タイトル

開講年度 開講学部等
2025 工学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 金3~6 講義 0.5
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1061240660 都市計画[City Planning] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
佐藤 俊雄[SATOH Toshio]
担当教員[ローマ字表記]
佐藤 俊雄 [SATOH Toshio]
特定科目区分   対象学生   対象年次 4~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
都市計画は、人々が安全で快適に生活するための環境整備を図ると共に、活気あるまちづくりを進めるためのものです。授業では、都市計画の基本的な考え方や仕組みを学ぶとともに、世界や日本の都市計画の代表事例を取り上げ、都市計画がいかに魅力的な空間を創出するのかを理解し、都市計画の可能性を感じてもらえるように、講義します。
授業の到達目標
【知識・理解の観点】
(1)都市計画が「規制」と「事業」を基本的な仕組みとしていることが説明できる。
(2)都市に魅力と活気をもたらす大型再開発プロジェクトについて、市街地再開発事業手法と関係づけて、理解できる。
(3)コンパクトシティ、景観問題等の新たな都市計画の課題と対応策について、理解できる。
【思考・判断の観点】
(1)身近な都市を想定して、その都市の問題点を指摘できる。
(2)身近な都市を想定して、その都市をより魅力的にするための方策を指摘できる。
【関心・意欲の観点】 国内外の都市計画への関心を高め、その特徴を討議できる。
【態度の観点】 行政が募集する都市計画に関するワークショップに参加したり、PI(パブリックインボルムメント)で意見を発表できる。
【技能・表現の観点】 都市計画法に基づく基本的な法律用語、専門用語を使用することができる。
授業計画
【全体】
隔週開催の集中講義とする。各講義の前半には、都市計画のベーシックな理論について講義する。後半には、都市計画の現場について、国内外の主要な都市やプロジェクトをスライドで紹介し、都市計画的な解説を行う。これにより、理論と実際との対応関係を学ぶとともに、都市計画のあり方と可能性について、より理解を深める機会とする。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 都市計画の概要と歴史
・シラバスの説明
・都市計画は何を計画するのか~都市計画の定義と目的
・現代における都市計画のテーマ
・都市計画思想の紹介~パリ大改造、田園都市、高層都市構想、近隣住区理論等
(1) シラバスを読んでおくこと
(2) 参考書を一部でも読んでおくこと
学修時間の目安:4時間
第2回 都市計画の現場
(1) 都市空間の魅力とは
・歴史的なリゾート都市を魅力的にする要素~景観、公共空間の活用等
・計画的開発による現代的なリゾート都市~デベロッパーの役割
先進事例の教訓を現実の都市に適合させる条件を考えること
学修時間の目安:4時間
第3回 都市計画の立案 ・総合計画と都市計画
・都市計画マスタープランの内容とそれを表現する2つの図面
・都市計画マスタープランの策定手順
宇部市の都市計画マスタープランをウェブサイトで確認し、その特徴を理解すること
学修時間の目安:4時間
第4回 都市計画の現場
(2) 高層都市計画
・ニューヨーク等の高層都市の都市開発の方法~集積効果、デメリットの克服方法としての公開空地、容積率の移転制度等 先進事例の教訓を現実の都市に適合させる条件を考えること
学修時間の目安:4時間
第5回 土地利用規制 ・土地利用規制の背景
・土地利用規制の基本的な考え方と手法
・線引きと用途地域制度の規制内容
自分が住んでいる地区の用途地域とその規制内容を確認し、用途地域の規制効果を理解すること
学修時間の目安:4時間
第6回 都市計画の現場
(3) 欧州の都市計画の動向
・歴史的景観重視の都市計画、リノベーション、都心歩行者ゾーンの手法と効果~パリ、ミュンヘン、ザルツブルクの都市計画 先進事例の教訓を現実の都市に適合させる条件を考えること
学修時間の目安:4時間
第7回 道路計画・交通計画 ・道路の役割と分類
・地区交通計画の思想と方法~近隣住区理論、交通セル、ラドバーンシステム、コミュニティ道路等
・都市交通計画
自分が住んでいる地区の道路の状況を確認し、道路の階層性について確認するとともに、その改善点を考えること
学修時間の目安:4時間
第8回 都市計画の現場
(4) 新たな都市交通計画
・LRTとトランジットモールによる都心再生
・歩行者空間創出の方法と特性~各種のモール
先進事例の教訓を現実の都市に適合させる条件を考えること
学修時間の目安:4時間
第9回 土地区画整理事業・再開発事業 ・住宅地の計画~道路率、公園率、密度等の標準
・土地区画整理事業の特性と優位性
・都市再開発事業の特性
宇部市の都心部における土地区画整理事業の現場(2か所)を訪問し、土地区画整理事業の効果を確認し、課題を考えること
学修時間の目安:4時間
第10回 都市計画の現場
(5) 我が国の都市開発事業
・都市再開発事業の実際
~大都市の再開発事業、宇部市の土地区画整理事業
先進事例の教訓を現実の都市に適合させる条件を考えること
学修時間の目安:4時間
第11回 中心市街地活性化計画とコンパクトシティ ・中心市街地疲弊の背景
・中心市街地再構築の方法~土地利用規制、公共空間の活用、都市交通計画等
・コンパクトシティ形成の方法
宇部市の中心市街地の現場をみて、その実態を確認し、改善点を考えること
学修時間の目安:4時間
第12回 都市計画の現場
(6) 都心再構築を目指した取り組み
・都心活性化の事例~公共空間活用等 先進事例の教訓を現実の都市に適合させる条件を考えること
学修時間の目安:4時間
第13回 都市景観計画 ・都市景観整備の考え方と手法
・歴史的景観保全の仕組み
・景観法の仕組み
宇部市中心部及び自分が住んでいる地区の景観問題を認識し、その改善点を考えること
学修時間の目安:4時間
第14回 都市計画の現場
(7) 景観まちづくり
・歴史的景観を活かしたまちづくり~伝統的建造物群保存地区の事例
・景観法に基づく景観計画~宇部市、萩市
先進事例の教訓を現実の都市に適合させる条件を考えること
学修時間の目安:4時間
第15回 住民参加のまちづくり ・都市計画の決定過程と住民参加の仕組み
・ワークショップの手法
宇部市が募集しているまちづくりへの参加について情報を収集し、参加について検討すること
学修時間の目安:4時間
第16回 期末試験 期末試験 我が国の都市計画の仕組みと手法のポイント、先進事例の知見などを復習して試験に臨むこと
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: 5% C: --% D: --%
成績評価法
ミニレポート(授業の一環として実施)と学期末の筆記テストにより、到達目標の到達度を評価する。
ミニレポート30%、学期末の筆記テスト70%
教科書にかかわる情報
備考
20枚程度のA3版の講義補助資料を配付する。
参考書にかかわる情報
参考書 書名 初学者のための都市工学入門 ISBN 4306033023
著者名 高見沢実 出版社 鹿島出版会 出版年 2000
参考書 書名 都市デザインの手法 ISBN 4761530200
著者名 鳴海邦碩ほか 出版社 学芸出版社 出版年 1990
参考書 書名 地域共生の都市計画 ISBN 4761530596
著者名 三村浩史 出版社 学芸出版社 出版年 1997
参考書 書名 図説わかる都市計画 ISBN 9784761532772
著者名 森田哲夫、森本章倫ほか 出版社 学芸出版社 出版年 2021
備考
いずれもわかりやすく書かれているので、1冊でも手に取ってみてください。
メッセージ
(1) 公務員やコンサルタントを志望する学生にとっては、都市計画についての基礎知識とともに都市計画の現場を知ることが極めて有益であると思います。本講義では、都市計画についての知識・理解力、思考・判断力を養うとともに、都市計画についての関心・意欲を高められることを目標としています。
(2) 講義日程の変更などはeYUSDLで連絡しますので、見落とさないように注意して下さい。
キーワード
都市の魅力 都市開発 土地利用 交通 景観 中心市街地 コンパクトシティ 実務家教員
持続可能な開発目標(SDGs)

  • すべての人に健康と福祉を
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 住み続けられるまちづくりを
  • Life on land
(保健)あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
(持続可能な都市)包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。
(陸上資源)陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する。
関連科目
都市交通工学、土木計画学
履修条件
連絡先
連絡がある場合は社会建設工学科の教務室を通じて連絡してください。
オフィスアワー
質問は授業の前後に行って下さい。

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