の分類:血小板系・凝固系・線溶系・複合の異常
Ⅱ.血栓性疾患の原因別に見た先天性疾患と後天性疾患の分類
Ⅲ.抗リン脂質抗体症候群の検査診断アプローチと確定診断
Ⅳ.脂質異常と血栓症:脂質が血小板に及ぼす影響、脂質が凝固系に及ぼす影響、酸化LDLと血栓
Ⅴ.閉塞性動脈硬化症の検査診断アプローチと確定診断
血栓傾向を呈する疾患の分類及び検査診断アプローチと確定診断についてグループワーキングする。
授業計画に沿って、予準備学習1時間を行う。
第7回
検査管理学:検査診断アプローチ
播種性血管内凝固症候群(DIC)の鑑別検査
Ⅰ.DICを疑う臨床症状と検査値異常
Ⅱ.DICの検査診断アプローチ
Ⅲ.造血器腫瘍とDIC:疾患概念・病態・診断、ピットフォール
播種性血管内凝固症候群(DIC)の鑑別検査及び検査診断アプローチと確定診断についてグループワーキングする。
授業計画に沿って、予準備学習1時間を行う。
第8回
検査管理学期末試験
定期試験を実施する
教科書及び講義資料を熟読・理解し、定期試験に備える。
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 20% B: 20% C: 20% D: 20%
成績評価法
小テスト、授業内のレポート、学期末の筆記テストで評価します。
小テスト 20%、レポート 10%、学期末の筆記テスト 70%
教科書にかかわる情報
教科書
書名
関係法規
ISBN
9784263223604
著者名
佐藤乙一
出版社
医歯薬出版
出版年
2006
備考
各講義毎にスライド資料をシラバスにアップするので教科書と併せて活用してください。
参考書にかかわる情報
備考
必要な参考書があれば授業中に指示する。
メッセージ
講義資料および参考書を参照し主体的且つ積極的に予習・復習してください。
キーワード
関係法規、精度管理、標準化、臨床検査診断、実務家教員
持続可能な開発目標(SDGs)
(保健)あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。
関連科目
医療安全管理学、臨床検査総論
履修条件
臨床検査医学に関する知識を必要とする。
連絡先
保健学科第一研究棟407号室 野島順三
オフィスアワー
nojima-j@yamaguchi-u.ac.jpにメールして確認ください。
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