タイトル

開講年度 開講学部等
2025 工学部
開講学期 曜日時限 授業形態 AL(アクティブ・ラーニング)ポイント
前期 月1~2 講義 2.0
時間割番号 科目名[英文名] 使用言語 単位数
1061320160 生物化学I[Biological Chemistry I] 日本語 2
担当教員(責任)[ローマ字表記] メディア授業
赤田 倫治[AKADA Rinji]
担当教員[ローマ字表記]
赤田 倫治 [AKADA Rinji]
特定科目区分   対象学生   対象年次 2~
ディプロマ・ポリシーに関わる項目 カリキュラムマップ(授業科目とDPとの対応関係はこちらから閲覧できます)
授業の目的と概要
 ごはんを食べて、息をして、運動して、勉強しているのが生きる姿のイメージ。私たちは、物質以外の何物でもないのに、特別な能力がある。不思議。
 では、私たちがどんな物質からできていて、それらがどのように組み合わさって、生命体として成り立っているのかが理解できればよい。生命を構成する物質とは、糖、アミノ酸、脂質、核酸のたったの4種類。これらの基本的物質は、ポリマー化して、組み合わさって、生命体を形作る。形の基本が、細胞。生命物質の化学反応をつかさどるのが酵素。これだけわかれば、私たちを作り上げる基本がわかる。それは、病気やくすりや人や食べ物や生活にかかわるすべてと連携する基盤となる。
授業の到達目標
生物を構成する主要な物質の化学構造と化学的性質を理解する。生体構成成分の構造と性質が、どのように細胞構造や生体反応、生物機能に反映されているかを考えることができる。化学が生命を生み出していることに興味を持つ。積極的に自分の意見を述べる。生体分子の構造と機能を説明できる。
授業計画
【全体】
授業は講義形式であるが,講義中に予習や復習を兼ねる演習も行う。
期末試験を行う。
項目 内容 授業時間外学習 備考
第1回 生命と地球の歴史 我々ヒトがどのように生まれたかを理解する 生命と地球の歴史を復習する
(4時間)
第2回 生命の基本は細胞 生きている最小単位は細胞。細胞には生命の仕組みが詰まっている。 細胞が描けるように復習する(4時間)
第3回 細胞は工場 細胞工場で行っていることは何? 自分の体の中の細胞をイメージできるように復習する(4時間)
第4回 ごはんを食べてエネルギーを作り、体をつくる 食べ物と体のエネルギーを考える 食べ物を調べる(4時間)
第5回 ごはんの米は、でんぷんでできている。でんぷんは糖。糖は2糖,オリゴ糖,多糖となり、分解されると単糖になる。 食べ物と糖を関連させる(4時間)
第6回 二糖、オリゴ糖、多糖 ごはんのでんぷんと、紙のセルロース、その構造の違いは? 身近な糖と生活を関連させる(4時間)
第7回 脂質 食べ物の中の脂肪分、体の中の脂肪分 食べている脂肪と貯めている脂肪
調べてみる(4時間)
第8回 タンパク質とアミノ酸 食べ物の中のタンパク質、体の中のタンパク質とアミノ酸 食べているタンパク質と体の中のタンパク質を調べてみる(4時間)
第9回 体の中のタンパク質 体はタンパク質でできている。 体の中のタンパク質をイメージする(4時間)
第10回 DNAという遺伝子 私たち生物は全員親からできている。どうやって? 子は親に似る。この遺伝する流れをを決めている物質がDNAを復習(4時間)
第11回 酵素 酵素とはタンパク質の一種。化学反応を触媒する能力がある。酵素の構造と機能を理解する 復習(4時間)
第12回 酵素の構造 タンパク質の立体構造の作り方と酵素反応を理解する 酵素の複雑な構造を理解する復習(4時間)
第13回 酵素反応 酵素の反応を理解する。この基本がわかると酵素が体を作り上げていることができる。 復習(4時間)
第14回 アロステリック 生命の酵素反応は完璧に制御されているところが生命の特徴。そのしくみが理解できたら、生命が理解できたことになる。 復習(4時間)
第15回 解糖経路 細胞が、連続的な酵素反応でエネルギーを作るしくみを理解する まとめ(4時間)
第16回 期末試験 期末試験を行う 特になし
※AL(アクティブ・ラーニング)欄に関する注
・授業全体で、AL(アクティブ・ラーニング)が占める時間の割合を、それぞれの項目ごとに示しています。
・A〜Dのアルファベットは、以下の学修形態を指しています。
【A:グループワーク】、【B:ディスカッション・ディベート】、【C:フィールドワーク(実験・実習、演習を含む)】、【D:プレゼンテーション】
A: 10% B: --% C: --% D: 10%
成績評価法
小テスト 10%,レポート 10%,学期末の筆記テスト 80%
教科書にかかわる情報
教科書 書名 シンプル 生化学(改訂第7版) ISBN 9784524246595
著者名 林 典夫、廣野 治子 出版社 南江堂 出版年 2014
備考
参考書にかかわる情報
参考書 書名 レーニンジャーの新生化学 ISBN 4567244028
著者名 レーニンジャー, ネルソン, コックス [著] ; 川嵜敏祐, 中山和久編集 出版社 廣川書店 出版年 2006
参考書 書名 Essential細胞生物学 ISBN 9784524262144
著者名 Bruce Alberts [ほか] 著 ; 青山聖子 [ほか] 訳 出版社 南江堂 出版年 2016
参考書 書名 ホートン生化学 ISBN 9784807906727
著者名 H. Robert Horton [ほか著] ; 榎森康文, 川崎博史, 宗川惇子訳 出版社 東京化学同人 出版年 2008
参考書 書名 細胞の分子生物学 ISBN 4315517305
著者名 Bruce Alberts [ほか] 著 ; 中村桂子, 松原謙一監訳 出版社 ニュートンプレス 出版年 2017
備考
メッセージ
自分の生体分子のことを化学で理解できると、自分が理解できるようになるし、食べ物、病気、地球環境など、周りの世界を見る目が変わる。
キーワード
生物,生化学,生命,タンパク質,アミノ酸、DNA,RNA,脂質、糖、細胞
持続可能な開発目標(SDGs)

  • 飢餓をゼロに
  • すべての人に健康と福祉を
  • 安全な水とトイレをみんなに
  • エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • つくる責任つかう責任
  • パートナーシップで目標を達成しよう
(飢餓)飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する。
(保健)あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する。
(水・衛生)すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する。
(エネルギー)すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する。
(インフラ、産業化、イノベーション)強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る。
(持続可能な生産と消費)持続可能な生産消費形態を確保する。
(実施手段)持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する。
関連科目
生物化学II,微生物学,遺伝子工学,応用化学演習III, 応用化学実験Ⅳ
履修条件
連絡先
rinji@yamaguchi-u.ac.jp
オフィスアワー
随時

ページの先頭へ