開講年度
開講学部等
2025
工学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期
月5~6
講義
2.0
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1061120130
線形代数及び解析続論[Advanced Linear Algebra and Analysis]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
栗原 大武[KURIHARA Hirotake]
ー
担当教員[ローマ字表記]
栗原 大武 [KURIHARA Hirotake]
特定科目区分
対象学生
機械
対象年次
2~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
1年次の「線形代数及び演習」「数学I」「数学II」の続編として、線形代数学における基礎理論、固有値・固有ベクトルとその応用、ベクトル解析の初歩について学ぶ。
授業の到達目標
(1)線形空間や対角化を中心とした線形代数やベクトル解析の基本的事柄を理解し計算法を習得する。
(2)(1)に関連する自然科学や工学の分野への応用例を知り、それらが必要な箇所で適切に利用することができる。
(3)理解した内容や自身の解答を的確に説明、表現できるようになる。
授業計画
【全体】
最初は1年次授業「線形代数及び演習」の続きとして、まず数ベクトル空間の部分空間に関する理論を復習する。さらに、線形写像を導入し、その核と像がそれぞれ部分空間になることを見る。そして、固有値・固有ベクトルの理論について説明し、その応用として正方行列の対角化について学ぶ。
後半では「数学I」「数学II」の続きとして、平面上の曲線や空間内の曲面に関する解析について説明する。多次元に拡張される関係上、考える関数の値域も平面や空間となるため、自然とベクトル空間の理論と関連が生じる。その結果、様々な箇所でベクトルの演算が現れることがわかるであろう。また、その応用として種々の物理現象と対応づけられる概念(勾配、発散、回転)について解説し、それらが用いられるベクトル解析の諸定理についても説明する。
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
数ベクトル空間と部分空間
数ベクトル空間の部分空間の復習
1次結合と部分空間の生成系の復習
1次独立と1次従属の復習
授業計画に沿って予習2時間、復習2時間を行う。
第2回
基底と次元
基底と次元の定義
1次独立なベクトルの組の判定法の解説
線形写像の核と像の定義
次元定理の解説
授業計画に沿って予習2時間、復習2時間を行う。
第3回
内積と直交系
ベクトルの内積と直交系の定義
グラム・シュミットの直交化法の解説
授業計画に沿って予習2時間、復習2時間を行う。
第4回
固有値・固有ベクトル
行列の固有値・固有ベクトルの定義
固有値・固有ベクトルの計算演習
授業計画に沿って予習2時間、復習2時間を行う。
第5回
行列の対角化(1)
行列の対角化の定義
対角化の手順の解説
行列の対角化の計算
授業計画に沿って予習2時間、復習2時間を行う。
第6回
行列の対角化(2)
対角化可能性と固有空間の次元
対称行列の対角化
授業計画に沿って予習2時間、復習2時間を行う。
第7回
行列の対角化(3)
重解をもつ場合の対称行列の対角化
対角化の応用
授業計画に沿って予習2時間、復習2時間を行う。
第8回
中間試験
第1回~第7回までの内容を記述試験によって確認する。
試験に備えて復習4時間を行う。
第9回
曲線
曲線の定義
曲線の長さの定義
授業計画に沿って予習2時間、復習2時間を行う。
第10回
曲率と加速度
平面曲線の曲率、加速度の定義
授業計画に沿って予習2時間、復習2時間を行う。
第11回
曲面と接平面
空間内の曲面の表現
曲面の接平面の定義
接平面の方程式の導出
授業計画に沿って予習2時間、復習2時間を行う。
第12回
曲面の面積・勾配
曲面の面積公式の導出
スカラー場とベクトル場の定義
勾配の定義
勾配の図形的な意味
授業計画に沿って予習2時間、復習2時間を行う。
第13回
勾配と等位面・発散・回転
勾配と等高線・等位面の説明
発散と回転の定義
発散と回転の物理的な意味
授業計画に沿って予習2時間、復習2時間を行う。
第14回
線積分
線積分の定義
線積分の計算
授業計画に沿って予習2時間、復習2時間を行う。
第15回
グリーンの定理
グリーンの公式の説明
授業計画に沿って予習2時間、復習2時間を行う。
第16回
期末試験
第9回~第15回までの内容を記述試験によって確認する。
試験に備えて復習4時間を行う。
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: 20% D: --%
成績評価法
中間試験、期末試験、および授業外で課すレポートにより評価する。
中間試験 40%、期末試験 40%、レポート 20%
60点以上で合格、59点以下で不可とする。落第者に対しての救済目的での再試験やレポート課題等は『いかなる場合においても』実施しない。
教科書にかかわる情報
教科書
書名
線形代数とベクトル解析要論
ISBN
9784780613490
著者名
池田敏春、栗原大武、柳下剛広
出版社
学術図書出版社
出版年
2025
備考
教科書には演習問題が多く掲載されているので、各自でそれらを解いて学習内容の定着を図ってください。
参考書にかかわる情報
備考
メッセージ
本授業では1年次に習った線形代数と微分積分学の理論が応用されます。それらの基本事項についてしっかりと復習をしておいてください。
キーワード
数ベクトル空間、基底、内積、固有値、対角化、
曲線、曲率、曲面、接平面、勾配、発散、回転、曲面積
持続可能な開発目標(SDGs)
(教育)すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する。
関連科目
線形代数及び演習、数学I、数学II
履修条件
線形代数、微分積分学に関する基礎知識を必要とする。
連絡先
kurihara-hiro(at)yamaguchi-u.ac.jp (at→@)
オフィスアワー
質問があれば e-mail で随時質問を受け付けます
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