開講年度
開講学部等
2025
工学部
開講学期
曜日時限
授業形態
AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期
木1~2
演習
1.0
時間割番号
科目名[英文名]
使用言語
単位数
1061130370
機械工学演習C[Exercise C in Mechanical Engineering]
日本語
2
担当教員(責任)[ローマ字表記]
メディア授業
藤井 文武[FUJII Fumitake]
ー
担当教員[ローマ字表記]
藤井 文武 [FUJII Fumitake], 新銀 秀徳 [SHINGIN Hidenori]
特定科目区分
対象学生
航空宇宙
対象年次
3~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目
カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
メディア授業
×
メディア授業とは,メディアを利用して遠隔方式により実施する授業の授業時数が,総授業時数の半数を超える授業をいいます。
メディア授業により取得した単位は,卒業要件として修得すべき単位のうち60単位を超えないものとされています。
授業の目的と概要
本演習は,1入力1出力の線形時不変システムの入力信号に対する応答の計算,フィードバック制御を行うことの意味,制御性能(過渡特性と定常特性)の規範,安定性解析と,その手段として利用される周波数特性の計算など,古典制御理論と呼ばれる学問体系の基礎的事項を,問題演習を通じて確認・理解してもらうことを目的とします。
具体的には,各授業週に設定するトピックに関連する問題を Moodle を介して提示しますので,答案をレポート用紙に作成し,提出してください。提出された答案は教員がチェック採点して返却します。完全な回答になっていないものについては1回に限り再提出の機会を与えますので,赤ペンチェックの内容を踏まえて改善された答案を作成し,再度提出してください。
授業の到達目標
【知識・理解の観点】
1.古典制御理論を理解し運用するために必要となる数学的基礎を修得する.
2.フィードバック制御系の動作を解析するために必要となる事項を理解し,運用できるようにする.
3.システムの応答計算,特性解析と制御系設計のための各種手法の数理的背景と成り立ちを理解し,実システムの解析や設計へ応用できるようになる.
【思考・判断の観点】
1.実システムと制御理論との対応関係を把握し,理論を正しく運用して制御系の解析が出来るようになる.
2.制御対象に対して,特定の制御手法に基づくフィードバックコントローラが与えられた際の閉ループ系の特性を正しく求め,出来上がったフィードバック制御系の性能について評価することができる.
【関心・意欲の観点】
日常生活で接する機会のある様々な機械システムと制御の関係について興味を持って考えるようになる.
【技能・表現の観点】
評価者が読みやすく,論理展開がわかりやすい答案を作成することができる.
授業計画
【全体】
Moodle システムを通じて提示される古典制御理論に関する各種の問題について,その答案をレポート用紙に作成させ,提出させる.提出された答案は教員がチェックしたのち,返却する.返却された答案のうち,不完全で向上の余地があるものについては,やり直して再提出するチャンスを1回与え,教員によるコメントを参考に再度問題に取り組み,提出させる.
演習問題は,7週で「基礎制御工学」の全ての範囲をカバーするようにトピックを選択して出題し,第8週以降の後半部でも同一のトピックの順に問題演習をさせることで,理解の定着と深化を図る.
項目
内容
授業時間外学習
備考
第1回
複素数の演算(絶対値,偏角,極座標表現の利用),ラプラス変換と逆変換
Introduction.複素数の四則演算(特に乗算と除算による絶対値と偏角変化の関係の理解),定義式に基づくラプラス変換の計算,ラプラス変換表を用いた逆変換の計算
解けなかった課題を宿題とする.翌週までにすべての問題の解答を終えること.(学修時間の目安:4時間以上)
第2回
ラプラス変換の応用・伝達関数
ヘビサイドの展開公式を用いた逆変換,複素極を持つラプラス変換の効率的な逆変換計算,ラプラス変換の応用(微分方程式の初期値問題の求解),伝達関数の計算
解けなかった課題を宿題とする.翌週までにすべての問題の解答を終えること.(学修時間の目安:4時間以上)
第3回
伝達関数の計算,システムの過渡応答
物理系(ばねマスダンパ系,RLC受動回路)の伝達関数,過渡応答の計算(教科書3章の範囲)
解けなかった課題を宿題とする.翌週までにすべての問題の解答を終えること.(学修時間の目安:4時間以上)
第4回
周波数応答
周波数応答の定義と意味,ベクトル軌跡,ボード線図
解けなかった課題を宿題とする.翌週までにすべての問題の解答を終えること.(学修時間の目安:4時間以上)
第5回
フィードバック系の安定性
Routh の安定判別法,Nyquist の安定判別法
解けなかった課題を宿題とする.翌週までにすべての問題の解答を終えること.(学修時間の目安:4時間以上)
第6回
フィードバック系の性能,応答
ゲイン余裕と位相余裕,定常偏差.閉ループ伝達関数が一次遅れか二次系となる場合の,コントローラゲインと過渡特性指標との関係
解けなかった課題を宿題とする.翌週までにすべての問題の解答を終えること.(学修時間の目安:4時間以上)
第7回
フィードバック制御系の設計・特性改善
PID制御器の効果,ゲイン設定法,位相進み遅れ補償
解けなかった課題を宿題とする.翌週までにすべての問題の解答を終えること.(学修時間の目安:4時間以上)
第8回
複素数の演算(絶対値,偏角,極座標表現の利用),ラプラス変換と逆変換 #2
複素数の四則演算(特に乗算と除算による絶対値と偏角変化の関係の理解),定義式に基づくラプラス変換の計算,ラプラス変換表を用いた逆変換の計算
解けなかった課題を宿題とする.翌週までにすべての問題の解答を終えること.(学修時間の目安:4時間以上)
第9回
ラプラス変換の応用・伝達関数 #2
ヘビサイドの展開公式を用いた逆変換,複素極を持つラプラス変換の効率的な逆変換計算,ラプラス変換の応用(微分方程式の初期値問題の求解),伝達関数の計算
解けなかった課題を宿題とする.翌週までにすべての問題の解答を終えること.(学修時間の目安:4時間以上)
第10回
伝達関数の計算,システムの過渡応答 #2
物理系(ばねマスダンパ系,RLC受動回路)の伝達関数,過渡応答の計算(教科書3章の範囲)
解けなかった課題を宿題とする.翌週までにすべての問題の解答を終えること.(学修時間の目安:4時間以上)
可能なら機械-電気系のアナロジを含める.
第11回
周波数応答 #2
周波数応答の定義と意味,ベクトル軌跡,ボード線図
解けなかった課題を宿題とする.翌週までにすべての問題の解答を終えること.(学修時間の目安:4時間以上)
第12回
フィードバック系の安定性 #2
Routh の安定判別法,Nyquist の安定判別法
解けなかった課題を宿題とする.翌週までにすべての問題の解答を終えること.(学修時間の目安:4時間以上)
可能なら複素関数の偏角の原理を含める.
第13回
フィードバック系の性能,応答 #2
ゲイン余裕と位相余裕,定常偏差.閉ループ伝達関数が一次遅れか二次系となる場合の,コントローラゲインと過渡特性指標との関係
解けなかった課題を宿題とする.翌週までにすべての問題の解答を終えること.(学修時間の目安:4時間以上)
第14回
PID制御 #2
PID制御器の効果,ゲイン設定法,位相進み遅れ補償
解けなかった課題を宿題とする.翌週までにすべての問題の解答を終えること.(学修時間の目安:4時間以上)
第15回
最終まとめ
第1回~14回までの振り返りと総まとめ
未提出の問題答案について提出すること.
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: 10% C: --% D: --%
成績評価法
授業内レポート(宿題となるものも含む) 100%
教科書にかかわる情報
備考
参考書にかかわる情報
参考書
書名
制御工学の基礎
ISBN
4627914903
著者名
田中正吾編著 ; 山口静馬, 和田憲造, 清水光共著
出版社
森北出版
出版年
1996
参考書
書名
初めて学ぶ 基礎制御工学 (第2版)
ISBN
4501109602
著者名
森政弘,小川鑛一
出版社
東京電機大学出版局
出版年
2016
参考書
書名
Modern Control Engineering
ISBN
0130432458
著者名
Mitsuhiko Ogata
出版社
Prentice Hall
出版年
2002
備考
メッセージ
きちんと毎回の演習に出席し,前向きに課題に取り組むこと.
公式等の暗記は「学習の結果」であって「学習の目標」ではない.公式は忘れたとしても導出方法を理解していて,自ら導くことができる状態が真の理解であることを忘れずに学習に取り組むこと.意味が分からないまま暗記することに全く意味はないことを理解すること.
キーワード
古典制御理論,伝達関数,代数的安定判別法,周波数応答,フィードバック制御系の応答特性(過渡・定常)、ラプラス変換、特性方程式、周波数応答、安定性,定常偏差
持続可能な開発目標(SDGs)
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
関連科目
基礎制御工学,システム制御工学,数学I・II,応用解析I・II,線形代数及び演習
履修条件
連絡先
機械システム制御研究室 藤井 (機械社建棟5階)ffujii[at]yamaguchi-u.ac.jp
計測情報工学研究室 新銀 (機械社建棟3階)shingin[at]yamaguchi-u.ac.jp
※メールアドレスは [at] を @(半角)に置き換えてください。
オフィスアワー
質問がある場合は,まずメールでコンタクトすること.
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