タイトル

開講年度 開講学部等
2025 工学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 水1~2 講義  
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1061320030 物理化学II[Physical Chemistry II] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
藤井 健太[FUJII Kenta]
担当教員[ローマ字表記]
藤井 健太 [FUJII Kenta]
特定科目区分   対象学生   対象年次 2~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
物理化学Iで学習したエネルギー(内部エネルギー、エンタルピー、エントロピー)に加え、熱力学の中核をなす自由エネルギーの概念を新たに導入し、純物質(一成分)や多成分系での平衡、化学反応を伴う化学平衡の基礎を理解する。平衡が何によって支配されており、その本質を構成する原理原則がどこにあるのかを学ぶ。
授業の到達目標
・自由エネルギーの概念と化学ポテンシャルについて理解する。
・純物質や多成分系における相平衡を理解し、物質の状態を説明できるようになる。
・理想溶液、希薄溶液中の化学ポテンシャルや束一的性質について理解し、説明できるようになる。
・化学平衡と自由エネルギーの関係を具体的に示し、化学反応を熱力学的観点から説明できるようになる。
授業計画
【全体】
以下に記述した項目について講義をおこなう。各講義の最初に演習問題の解説(20分程度)を行う。また、最後の20~30分で当日復習または演習問題を行う。
講義に関するアナウンス、課題の提出などは修学支援システムにて行う。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 導入 物理化学Ⅰの復習、化学平衡の概念 授業内で指示した課題・宿題、全体の復習(学習の目安:2時間以上)
第2回 自由エネルギーについて ヘルムホルツ自由エネルギーとギブズ自由エネルギーの概念 授業内で指示した課題・宿題、全体の復習(学習の目安:2時間以上)
第3回 熱力学基本式とマクスウェルの関係式 マクスウェル関係式の考え方、熱力学状態方程式の導出 授業内で指示した課題・宿題、全体の復習(学習の目安:2時間以上)
第4回 ギブス自由エネルギーの性質 ギブスエネルギーの温度依存性、圧力依存性 授業内で指示した課題・宿題、全体の復習(学習の目安:2時間以上)
第5回 化学ポテンシャル 化学ポテンシャルの概念、自由エネルギーとの関係 授業内で指示した課題・宿題、全体の復習(学習の目安:2時間以上)
第6回 相平衡 純物質(1成分)での相平衡と化学ポテンシャル 授業内で指示した課題・宿題、全体の復習(学習の目安:2時間以上)
第7回 相平衡 クラペイロン-クラウジウス式、相平衡の温度・圧力依存性 授業内で指示した課題・宿題、全体の復習(学習の目安:2時間以上)
第8回 中間まとめ 中間演習 授業内で指示した課題・宿題、全体の復習(学習の目安:2時間以上)
第9回 混合の熱力学 部分モル量 授業内で指示した課題・宿題、全体の復習(学習の目安:2時間以上)
第10回 溶液の性質 理想溶液:ラウールの法則、ヘンリーの法則 授業内で指示した課題・宿題、全体の復習(学習の目安:2時間以上)
第11回 溶液の性質 溶液の束一的性質 授業内で指示した課題・宿題、全体の復習(学習の目安:2時間以上)
第12回 化学平衡 化学反応とギブス自由エネルギー 授業内で指示した課題・宿題、全体の復習(学習の目安:2時間以上)
第13回 化学平衡 平衡定数と化学平衡 授業内で指示した課題・宿題、全体の復習(学習の目安:2時間以上)
第14回 化学平衡と反応速度論 後期必修科目「反応速度論」への橋渡し 授業内で指示した課題・宿題、全体の復習(学習の目安:2時間以上)
第15回 総括
期末試験 期末試験に備えて、講義ノート、演習課題を中心に十分な復習を行うこと。
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: --% B: --% C: --% D: --%
成績評価法
定期試験70%、課題・宿題30%
教科書にかかわる情報
教科書 書名 アトキンス物理化学(上) ISBN 9784807906956
著者名 Peter Atkins, Julio de Paula著 ; 千原秀昭, 中村亘男訳 出版社 東京化学同人 出版年 2009
備考
基本的に教科書に沿って授業を進める。演習問題も教科書の問題を利用することが多いので、教科書は必ず購入すること。
演習では計算問題を行うので、関数電卓を持参すること。
参考書にかかわる情報
備考
物理化学系の参考書(教科書)は多数出版されている。工学部図書館に準備されているので、その内容をみて、各自の理解の助けになるものを使って(必要に応じて購入して)下さい。
メッセージ
物理化学の内容は、一見無味乾燥に見えますが、化学の全ての分野で共通する基礎事項を取り扱っています。すぐに理解ができなくとも、繰り返し学習をすることで、また学年が進行するにつれ、理解できることもあります。やみくもに数式を暗記するのでは無く"概念"="考え方"を理解するように努めて下さい。
キーワード
熱力学、平衡、自由エネルギー
持続可能な開発目標(SDGs)

  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • つくる責任つかう責任
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
関連科目
物理化学I、反応速度論、分析化学、応用化学実験II
履修条件
連絡先
研究室(藤井):本館南棟4F,412号室(内線電話 9212)
e-mail: k-fujii(at)yamaguchi-u.ac.jp (at = @)
オフィスアワー
毎週水曜日10:30~12:00

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